薬剤師の海外ボランティアの種類

薬剤師として海外ボランティアを行うことができる団体には、いろいろなものがあります。

青年海外協力隊

青年海外協力隊は国際ボランティア活動を行っている団体としてはとても有名ですね。そこで薬剤師の募集があります。薬剤師はパプアニューギニア・マラウイ・モザンピークなど、アフリカを中心として派遣されているようです。

薬剤師が足りていない国ですね。派遣の期間は2年で、派遣中月々5万5千円の給与を得ることができます。訓練中は月に4万円。生活費用などは給与とは別に出るので、帰国したときには150万円もの貯金が自動的に貯まっているということになります。

このボランティアでは薬局をつくるための参考書を作成したり、実際に薬局の開局に携わったりするようです。そのため、開局のための仕組みを自分自身も学ぶことになります。実践的に学ぶことができる機会なんてなかなかありません。帰国後も、自らの夢のためにその経験を役立てることができるのです。

国境なき医師団

医療団体の海外ボランティアとしては最も有名なのではないでしょうか。国境なき医師団は2年以上の実務経験が参加条件となっています。派遣先はナイジェリアやパプアニューギニアなど、青年海外協力隊と被るところもあるようです。

医師団と呼ばれてはいますが、薬剤師も派遣されています。募集要項などは「国境なき医師団 薬剤師」と検索したら出てくるでしょうし、ホームページに記載されているとおりです。活動中は、月に15万円程度の給与が日本の銀行口座に直接支払われます。

参加機関が積算1年以上になると昇給となり、参加すればするほど給料は上がる仕組みです。海外派遣の諸経費は全て団体が負担してくれますし、食費や日用雑貨購入費などは日当として配分されます。社会保険・医療保険も加入することになっていますね。青年海外協力隊よりも待遇は良いです。

日本赤十字社海外派遣要因

日本赤十字社に入っている人が対象となっています。まずは日本赤十字社に入って、それから海外派遣要因に応募するといった流れですね。講義の受講や宿泊研修を行った後に登録することができるとのことです。

職員募集情報はハローワークが最も強いようなので、チェックしてみましょう。

DMAT災害派遣

これはちょっと特殊な海外ボランティアの方法ですね。DMATというのは、災害急性期に活動可能な機動性を持った医療チームのこと。災害派遣医療チームとして海外ボランティアにおもむきます。国内の災害などでも派遣されるので、海外ボランティアとは少し違った趣旨を持っているかもしれませんが、紹介しておきました。

薬剤師海外ボランティアの注意点など

薬剤師が海外ボランティアに参加するには、いくつか留意しておくべきことがあります。

収入には繋がらないものが多い

ボランティアとはそもそも収入を重視するものではありませんが、まずほとんど収入には繋がりません。

ここでは、極力収入になるようなボランティアを取り上げるようにしました。青年海外協力隊は月々5万円ほど、国境なき医師団は月々15万円から1年以上経つと昇給していくということで結構恵まれています。

他にも細かな海外ボランティアプログラムがあるのですが、それらは参加するのにお金がかかって給料も出ないというものがほとんどです。薬学生が海外ボランティアに行く場合にはほとんどがそういった形で行われています。

こういったことを留意して海外ボランティアを探し、登録し、参加するようにしましょう。

比較検討して自分に合ったボランティアを選ぼう

薬剤師が参加できる海外ボランティアといっても、いろいろな種類があります。紹介しただけでも4種類。他にも「トビタテ留学JAPAN日本代表プログラム」「共立国際交流奨学財団 日本人学生のアジア体験コンテスト」など海外派遣されるボランティア制度があります。

メリットやデメリットがそれぞれ違ってくるので、いろいろな制度を比較検討して自分に本当に合っている海外ボランティアとは何かを考え、選ぶようにしましょう。給与があったほうがいいのか、とにかく海外ボランティアにいきたいのか。そういった基準から選ぶのが吉です。