調剤薬局の中で監視カメラを設置している所があるのをご存知ですか?薬局の外ではなく中。待合室と調剤室など数か所に設置している店舗もあります。

初めて勤務した調剤薬局で設置されていたので、なんだろう?と思いながらも、調剤薬局はそういうものなのだろうと勝手に洗脳されていましたが、実際に設置されている所は少ないと聞き、これは異常なのではないか?と思うようになりました。

監視カメラの設置目的

監視カメラの目的を会社側に確認すると、『患者さんの数や、その調剤薬局の雰囲気を確認するため』との回答でした。それを確認するためなら調剤室内には必要ないと思うので、あまり納得のいく回答ではありませんでした。また、全国に数百店舗もある調剤薬局なのに、そんなに毎日1件ずつ確認しているのか?と疑問です。
監視カメラによる映像はリアルタイムで他の店舗からも見ることが可能でしたが、それも利用目的が不明です。

盗難防止や強盗時の記録目的での監視カメラと言ってもらえた方が、納得できたと思いますが中途半端な回答だった為、真の目的がわからず会社側に不信感が残る形になってしまいました。

現場での監視カメラの活用法

実際に調剤薬局で働いている薬剤師は、他の店舗に電話する際にその監視カメラの映像で患者さんの数や忙しくないかを確認してから電話をかけていました。その活用法は必要なのだろうか?

電話して忙しい場合は折り返しをお願いすればいいだけであって、特に気を遣うところではない気もします。他の会社ならまだしも、同じチェーン薬局なのでそのあたりの理解は十分得られると思います。

あまり目的もはっきりせず、このような使い方しかできないような監視カメラは設置する必要がないのではないか?と思うのですが、先輩方は便利だよね~と全く不信感を抱いていない様子でした。私もこのままここにいると慣れてしまって、このシステムを便利と思ってしまうのかと思うと恐ろしくなりました。

休日出勤していた際に注意された。きっかけは監視カメラの映像

平日残業しても薬歴の入力が終わらず、今週分は入力を完了させようと思い日曜日にこっそりと出勤して仕事をしていた時です。日曜日にも関わらず薬局の電話が鳴りました。私はびっくりして出るかどうするか迷いましたがディスプレーを見ると「本社」の文字。これはシカトするわけにはいかないと思い、電話に出ました。

「日曜日に出勤して何をしているのか?」「休日出勤手当を出さないといけなくなる。早く帰りなさい。」「通常業務中に仕事が終わらないのは何か問題があるのではないか?」などと言われて、薬歴を入力していたPCを遠隔操作で強制終了させられました。

普段の残業手当も全く出さないのに、休日手当なんて期待していません。そんな手当もらえなくていいから仕事を終わらせたいって気持ちが強かったのに強制終了されて、もう帰るしかありません。

なぜ日曜に出勤しているのがばれたのだろうか・・・そんなの監視カメラの映像がきっかけに決まっています。本社の注意してきた人も日曜日に出勤して、わざわざ全店舗の監視カメラをチェックしているのだろうか?と疑問に思いながらも、薬歴の入力を完了できなかったことへの怒りと行動を逐一チェックされていることへの嫌悪感を抱くだけでした。

結局、会社側は監視カメラを盗難や窃盗などの目的で設置しているというより、むしろ社員の労働監視の為に設置しているようです。調剤薬局内でサボっている人はいないか、薬の管理をする中で盗難をしていないか、休日出勤をしていないか、などなど社員を信用していない感満載でした。

信用されていないのも嫌悪感でしたが、本社勤務で現場の忙しさや現状も数字でしか把握していない立場の人たちに現場の人が休日も出勤してでも仕事をしないと終わらないという現実を見ようともしない。残業代も出さずに経費削減をうたってサービス残業をさせて、こんな会社では働きたくないと思うばかりでした。

調剤薬局内に監視カメラを新規で設置を考えている場合は、しっかりと利用目的を説明して社員の理解を得てから設置するようにしてもらいたいと思います。