CRA(臨床開発モニター)の給料

CRA(臨床開発モニター)に就職・転職するという人にとって気になるのは、やはり給料。ハードスケジュールで動いていて勤務時間が長くなることも多いCRAの給料は、一体どのようになっているのでしょうか。

CRAの平均年収と企業別平均年収一覧

CRAは、経験などに応じて年収が大きく変化します。

CRAの平均年収について

CRAの仕事をはじめて行うという場合には、臨床経験の年数や社会人何年目なのかどうか、年齢と所持している資格、勤務地に応募する会社の規模、英語力や面接での印象などを考慮して給料が決まります。

全企業・全年代を合わせた平均年収は、だいたい500万円から700万円といったところです。初年度の年収はだいたい400万円から450万円ほどになるのですが、そこからCRAとしての経験を積んでいき、出来る仕事が増えるごとに年収はしっかりと上がっていきますよ。

モニタリング業務を、先輩の補助なく一人で行うことができるようになると、平均年収は500万円に上がります。モニタリング業務だけではなくて治験の準備から申請業務まで一通りの業務を先輩の助けなく一人で行うことができるようになると平均年収は600万円。

英語など他言語を使用したグローバル業務ができる人は、さらに100万円ほど年収が上がります。がんなどの領域への知識や経験があるとそれも考慮され年収が上がる。プロジェクト全体をマネジメントすることが出来る、プロトコルの作成が出来るようになると800万円から1000万円の年収を得ることも難しくはありません。

出来ることに応じて年収はどんどんあがっていくので、モチベーション高くスキルアップすることができます。

企業による臨床開発モニターの平均年収の違い

臨床開発モニターの平均年収は、勤務する企業によってもかなり変わってきます。上場企業で働いているCRAの場合、平均年収は600万円から700万円弱になっているところが多いですね。企業によって大体どれくらいの差があるのかを、実際の企業をいくつか例に出して説明します。

シミックホールディングスという企業の平均年収は約800万円ほど。それに対してリニカルという企業の平均年収は680万円ほどで、イーピーエスの平均年収は550万円ほど。平均年齢はそれぞれ、約40歳、35歳、32歳といった感じになっています。

このように、働く企業によってその差はかなり大きいです。50万円、100万円は差が出るということは当たり前のようにあり、場合によっては200万円以上も差が出てしまうこともあります。もしも高年収を狙うのであれば、比較的平均年収が高い企業に就職すると良いですね。

CRAの年収アップ例と、給料に関する注意点

年収をアップさせるには、転職をしてみるのもありです。

年収アップ例から考える年収アップ方法

実際に年収がアップしたという例から、年収をどのようにアップさせることができるのかを説明します。

年収480万円から630万円ほどに上がったという人
31歳の、薬剤師としてCRA職についていた人です。自社の新薬開発がどうも将来性が乏しいと感じ、転職することを決意。CRAとして働いていたという経験から、大手外資製薬企業のCRAに転職。経験が考慮されて、150万円もの年収アップに成功。

年収400万円から580万円に
30歳の薬剤師。CRAとして仕事をしていたけれど、調剤薬局に転職。転職したはいいものの、どうも薬局ではやりがいを感じることができず、再びCRAに。以前CRAをしていたこと、実際に調剤薬局で働いた経験のふたつを考慮され、180万円もの年収アップに成功。

年収アップをするには、一度調剤薬局や病院などの現場を経験するということや、外資系の製薬会社に転職をするということも視野に入れると良さそうですね。

注意点

平均年収を見ると、CRAの年収は結構高いかもしれません。しかし、それは地道にこつこつと経験を積み重ね、勉強をして出来ることを増やし、キャリアアップ・スキルアップを成し遂げた場合です。ただ仕事をしているというだけでは、あまり高い年収を期待できないかもしれないので注意しましょう。

まとめ

高い年収を得るためには、労働時間外でも勉強をし、スキルアップする努力をすることが大切です。求めるだけでは与えられない。年収は与えられるものではなく、勝ち取るもの。それが、CRAの給料について全体的に言えることです。