和歌山県における調剤薬局求人傾向

休日日数が多く、長期休暇もある

和歌山県の求人は、年間休日日数が120日を越えずとも休日日数が多い傾向があります。特に、和歌山市の求人はその傾向が強く、土日休みのところも少なくはありません。中には、木曜の午後と土曜日の午後が休みで、日曜日・祝日は普通に休みというところもあります。

土曜日が仕事で、日曜日と指定休日が休みというところもあるのですが、ほとんどの求人が完全週休二日制になっています。他の地域で見かけるような、「日・祝」だけの不完全な週休2日制はあまり見受けられません。

たまにそういった求人が見受けられるのですが、ごく少数派です。

完全週休2日制で休日日数が多いだけならよくあるのですが、それに加えて長期休暇などの休暇制度がきっちりと整っているというのが和歌山県の特徴です。夏季休暇・年末年始休暇はもちろんのこと、産前産後休暇や、育児休暇・介護休暇なども揃っています。

会社勤めをしていると当たり前のことかもしれませんが、調剤薬局にはこういった休暇制度が無いというところも少なくはありません。

年末年始休暇は、だいたい31日から3日までの4日間。夏季休暇は、3日程度の連休が貰えるといったところです。1週間丸まる休めるということは、やはりありません。それでも、年間休日日数が多い上に、休暇制度まで整っているというのは、良い傾向と言えるでしょう。

年収がそれほど高くはない

和歌山県の調剤薬局公開求人を見ていると、年収がそれほど高くはないということがわかります。全国的に見て、調剤薬局で働く薬剤師の平均年収は400万円から600万円。それでも、他の地域だと700万円可能なところや800万円可能なところなど、平均の枠を超えた年収が可能だとしているところが多くありました。

和歌山は、「高額年収」といっても平均の枠に収まっていることが多く、700万円可能としているところは稀に見かける程度です。他の地域よりは少ないですね。

だいたいの求人は、400万円から600万円または320万円から600万円としています。たまに650万円までというところもあるといったところですね。特別低くもないのですが、特別高くもなく、いたって平均的な年収額と言えるのではないでしょうか。

パートの時給が低い

前項では正社員の年収について話しましたが、今度はパートの時給についてお話します。

パートの時給もまた、低めの傾向が強いです。都内の求人は時給2000円程度が一般的ですが、他の地域だと3000円を超える求人も多く見かけます。和歌山ではどうかというと、和歌山はだいたい時給1500円から2000円程度の募集が一般的です。

中には、1800円から2500円という求人も見かけますが、他の地域のように3000円の時給を打ち出している求人を頻繁に見かけるかというと、そうではありません。特別低いわけでもありませんが、周辺の地域と比べると低いといったところですね。

まとめ

和歌山大学には、薬科大学がまったくありません。和歌山県内で薬剤師を育てて県内で就職してもらうということができないので、和歌山県は慢性的に薬剤師が不足しています。

和歌山県の調剤薬局で働くと、和歌山県薬剤師会からの手厚いサポートを受けられるようです。薬剤師不足を少しでも解消し、良い人材を和歌山県に取り込むために、県外で薬学について学んだ薬剤師のサポートに力を入れています。

勉強会なども盛んで、調剤薬局で働いている薬剤師もしきりに参加しているようです。地域密着型の薬局も多く、和歌山県の調剤薬局で働いていると、顔見知りの患者さんが多くなります。患者さんひとりひとりを大切に仕事をしたいという人には良さそうですね。

また、和歌山県は自生ケシの抜去作業に力を入れています。アツミゲシの抜去など、さまざまなことを行っており、調剤薬局の薬剤師も多数参加したそうです。色々な取り組みを行っているので、薬剤師にとっては良い勉強となるでしょう。

まだあまり薬剤師としての経験年数が無いという人で周辺の都道府県に住んでいる人が、和歌山の調剤薬局に転職するということも多いです。和歌山は、勉強をしに働くところといったところでしょうか。

和歌山県で薬剤師の転職におすすめの調剤薬局

紀三井寺カイセイ薬局
和歌山県和歌山市紀三井寺863-29
JR紀勢本線「紀三井寺駅」・南海本線「和歌山市駅」が最寄り駅の調剤薬局。処方箋の99%は和歌山県立医大病院からの処方箋になっていて、一日に50枚から60枚程度の処方箋に対応しています。2015年11月現在、常勤の薬剤師が5名・パートが1名働いているので、一人当たりの負担は少ないほうと言えるでしょう。

400万円程度の年収を得ることができ、年間休日日数が120日以上保障されているので、決して悪い条件ではないですね。研修制度がしっかりしていて、未経験者を育てることを前提としているところがあります。経験者だとかなり喜ばれ年収交渉が有利になるかもしれません。

会営調剤薬局
和歌山県田辺市たきない町21-22
JR紀伊本線「朝来駅」が最寄り駅の調剤薬局。南和歌山医療センターから総合科目についての処方箋を受け付けています。土曜日は13時までが開業日となっていて、シフト制の週休2日制です。月収は26万円以上で、ボーナスも年に二回あるので年収は高いほうであると言えるでしょう。

資格手当てや皆勤手当てなどもあるので、仕事が好きな人には良い薬局かもしれません。

株式会社アインファーマシーズ 南紀白浜店
和歌山県西牟婁郡白浜町西牟婁郡字ハダ峠1462-3
求人を出している2015年11月現在、常勤で5名の薬剤師が、総合科目についての処方箋を一日に140枚程度さばいています。人数が多いのですが、一人当たりの負担は他の薬局と変わらないか、多いかといったところですね。

リフレッシュ休暇が5日間あり、有給との併用が可能とのことで、しっかりと連続休暇をとることができます。休暇制度が整っているので、休みを重視する人には良いかもしれません。年収も600万円以上が可能となっているので、年収を犠牲にせず休むことができます。また、PDAを使った調剤過誤防止システムなどがあったりと目新しいシステムがあるのも大きな特徴です。

日本調剤株式会社 和歌山西薬局
和歌山県和歌山市古屋60
南海加太線「八幡前駅」が最寄り駅の調剤薬局。総合科目に対応しています。月収は25万円程度となっていて、ボーナスもあわせれば調剤薬局薬剤師の平均年収程度になっていると考えられますね。大手ということもあり、安定的に毎年給料が上がっていくようです。

社員旅行や会員制リゾートホテルなどの福利厚生も充実しています。

スズラン薬局 九度山店
和歌山県伊都郡九度山町九度山788-4
南海高野線「九度山駅」から徒歩10分程度のところにある調剤薬局。求人を出している2015年11月現在、5名の常勤薬剤師と4名の事務員が働いています。人数が多いですが、それぞれ仲が良く、比較的雰囲気は良いようです。

脳神経外科・循環器・消化器科のクリニックからの処方箋をメインに扱っています。休日は祝日を含まない完全週休二日で、年収は400万円から550万円程度。休みを重視する傾向にあるようです。

あけぼの薬局 和歌山ろうさい病院前店
和歌山県和歌山市古屋57-3
南海加太線「八幡前駅」から徒歩10分程度のところにある調剤薬局。近隣の病院から総合科目についての処方箋を受け付けています。在庫品目が1200品目とかなり多めで充実しているのが特徴です。年収も390万円から650万円程度と比較的高めになっています。

年収が高めだからといって、休日も犠牲にせず、土日祝日が休みの完全週休二日制(祝日は含まない)になっているのでしっかり休みたい人でも安心です。

次郎丸薬局
和歌山県和歌山市次郎丸69-1
南海加太線「東松江駅」から徒歩20分程度のところにある調剤薬局。内科・呼吸器内科・消火器内科・循環器内科・小児科のクリニックからの処方箋を受け付けています。月給は29万円から37万円程度となっていて、そこに各種手当てとボーナスが加わって年収になります。

資格手当ては3万円、職種手当てが3万円、地域手当は7万円までです。社内の認定レベルによって職能手当てというものもつきます。

調剤薬局花みかん はるる店
和歌山県田辺市下屋敷町15-9
JR紀勢本線「紀伊田辺駅」から徒歩で10分程度のところにある調剤薬局。求人を出している2015年11月現在、この店舗には1名の薬剤師しか働いていません。そのため、年収は600万円からとなっていて、非常に高いです。