CRC(治験コーディネーター)の給料

CRC(治験コーディネーター)に就職・転職する人の中には、収入面が良いということを理由にしている人も少なくはありません。でも実際の収入は一体どうなっているのでしょうか。本当に、収入面を理由にするほどの給料が貰えるのか、考えてみましょう。

治験コーディネーターの平均年収と推移

治験コーディネーターの平均年収は、それほど高いとは言えません。

治験コーディネーターに初めてなるという場合には、臨床経験があるかどうか・経験年数は何年か、社会人何年目か、年齢、どんな資格を持っているのか、勤務地や会社の規模、子供の有無、一人暮らしなのか実家暮らしなのか、面接での印象などによって年収が決まります。

特に会社による違いが大きく、会社が異なっていただけで50万円も年収の提示額が違ったということもあるので、応募する会社については慎重に決める必要がありそうですね。

すべての地域・会社・年代の人の年収を平均すると、だいたい350万円から400万円ほどです。年収が高い人でも500万とか600万円とかで、それよりも年収が高くなることは本当に稀です。

年収の推移について

平均年収が低いとはいっても、年収は移り変わっていきます。治験コーディネーターとしての経験を積んでいくと年収が年に2万円前後増える傾向にあるようです。平均年収が低くなっているのは、その推移がじわりじわりと地味な上がり方をしているからということになります。

初任給は大体350万円からのことが多く、そこから年々徐々に増えて、30歳になる頃には380万円ほど。35歳になる頃には大体370万円から390万円。40歳になる頃には370万円から400万円の間という人が多いようです。

確かに年々年収は上がってはいますが、かなり地道ですね。上がりきったとしても、他業種よりは低いかもしれません。企業づとめだから収入が高いとも言われたりしていますが、どうやらそんなことはないようです。

給料だけで比較すると、治験コーディネーターよりも臨床開発モニターのほうが圧倒的に高くなっています。

治験コーディネーターが年収をアップさせる方法

じわりじわりと地道に上がり続ける治験コーディネーターが年収を大幅に上げることはできるのでしょうか。

勤務先の地域に気をつけよう

同じ年齢、資格も同じ、臨床経験も同じでも地域によっては収入が変わってきます。例えば、大阪や東京といった関東と関西を代表する都市の場合、大企業と中小企業に関わらず320万円から370万円の間での求人が多いです。福岡県や愛知県などもそれに続いていますが、10万円程度下がる傾向にあります。

それに比べてその他の地方都市の場合は、大企業では330万円から370万円と高めの年収で募集をしている傾向があるのですが、中小企業は280万円から350万円と下限がかなり下がってしまいます。

また、首都圏や大阪だと年に3万円ずつくらい増える傾向にあるので、そういう点でもかなり違ってきます。

資格を活かす

CRCの求人のなかには、薬剤師や看護師などの資格を持っている人を優遇するところとしないところがあります。優遇するところに就職および転職をする場合、それらの資格を持っていると年収がかなり上がりますよ。

薬剤師や看護師の資格が特別必要な仕事でもないのですが、あれば業務内容の理解が早く、即戦力になるので、資格手当てがつくところが多いというわけです。

大体20万円から30万円ほど代わるということもあるので、有資格者は有資格者を優遇する企業に入りましょう。

臨床経験

薬剤師や看護師の資格を持っている人で、もしも臨床経験があれば優遇されることがあります。治験に携わる仕事をしている場合はもっと優遇されますよ。

現場での臨床経験がある人だと、10万円から20万円前後の年収アップ。治験に携わる仕事を経験していた人なんかだと20万円から30万円前後の年収アップでかなり有利になります。もちろん、優遇してくれない企業もあるので、そこは注視して求人を選びましょう。

まとめ

治験コーディネーターの給料は、世間が言うほど高額ではありませんが、地道にアップしていきます。資格や経験があれば大幅に年収をアップさせることも可能なので、有資格者の人は求人選びに気をつけましょう。

企業づとめなので昇給はありますし、福利厚生も充実しているので、多少年収が低くても納得できるといった感じですね。

とはいっても、人によっては600万円以上の収入を得ている人もいるようなので、個人の頑張り次第というところも大きいです。仕事をするのであれば高い年収を目指して頑張るのも良いのではないでしょうか。