学術の薬剤師求人

薬剤師の仕事というと、調剤薬局や病院・ドラッグストアなどで行う仕事をイメージする人が多いのですが、あまり外に出ないようなデスクワークも、薬剤師の大切な仕事。

特に学術業務を行う学術薬剤師は、医薬品開発や医療機器開発のサポートを行う大切なポジションです。そんな学術薬剤師の求人状況と転職について説明します。

学術薬剤師の求人数

薬剤師専門の転職サイトなどで検索をかけると、学術薬剤師の求人はそこそこ多く見つかります。100件とまではいきませんが、全国でも50から70件程度は大体どの時期でも見つかるでしょう。

求人の地域は、東京や大阪にその数が集中しており、地方都市にも数件あるかなといった状況です。各地方に散らばっている分に関しては、その地方で一番大きな街には求人があります。企業で働くことになるので、オフィスが集まっているような都市部に募集が集中している傾向があるのです。

学術の薬剤師は正社員採用だけ

薬剤師の中にはパートや派遣で働く人も多いですが、学術薬剤師に関しては正社員だけの採用になっています。仕事の負担自体は病院で働く薬剤師のほうが重く感じる人が多いようですが、週に2,3日パートで働くといった働き方は、学術業務ではできません。

全てその製薬会社や医療機器メーカーの正社員として採用されることになるので、フルタイムで仕事に入ることができる必要があります。

残業もあることも多いので、出来る限り残業できることをアピールすることが大切ですが、育児などでどうしても残業できない場合は面接官にその旨を伝えておきましょう。残業が無いところを探すというのもありですね。

学術の薬剤師求人で注意すべきところ

学術薬剤師の求人に応募するときには、以下のことに気をつけましょう。

  • 福利厚生が充実しているかどうか
  • 昇給はあるのかどうか
  • 正月やお盆など、長期休暇はきっちりとれるか
  • 残業時間

学術薬剤師として働くと、「福利厚生が充実していて昇給もある」「長期休暇がとりやすい」「残業が少ない」といったメリットを感じる人が多いのですが、中にはそれらの特徴が無いところもあります。働くメリットを感じることができる職場か、しっかり見極めることが大切ですよ。

求人広告をよく読んだり、企業ホームページに情報が載っているのであれば福利厚生や昇給、長期休暇の有無や残業時間をホームページで確認しましょう。どれかひとつでも、ネット上で確認できないことがあれば、実際の面接の際に質問してみるのも大切です。

せっかく働くのですから、メリットや恩恵は受けられる限り受けなければ損ですよ。

学術の薬剤師に転職するデメリット

学術の薬剤師になるメリットもありますが、当然デメリットもあります。もしも学術の薬剤師求人に応募して実際に働こうと思うのであれば、留意しておくべきことがあります。

  • 色々な医薬品の情報が得られるといっても、自社製品とその分野全体に偏ってしまうこと
  • 学術担当の人数は全体で見ても少ないので、ひとりひとりの責任が重いこと
  • MRから質問攻めになることもあるので、情報収集と勉強は仕事外でもやらなければいけないこと
  • 英語のスキルが必要になること(医療専門用語含む幅広い英語知識)
  • 薬剤師として働いている自覚が薄れていくこと

学術の仕事は情報収集と管理が主ですが、その情報分野は自社製品や自社の扱う分野に限られることが多いです。自社製品とその関連するものに関する情報を主に収集するので「幅広い分野の知識が手に入る」と期待している方は要注意。

また、必ずしも薬剤師の資格を必要とする仕事ではなく、自分が薬剤師であるという自覚が薄れ、やりがいも薄れてしまう人がいます。完全にデスクワークですから仕方の無いことですが、留意しておきましょう。

学術の薬剤師として企業に採用されるために

転職はほかの職種に比べて結構難しい傾向があります。自身の薬剤師としての経験をアピールすることが必要になりますが、その経験が仕事に直結する職種でもありません。

とはいっても、競争率は結構低いので、職場を選びさえしなければ結構簡単に転職することができます。

転職する際には、薬剤師としてどんな経験をしたかということに加えて、英語力をアピールすると良いです。TOEICの点数などはその証明にもなるので、受けておいて損はありません。

まとめ

学術の求人は決して少なくはないので、選り好みさえしなければ採用は簡単です。英語力などを問われるので、自身の英語力を証明できるものを持っておきましょう。

簡単な仕事ではないですが、やる気をもって取り組み、楽しむことができていれば自然と求人に書いている待遇よりもよくなるはずです。