漢方薬局の薬剤師求人

漢方薬に対する注目度が高まっている昨今、漢方薬に精通している専門家としての薬剤師の需要が増えています。漢方を扱っている漢方薬局で働きたいと思う薬剤師も同じく増えているのですが、漢方薬局薬剤師の求人・転職事情はどのようになっているのでしょうか。

漢方薬局の薬剤師求人の数

漢方薬局薬剤師の求人は数が少ないのでなかなかに難しいところがあります。

漢方薬局の数が少ない

全国で見ても漢方薬局というのは数が少ないです。地域限定で絞り込むと、さらに少なくなってしまうので、漢方薬局薬剤師の求人は数が少なくなってしまっています。

漢方薬局ではなく、漢方を扱っているドラッグストアにまで範囲を広げて考えると、結構多くの求人がありますが、名実共に「漢方薬局」と言える薬局になると、どうしても少ないので、求人を探すのはかなり苦労するかもしれません。

どうしても漢方薬局で働きたいというのであれば、地域を選ばないようにしましょう。地域を選んでしまうと、なかなか求人が見つからず、いつまでたっても働けません。地域を限定しさえしなければ求人はそこそこあるので、希望エリアではなかったとしても多少の我慢は必要ですよ。

離職率の低さと個人経営の多さも原因

求人が少ない原因には、離職率の低さと個人経営の漢方薬局が多いということも挙げることができます。漢方薬局には「漢方を極めたい」「漢方に関する専門性を強めて開業したい」という高い志をもった薬剤師が多く、離職率が低いです。

そういった薬剤師が多いということは、実際に開業した人も多いということ。漢方薬局は独立開業の個人経営のところが多く、そういうところは多くの従業員を雇わない傾向が強いので求人が少なくなってしまっています。

個人経営の強みというのは、その開業した本人である店主の独自性。その人だからこそできる漢方の説明や、その人だからこそできるサービスを施した漢方薬局づくりができているということ。その強みを守るために、求人は少なくなっているというわけです。

チェーン店も無いわけではないので、チェーン店の求人を探すようにすればいいかもしれませんね。

漢方薬局薬剤師の転職は難しい

漢方薬局薬剤師への転職は難しくなっています。

漢方薬局薬剤師への転職について

漢方薬局薬剤師に転職したいという人もかなり多くいらっしゃることでしょう。「最近注目されているので漢方に興味が沸いてきた」「何か専門性を持ちたいから漢方薬局で働いてみたい」という人たちは、漢方薬局への転職を考えるでしょうが、その場合はある程度の覚悟が必要です。

まず、漢方薬局へ転職をするのであれば、漢方薬・生薬認定薬剤師という資格を取らなくてはいけません。この資格がなければ、漢方を調剤・販売することができないので、漢方薬局で働いたとしても本格的な業務をすることができず、たいした勉強にならないので意味が無いですね。

まずは資格をとることから、転職の準備を始めましょう。そこから転職求人を探すのですが、これもまた数が少ないので難しいです。さらに、漢方薬局の薬剤師は他のところでの薬剤師としての経験がほとんど無意味になってしまいます。

調剤するものは全く違うものですし、扱う薬も全く違いますよね。他のところで経験したことで役に立つことと言えば接客経験くらいのものです。そのため、漢方薬局薬剤師への転職はかなり難しくなります。

教育制度が充実しているところで働こう

漢方薬局へ転職するというのであれば、頭の中を真っ白にして「未経験」として働きましょう。未経験としてお店に入って、きっちりと教育してくれるところに就職するといいですよ。

求人広告を見るときに注意すべきなのが、「教育制度」という文字があるかどうか。教育制度が充実しているお店であれば、必ずそれをプッシュアップしているはずです。教育制度が充実していて、初心者でも安心して働くことの出来る職場で働くようにしたほうが、キャリアアップにはいいですね。

まとめ

漢方薬局での薬剤師の求人は、数が少ない。それは漢方薬局の数自体がまだまだ少ないということと、離職率の低さ、個人経営のお店が多いということが理由として挙げられます。転職するなら資格を取り、教育制度が充実しているお店で働くのが吉ですよ。

漢方薬局というのは、まだまだこれからな分野。そのお店の数も都市圏に偏っていて、地方ではまだまだ少ないです。ただ、今後ニーズが高まってくることは確かなので、興味がある人はまずは資格を取ってみてはいかがでしょうか。