平均的な薬剤師の転職回数

これから転職しようかな、したいなと考えている薬剤師にとって、他の薬剤師がどれくらい転職をしているのか、気になるところ。自分は転職回数が多いのではないか不安な人もまた多いでしょう。

薬剤師の転職回数は、他の職種に比べるとやっぱり多いです。一般的に転職回数は人生で1回か2回と言われています。2006年に厚生労働省が行った個人調査では、転職回数1回が32%、2回が23%、3回が21%。4回目からはかなりパーセンテージが下がっている。

やはり1回から2回が世間的には一番多いということです。

ただ、薬剤師の場合はどうなのでしょうか。調査した団体はいろいろあります。例えばセキュア・テクノロジー・パートナーズ株式会社が189名の薬剤師を対象にして行った調査では、転職回数2回というのが最も多くなっていました。そのパーセンテージは33%。

その調査は全ての年代の薬剤師に話をきいているとのことで、20代のまだ若い人もいます。2回が多く、1回が23%と次点で多い。次に多いのは0回、18%でした。ただ、3回転職しているという人が16%。4回以上転職しているという人も10%以上です。

19人に1人くらいは4回以上転職しているということになります。転職回数が複数回あって当たり前といった感じですね。2,3回までが全体のだいたい半数。右向いて左向いて、自分と同じ職場で働いている薬剤師を見るとほとんどの人は2,3回は転職をしているということになります。

少なくとも1回はしているでしょう。

他のデータも見ていきます。これは平成24年に行われた賃金構造基本統計調査のデータに基づいているものです。そこには薬剤師の平均的な転職の頻度が記されています。だいたい20代後半で2.8年に1度は転職をしている。30代後半だとだいたい6.8年に1度の転職。

そのデータは男性のデータで、女性はもう少し短いですが、似たようなものです。だいたい3年に1度くらいは転職をしているということになりますね。30代後半を過ぎると落ち着いてくるようですが、それでも転職はするということ。

転職の平均回数も平均頻度も、やはり薬剤師は多いですね。

転職回数が多い薬剤師は転職に不利になるのか?

不利になる

結論から述べると、転職回数が多くなればなるほど不利になります。回数もそうですが、頻度が高いともっと不利です。3年に1度くらいは転職をしていると書きましたが、それだからと安心して本当に3年に1度転職をしてしまうと・・・そのうちどこも雇ってくれなくなります。

採用する側からすれば、転職を繰り返している人というのは信頼なりません。頻度が高く回数も多い人ならなおのことです。採用したところで長くは勤めてくれないだろうということが容易に想像できる。だったら、長期的に勤めてくれるだろう人を他に探すほうが良いと考えるのが必然。

求人広告を出すにはかなり費用がかかります。3年でやめられては、また新しく求人広告を出さなくてはいけない。そのお金もばかにはならない。採用する側は、ほとんどの場合はあなたに長く勤めて欲しいと考えているものです。

そういうわけで転職回数が多ければ不利になります。

不利だけど、タブーを犯さないように

不利だからといって、勤続年数や転職回数をごまかす人がなかにはいます。履歴書の就業年数をサバ読んだり、面接で転職は少ないと答えたり。転職回数を減らそうと、どこかで勤めていたことをなかったことにするということもあるでしょう。

でも、それはタブーです。ばれなければどうということはないのですが、バレる可能性を考えるとリスクが高すぎます。企業側もいちいち就業年数などを調べようとはしません。基本的に履歴書と面接でのデータが判断基準の全てです。

ただ、思いもよらないような斜めからの方向でばれてしまうということもないとは言えない。転職回数の多い人の面接での裏技的に広まっていることなので、「絶対やるな」とは言いません。「やらないほうが賢明」ということを頭に入れておきましょう。

まとめ

薬剤師の転職回数は大体2,3回が半数を占める。頻度は3年に1度の頻度が多いということでした。転職回数が多いとやはり不利になります。ごまかすのもナシではないですが、転職をする前に「本当にいいのか?」と自分に問いかけてみるというのが望ましいでしょう。