OTC専任薬剤師の求人ってどれくらいあるの?転職したいけど、いつがいいの?

こんな疑問をお持ちの皆様のために、ここでは主にドラッグストアに勤務するOTC専任薬剤師の求人と転職について紹介します。

OTC専任薬剤師の需給バランスは?都会がいいの?それとも地方?

OTC専任薬剤師の求人件数を見てみると、やはり東京や大阪といった都市圏が多いです。これはドラッグストアの店舗数を考えてみると当然の結果といえるでしょう。

ただし、都市圏には薬剤師の数も多く、都道府県ごとの10万人あたりの薬剤師数を見た場合、東京や大阪の都市圏の他に徳島、富山、兵庫が多い傾向にあります。

一方、逆に10万人あたりの薬剤師数が少ない都道府県は、沖縄や青森が該当します。

そこで、OTC専任薬剤師の求人件数に対する10万人あたりの薬剤師数で各都道府県を比較して見ました。

結果、東京、大阪といった都市圏では完全に求人件数の方が多く、すなわち薬剤師数に対して求人数の方がはるかに上回る傾向にありました。

一方、沖縄や青森といった10万人あたりの薬剤師数が少ない都道府県では、求人件数自体も少ないため、求人数が上回るような傾向は見られませんでした。

同様に、いくつか他の都道府県についても求人件数に対する10万人あたりの薬剤師数で比較してみましたが、兵庫や神奈川といったところで求人が上回る傾向は見られるものの、他府県では、求人の方が下回りました。

都市圏では人口も多いため、必然的に薬剤師の数も多くなるわけですが、当然ながら、薬剤師免許を持っていても薬剤師として働いていない人数もおそらくかなりいることも予想されます。

そういったことを踏まえて考えてみると、やはり薬剤師の需給バランス的には、圧倒的に都市圏の方が求人も豊富で就職・転職にも有利ということにならざるをえないと思います。

OTC専任薬剤師の求人、年齢は?経験はいるの?

求人情報に明確な対象年齢が明らかになっていないため、OTC専任薬剤師の求人でどの年齢が求められているのかは分かりません。

しかしながら、とくに病院薬剤師は高年齢からの転職は難しい傾向があるようです。

逆に、OTC専任薬剤師の求人では年齢が問題にはなりにくいようです。つまり、どの年齢からでもスタートしやすいのがOTC専任薬剤師なのです。

もちろん経験者はどういう転職でも優遇されます。しかし、未経験者がNGという職種は非常に多いですが、その点、OTC専任薬剤師は未経験者でもOKという求人が比較的多いようです。

ですから、若いうちは病院薬剤師や調剤薬局を経験しておいて、少し経験を積んでから違った環境で働てみたいと思ったひとにはOTC専任薬剤師という道も拓かれていると考えることもできるでしょう。

いいことばかりではないOTC専任薬剤師の求人

OTC専任薬剤師は、薬剤師の中でも比較的年収が高い傾向にあります。

けれども、OTC専任薬剤師、いいことばかりではありません。

週休二日の落とし穴

OTC専任薬剤師は、いわゆるドラッグストアの勤務になりますので、土日も含んだシフト制の勤務となることはご存知かと思います。

求人情報を見て、「週休二日」と書いてあったら、どう思いますか?

実は、週休二日とは、一ヵ月の間に週二日の休みのある週が一つ以上あることだそうです。つまり、毎週二日休みがあるわけではないんです。

何だか詐欺みたいな話に思われるかもしれませんが、週に必ず二日の休みがあるのは、完全週休二日制と明記されている場合のみですので、注意が必要です。

でも、完全週休二日制でも、OTC専任薬剤師は土日が休みというわけないので、これも肝に銘じておきましょう。

勤務時間が遅め

勤務時間が遅いということは、OTC専任薬剤師の特徴のひとつです。

残業が多いということを指しているわけではなく、単に遅い時間帯の勤務があるというのがOTC専任薬剤師の仕事なわけです。

たしかにドラッグストアは夜遅くまで営業してますよね。夜遅くになって急に薬が必要な場合でも助かるということはまれにありますが、そんな時間でも働かなければならないのがOTC専任薬剤師です。

OTC専任薬剤師の求人情報を見ても、9時から22時といった勤務時間がほとんどです。

もちろん、みっちり9時から22時まで働かなければならないという意味ではありません。あくまでその勤務時間帯の中でシフトが組まれます。

実際の残業時間は、転職先や配属される店舗によって若干異なると思いますので、一概に多いとか少ないといった比較はできません。

ただ、調剤薬局や病院のように、同じくらいの時間帯にみんなで終われるという働き方ではないということは心得ておきましょう。

最後に

OTC専任薬剤師として働く場合、求人面で見ると、都会が有利かと思われます。チェーン系のドラッグストアだと店舗数の多い都会の方が、その後のキャリアアップも期待できます。

OTC専任薬剤師は、年齢や経験がなくても働き始めることができる場合が多く、また給料面でも比較的好条件が多いため、薬剤師の転職する選択肢にはよいでしょう。

しかし、OTC専任薬剤師は、夜遅い時間帯にも勤務しなければならない可能性もあります。

また、休みも土日ではなくシフト制でバラバラとなるため、プライベートな時間とのバランスをよく検討しておく必要があるでしょう。