DI業務の薬剤師の仕事内容

薬剤師のDI業務って何?

Drug Information

製薬会社の求人を見ていると「学術・DI業務」といった言葉を見かけることがあるかと思います。この「DI業務」とは何なのか、製薬会社勤務をしたことが無い人からしたら、よくわからないでしょう。DIというのは、「Drug Information」の略です。

つまり、医薬品情報業務ということになります。具体的な仕事内容は後述しますが、DI業務とは何なのかということを手短にまとめると「医薬品情報を扱う仕事」ということです。情報収集や整理・管理などが普段の仕事になります。

どんな役割の仕事?

医薬品の情報というものは、製薬会社を運営していくためにも、患者さんの安全のためにもとても大切なものです。たとえば、自社製品が世に出たとします。もしも予期していない副作用があった場合などに、情報収集をしていなければ、それに気づくのが遅くなってしまうでしょう。

そうなれば、製薬会社の信用問題にもなります。どのような副作用があるのか情報を集め、医師や薬剤師などに情報を流すことによって、副作用情報を広めるといった役割もあるのです。患者さんの安全を情報という観点から守る役割があります。

とても重要な役割の仕事なのです。

具体的なDI業務の薬剤師の仕事内容は?

医薬品の情報収集・整理

DI業務の代表的な仕事内容が、医薬品情報の収集と整理・管理です。厚生労働省や各製薬会社などから寄せられてくる外部情報と、自分の職場の医薬品の情報を整理します。製薬会社のほとんどが外資系なので、当然海外からも情報が寄せられてくるので、英語の文献・資料に関わることもあります。

医薬品情報は世界共通ですから、国内国外に関わらず様々な情報を集めなければなりません。安全情報・副作用の情報・使用方法・新薬情報などを集めます。集めた情報は、必要なときに取り出せるように整理しておき、いつでも伝えられるようにするのです。

アナログ・デジタル共に情報を管理し、デジタル情報は検索できるようにします。

資料や情報誌の発行

情報を集めることと、資料や情報誌の発行は陸続きの仕事です。医師や看護師・薬剤師などにスムーズに情報を伝えなければいけないので、すぐに資料を作成します。それを自社のスタッフに配布したり、パイプのある病院にも配布したりするのです。

情報誌として定期的に情報を伝えるということも、DI業務に含まれます。ホームページ上で情報を配信したり、情報を検索できるようなシステム・データベースを作ったりするところも多いです。

また、製薬会社だけでなく、病院内でもこのような業務を行っていることがあります。病院内で集めた情報や、製薬会社から寄せられてきた情報を集めて整理し、情報誌として病院に置いておく。掲示板に貼り付けておくなどして情報を広めているのです。

電子カルテなどを使って情報管理をすることもありますね。

問い合わせの対応

DI業務は情報収集と管理が基本の仕事になりますが、仕事の中で最も大きな割合を占めているのが、薬品についての問い合わせの対応業務です。病院の医師・薬剤師・看護師などから問い合わせがあります。

用法や用量・その医薬品を使用してはいけないような条件や併用できない薬などの問い合わせに対して、収集した情報を元に対応する仕事です。この問い合わせ業務に対応するために、情報を集めて管理していると言えるでしょう。

国内・国外問わず、ありとあらゆる医療機関や研究機関などから問い合わせがあるので、とても大変な仕事です。電話やメール問わず対応しなければならない、コールセンターのような業務になっています。

情報を集め、最終的に伝えることが、DI業務の仕事です。

まとめ

DI業務は医薬品の使用方法・禁忌・副作用など様々な情報を集め、医薬品が適正に使われるように促すといった役割があります。製薬会社は薬を作って流通して終わりではなく、その薬について説明する責任があるのです。

その責任を果たしているのが、DI業務をしている薬剤師と言えるでしょう。