「病院薬剤師の仕事にあこがれてて転職したいけど自分にもできるのかなぁ?」「今勤めている病院は待遇が悪いからもっと働きやすい病院に転職したい!」なんて思っている方はいませんか!?
病院薬剤師って薬剤師の仕事の中でも結構特殊だから、転職するにも色々と不安や悩みが多いですよね。
そこで、今回は病院への転職を考えているすべての薬剤師さんを対象に、仕事内容や給料、求人傾向、転職のコツを一気に公開しちゃいます!
たっぷりと読み応えのある記事になっているので、ぜひ最後までおつきあいください!
病院薬剤師の求人の種類 ~仕事内容や職場の特徴などを解説~
病院薬剤師の求人には病院や部署の違いによっていくつかの種類があるんです!まずはこの違いをしっかり押さえておきましょう。
病院の種類
急性期型病院
急性期型病院とは主に病気にかかったばかりの患者さんを扱う病院です。
一刻を争う緊急な容態の患者さんも多く、24時間ピリピリと張り詰めた空気の中で仕事をすることになります。
給料は高めですが、仕事はめちゃくちゃ忙しいです!レベルの高い薬剤師が集まる職場なので採用のハードルは高く、腕に覚えのある人向けの職場です。
求人数は少なめで転職の難易度も高めです。自信の無い方は避ける方が無難かもしれませんね。
療養型(慢性期型)病院
療養型病院は急性期型病院とは真逆で、病状が安定した患者さんが集まる病院です。
院内の雰囲気は比較的落ち着いた感じで、まったりと仕事をしたい薬剤師さん向けといえます。
急性期病院と違ってそれほど高いスキルも必要無いことが多いです。
ただし仕事が楽な分、給料は安いことが多いので注意してください。家庭を支えている人などにはちょっと厳しいかもしれません。
療養型病院は数自体が多くないので求人数も少なめです。募集を見つけるのにはやや苦労するかもしれませんね。
精神科病院
鬱病や統合失調症など精神科疾患の患者さんを主に治療する病院です。
抗うつ薬や抗精神病薬に詳しい薬剤師さんにはお勧めです。ただし、求人数はそれほど多く内ので求人を見つけるのは結構大変です。
あと、病院の性質上、患者さんは癖のある人ばかりなのでコミュニケーション能力が高い人じゃないと大変ですね。
服薬指導や病棟業務など対患者業務はかなり苦労することでしょう(中には暴れ出す患者さんもいるそうです!)
精神科病院で働いているうちに、こちらが精神をやられてしまったなどということがないように注意しましょうね。
大学病院
病院薬剤師に興味がある人なら誰もが憧れるのが大学病院ですよね!
大学病院は調剤よりも病棟業務やチーム医療などの対人業務に関わる割合が高く、大変だけどとてもやりがいのある仕事です。
また、国公立の大学病院なら準公務員扱いなので待遇もかなりいいです!順調な昇給もあるし、福利厚生も充実していて安定した将来が約束されます。
ただし、大学病院は数ある病院の中でもトップレベルの人気を誇っているため少ない募集に転職者が殺到します。
採用のハードルはかなり高くなることは覚悟しておかないといけませんね。
公立病院
公立病院とは県立病院や市立病院のことで、ここで働く薬剤師さんは地方公務員の身分になります。
世間のみんながうらやむ公務員だけあって、ボーナスや退職金、各種手当もきっちりと支払われるため家族を支えている人でも安心ですよね。
病院薬剤師の中では国立病院機構と並んでかなりの好待遇が期待できます!
国立病院機構
国立病院機構で働く薬剤師は公務員扱いとなるため、待遇面ではとっても恵まれています!
年収も民間企業の平均年収を上回っていて退職金もしっかりもらえます。
他にも住居手当など各種手当ても充実していてまさに願ったり叶ったりですね。
定年まで勤めあげて安定した人生を送りたい!と考える人にはピッタリの病院です。
ただし、当然のことながら競争率は激しくかなりの激戦区であることは覚悟しないといけません。
地方独立行政法人
名前だけ聞くと長ったらしくて「何それ!?」って感じですけど、要するに準公務員みたいな立場で働ける病院のことです。
着実な昇給があり、身分も安定しているので、待遇的に恵まれていて人気の案件です。
でも求人数自体が少ないため探すのには苦労するかもしれません。
日本赤十字社
ここもどちらかというと公務員色が強い病院ですね。年収は他の病院と同じくらいですけど、福利厚生や各種手当てが比較的恵まれています。
普通の民間病院よりも安定した立場で働きたい人にはお勧めといえますね。
ただやっぱり数が少ないからそんなに募集は多くありません。この手の病院は何といっても求人の少なさがネックになりますよね。
中小の民間病院
これは最も一般的なタイプの病院ですね。
民間病院のため待遇面では上で紹介したような病院とくらべてそれほど期待はできません。
ただしその分、人気もそれほど高くなく、転職のしやすさといったメリットはありますね。
病院未経験の方やブランクがある方に特にお勧めといえます。
部署の種類
病院内で薬剤師さんが勤める部署には皆さん良く知ってるものから耳慣れないものまで色々あります。
代表的な部署を以下にご紹介します。
外来・入院調剤室
調剤といえば薬剤師さんの基本ですよね。入院患者さんや外来患者さんに発行された処方箋をもとに病院薬剤師が調剤をする部署です。
病院ならではのオーダリングシステムを採用しているところがほとんどなので、調剤薬局とはひと味違った環境で調剤業務ができますよ。
麻薬や抗がん薬などハイリスクな薬も多いから色々な知識も身につくしスキルアップにもうってつけです!
注射調剤室
注射剤の調製業務ってまさに病院薬剤師って感じがしませんか?
クリーンルームで無菌調製をしている薬剤師さんの姿ってかっこよくて憧れる人も多いと思います。
注射調剤室では外来患者さんや入院患者さんのために注射薬を取りそろえたり混合したりする仕事をメインに行います。
抗がん剤などハイリスクな薬もたくさん扱うので見た目のかっこ良さだけでなく、とっても神経を使うハードな仕事でもあります。
薬務室
この部署では病院の中で使う薬の品質を管理したり薬剤部や病棟などに払い出す仕事をします。
簡単に言っちゃうと薬品倉庫の管理人みたいなお仕事ですね。
卸から薬を納品したり、在庫を数えたりと地味~な仕事が多いですが、院内の薬の安定供給を支えるとても大切な役割を果たしています。
まさに縁の下の力持ちといった感じですね!
特定薬品管理室
特定薬品とは麻薬や向精神薬、毒薬などリスクの高い薬のことです。
ときどき病院で「向精神薬が何百錠も行方不明になった!」なんてニュースをやってますよね。
病院は薬の消費量がめちゃくちゃ多いから管理するのが本当に大変なんですよ。
でもずさんな管理をしているとその隙をついて悪巧みをする人たちが出てきてしまいます。
そうした被害を防ぐためにも、麻薬などの特に危険な薬は専用の管理室を設置して厳重に管理をしています。
「知らないうちに麻薬が無くなっていた!」なんて事態は絶対にさけないといけませんから部署としての責任は重大です。
医薬品情報管理室(DI室)
DI業務という言葉は耳にしたことのある方も多いのではないでしょうか?
DI業務担当の薬剤師は医薬品情報のスペシャリストとして国内外の様々なサイトから日々情報を集めて、医師を初めとする医療スタッフに提供する役割を担います。
各部署からの薬に対する質問にも素早く回答することが求められるので責任も重くハードな仕事です。
パソコンや資料とにらめっこする毎日なので、デスクワークが好きな人向けの部署になりますね。
治験薬管理室
大きな病院では製薬会社やCROと連携して治験業務を実施しているため、治験薬管理室が設置されています。
治験薬の保管や処方監査、投与スケジュールの登録など治験薬に関する全般的な管理を担当します。
間接的ではありますが「自分も新薬の開発に関わっている!」という実感を得られるのでやりがいもあり、病院では人気の部署の一つですね。
臨床薬剤関連部署
病棟の患者さんと面談し薬の効き目や副作用を確認したり、そこから得られた情報を医師にフィードバックしたりする部署です。
基本的に病棟勤務になり、まさに病院薬剤師!という感じの仕事になります。
この部署では医師、看護師、臨床検査技師、患者さんなど実に様々な人たちとの関わりが生じるので高いコミュニケーション能力が必要になります。
特に看護師さんとかは荒っぽい性格の方が多いです。
「自分ちょっとコミュ障なんで…」というタイプの方はこうした部署だと精神を病んでしまうこともあるので十分に注意してください(笑)
教育・研修関連部署
抗がん剤などハイリスクな薬をたくさん取り扱う病院ではスタッフの教育や研修を専門に実施する部署が用意されていることもあります。
新人研修や認定薬剤師取得の支援などさまざまな業務を取り扱っているので、こうした部署がある病院に就職すれば手厚い研修が受けられますね!
薬物治療モニタリング(TDM)関連部署
リスクの高い薬について、薬物の血中濃度を測りながら投与計画を設定する業務を行う部署のことですね。
テオフィリンなどが有名で、大学時代に頭を悩ませたあの小難しい計算式がいっぱい出てくる作業です。
TDMはハイレベルな業務なので主にベテランの薬剤師が担当することになります。苦手な人が無理に担当させられることは余りないのでその点は安心してくださいね。
チーム医療担当
感染症対策チーム、栄養サポートチーム、褥瘡サポートチーム、緩和医療チームなど色々なチームに所属しながら他職種と協力して業務に参加します。
どのチームも非常に専門性が高く、医師や看護師さんからもたくさんのことを学ぶことができるためスキルアップしたい方には是非おすすめしたいです!
在宅業務関連部署
最近は病院も積極的に在宅医療に参加する流れがあるため、こうした部署を設置している病院もあります。
患者さん宅を訪問するだけじゃなく、退院時の在宅医療の導入をサポートしたり、在宅支援病棟で働いたりと病院ならではの在宅医療に従事することもできますよ。
病院薬剤師の給料について知っておこう!
ここではみなさんが興味津々の病院薬剤師の給料の特徴についてご説明いたします。求人を探す際は是非参考にしてください!
年代別平均給料
病院薬剤師は勤める病院の種類にもよって給料に幅がありますが、年代別の平均的な給料は以下の様な感じです。
- 20代:300~400万円
- 30代:400~500万円
- 40代:500~550万円
- 50代~:600万円~
調剤薬局やドラッグストアに比べるとやっぱり安いですね。でも病院はどこも経営が苦しい状況にあるんである意味これは仕方ないといえます。
高収入が狙える病院はこれ!
普通の病院は給料が安すぎて転職するのは嫌!という方にはズバリ、国公立系の病院をお勧めします!
これらの病院は公務員や準公務員待遇が受けられるので募集時には安くても、勤続年数に比例してしっかりとお給料が上がっていきます。
民間企業の平均年収を上回る額にはなるので病院の中ではかなりの好待遇といえますね。
(でも待遇が良い分、競争率は高めなのでその点は気をつけてください)。
資格があると給料は上がるの!?
認定薬剤師や専門薬剤師の資格があると手当を支給してくれる病院もたくさんあります。
手当の相場はだいたい月5000~10000円ほどでそんなに高くはありませんがもらえないよりは全然いいですよね。
特に自分の病院の専門分野に関連する資格は採用時にも優遇されることもあります。
ただしこれらの手当は募集要項には書いていないことも多いので、転職前にしっかり確認しておく必要があります。
当直をやると給料は変わるの!?
病院薬剤師ならではの仕事には当直があります。当直は大きな負担となるため当然のことながら当直手当が支給されます。
手当の相場は1回辺り5000円程度とそれほど高くはありませんが、数をこなすほど稼げることにはなります。
また、当直を率先してできる人は採用時にも有利になります。ただし、くれぐれも無理をしすぎて身体を壊すことにないように気をつけてくださいね。
病院薬剤師の求人の選び方 ~チェックしておくべきポイントはコレ!~
病院薬剤師に転職するには正しい求人選びが非常に大切になります。
転職後に後悔することのないように、以下のポイントはしっかり押さえておくようにしてください!
応募する病院の信頼度
病院の中にはいわゆるブラックと呼ばれるところも多くあります。
自分が応募する病院が信頼できるところなのかどうかは入念にチェックしておきましょう。
もちろん、病院に電話して「おたくの病院はブラックですか?」なんて聞くわけではありませんよ(笑)
こうした内部情報は、インターネットの口コミ掲示板などを利用する、薬剤師転職サイトを利用して情報を手に入れる、職場見学会に参加して現場の様子を観察するなどの方法を駆使して手に入れることが一般的です。
特に職場見学会に出席しておくと採用時にも有利に働くこともあるので是非、積極的に活用しましょう!
職場の人間関係
人間関係がギスギスしている職場ってほんとに最悪ですよね!
職場の雰囲気は応募前に是非ともしておきたいポイントです。
こうした情報はインターネットなどでは入手しづらいことなので、一番確実なのは職場見学に行くことですね。
実際に現場で働く人たちの様子を見ればだいたいの雰囲気が分かりますし、「あ、この人ヤバそう!」という人は見てすぐに分かります(笑)
採用後に後悔することが無いようにしっかりと確認しておきましょう!
スキルアップの環境が整っているかどうか
病院で働くからにはやっぱり薬剤師として成長したいですよね!
「私は病院薬剤師だからあなたたちとはレベルが違うのよ!」などと、調剤薬局やドラッグストアで働く薬剤師に対して優越感を感じてみたいと思いませんか?(笑)
でもそのためには何といってもスキルアップが必須です!
スキルアップの環境が整っている病院といえば大学病院や急性期病院などが代表格ですが、中小の病院の中にもそうした環境が整っているところは多くあります。
専門薬剤師の資格取得者には奨励金を支給してくれるところもあり、そうした情報はたいていは病院薬剤部のホームページなどに掲載されているのでしっかりと確認しておきましょう!
激務じゃないかどうか!?
これも大切なチェックポイントですよ!人手不足が常態化しているような病院に就職するとほんとに苦労します。
度が過ぎた激務の病院に転職すると毎日残業になる、有給がとれない、連休がとれない、盆暮れ正月関係無しなどそれはそれは悲惨な未来があなたを待っています!(笑)
人手不足かどうかを知るためには職場見学会に行くのが確実です。
それ以外にも、
- 1日の処方箋枚数を薬剤数で割った数が40を超えている(薬剤師の1日の処方箋取り扱い枚数は40枚と決められています!)
- 常に求人が出ている
- 非常勤募集の人数がやたら多い
といった職場は、慢性的な人出不足に悩まされている可能性が高く、避ける方が無難でしょうね。
有給はきちんと消化できるの?
せっかくもらった有休を消化したいのは当然ですよね!
でも病院によっては「有給を取りたい」なんて言おうものなら犯罪者扱い!?されるようなところもあると聞きます。
なので有給消化率については事前にしっかりと確認しておきましょう。
募集要項に載っていなくても電話して聞いたり見学会で質問したりすることもできますよ。
病院勤務未経験の薬剤師の求人選びのポイント
「病院に転職したいけど未経験だから採用されそうに無い…」そんな風に決めつけてはいませんか?
実は病院未経験の人でも転職できる病院はたくさんあります!
現に私の職場(調剤薬局)の元上司は50代!で未経験者から病院薬剤師への転職を果たしています。
病院未経験の薬剤師が採用されるには以下のようなポイントに注目して求人探しをするとよいでしょう。
人気のある病院を避ける
大学病院や先端医療を担う特定機能病院などは転職者に大人気のため競争率も非常に高くなります。
こういった病院は未経験者には門戸が狭く採用される確率はかなり低くなるので、募集を見つけたとしても安易に飛びつかないように気をつけましょう。
急性期病院より療養型病院を狙う!
高度なスキルが求められる急性期病院に比べて療養型の病院なら採用のハードルはぐっと低くなります。
こうした病院は業務もそれほど忙しくなく、新人の研修にも時間を割くことができる環境にあるため、未経験者の方はまずはこうした初心者向けの病院の募集を狙うのがお勧めです!
中小規模の病院を狙う!
いわゆる大病院は高度なスキルが必要となるところが多く、どうしても未経験者は不利になります。
そこで、初めから大病院は除外して、中小規模の病院に的を絞ると転職が成功する確率が高まります。
具体的には病床数200以下、できれば50~100くらいの規模がお勧めです!
病院の勤務経験はあるけどブランクが空いている薬剤師の求人選びのポイント
若い頃は病院に勤めていたけどもうずいぶん現場から遠ざかってしまっているというあなた。
そんな方でも古巣に復帰することは十分可能です!
ブランクがある方が病院薬剤師に転職する際には以下の様な点に気をつけながら募集を探しましょう。
大病院は避ける!
未経験の方と同じでブランクのある方も基本的に大病院は避ける方が無難です。
自分にとって憧れの大学病院などに募集が出ていたらどうしても行きたくなってしまうもの。
でも、そういうところの求人には若くて活きのいい薬剤師がゾロゾロと集まってくるので、正直その中で採用を勝ち取るのは厳しくなります。
ブランクのある方は、採用される見込みの高い中小規模の病院を狙っていくのが王道です!
就職前に薬学知識をブラッシュアップしておこう!
薬学は日進月歩の世界だけに数年以上のブランクがある人はすでに浦島太郎状態です。
仕事が始まってから周りの同僚に迷惑をかけないためにも、求人探しと平行して今のうちから勉強を初めておくとよいでしょう。
面接の時にもやる気のあるところをばっちりアピールできるから面接官の印象もよくなり、採用確率も上がることでしょう!
病院薬剤師としての仕事と子育てを両立するための求人選びのポイント
小さなお子さんがいると幼稚園の送り迎えなんかがあってホントに大変ですよね。
子どもが突発的に熱を出して急に仕事を休まないといけなくなったりすると、こっちが泣きたくなってしまいます。
そんな頑張るママさん薬剤師の方はこんな点に着目して求人探しをしましょう!
託児所完備の病院を選ぶ
病院は調剤薬局などと違って規模が大きいため職員のために託児所を設置しているところも多くあります。
「院内保育所完備!」「託児所あり」などと書かれた求人は探せば結構ヒットするのでそうしたところを狙っていきましょう!採用面接時にはしっかりと利用条件も確認しておくことも大切ですよ!
パート薬剤師の職種に応募する
パートさんであれば時間的な融通が利きやすく、残業や当直などが免除される場合が多いです。
病院薬剤師は激務のため正職員だと子育てとの両立はどうしても難しくなります。
お子さんが大きくなるまでは非常勤で働くのも一つのやり方なのでパートやアルバイトの募集を中心に探して行くとよいでしょう。
採用のハードルも下がるので正職員に比べて転職もしやすいですよ。
薬剤部のスタッフが多い病院に応募する!
小さなお子さんがいる方が心配するのは突発的な子どもの病気ですよね。
朝起きたら子どもが40℃の熱が出てたなんてことになったらとても仕事どころじゃなくなってしまいます。
そんな不足の事態も想定して、初めから薬剤師の人数が多く急な欠員をカバーできる体制になっている職場を選んで転職するのがお勧めです。
同じスタッフ1人の欠員でも、3人の職場と30人の職場では全然重みが違いますからね。
職場の同僚に極力迷惑をかけないためにも、お子さんが小さいうちはできるだけ人員に余裕のある病院の募集を探しましょう!
派遣薬剤師として働く場合の注意点
病院への派遣って法律で禁止されていることは知ってましたか!?
そうなんです。調剤薬局やドラッグストアでは当たり前のように行われている薬剤師派遣も病院では禁止されているんですよね。
でも、実はこの法律には例外規定があります。ただの派遣はダメだけど紹介予定派遣なら例外的に病院への派遣が認められているんです!
「え?何それ?」って声が聞こえてきそうなのでご説明します。
紹介予定派遣とは派遣期間が満了したあとに派遣先の病院と薬剤師がともに合意すれば病院が直接雇用してくれるという方式の派遣で、最近はこうしたタイプの求人や募集も多いです。
派遣期間は正規雇用の前のお試しみたいなもので、この方式なら転職した後に「こんなはずじゃなかったのに~」という事態を避けることができます。
とりあえず派遣で働いてみて嫌だったら正規契約しなければいいし、気に入った職場なら(病院側の合意も必要ですが)直接雇用として採用してもらえるという大変便利な制度ですね。
特にブラックっぽい病院や人間関係面で地雷を抱えている病院なんかでは、こうした制度を積極的に利用して、嫌だったら逃げ出せる状態で働いてみるのもお勧めです!
求人情報誌や募集広告を探す際には「紹介予定派遣」というキーワードに注目してみてくださいね。
病院薬剤師の求人探しは『薬剤師専門の転職サイト』が必須
病院薬剤師の求人探すには薬剤師専門の転職サイトの利用が欠かせません!その理由は…
求人数が少ないから
調剤薬局やドラッグストアと違って病院は求人数自体が少ないんです。
だから普通の求人情報誌などではなく、薬剤師転職サイトを利用する方が情報量も多くはるかに求人が見つけやすくなります!
職場の情報量が少ないから
希望する病院が見つかっても本当に働きやすいところなのかどうかは外からは分かりづらいですよね。
特に病院の薬剤部はドラッグストアなどのように外から様子を伺うこともできません。
その点、転職サイトを利用すれば過去に病院に転職していった先輩達からのフィードバックなど役に立つ情報がいっぱい蓄積されているので、普通じゃ手には入らない情報もバンバン入ってきます!
ベテランの担当者がアドバイスをくれる
希望する病院がいっぱいあってどれにすればいいか分からない!そんなときに頼りになるのが転職サイトの担当者です。
過去に数え切れないほどの病院薬剤師の転職をサポートしてきた経験から、あなたにとってベストなアドバイスを提供してくれます。
人間迷った時は誰かに頼りたくなるもの。そんなときにベテランアドバイザーに相談できるというのはホントに心強いですよ!
個別に給与交渉もしてくれる!
お給料のことって自分じゃなかなか言い出しにくいですよね。特に病院の場合は組織も大きく交渉の窓口もどこなのか良く分からない状態です。
転職サイトを利用すれば、百戦錬磨の交渉術を担当者があなたに代わって病院側と給与交渉をしてくれます。
これなら、気の弱い方でも安心して希望の年収額を伝えてもらうことができます!
病院の薬剤師求人に強い転職サイトはココ!
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マイナビ薬剤師
仕事内容、職場の雰囲気、有給消化率などの濃い内部情報を提供してくれます。ドラッグストアといった定番の職場だけではなく、病院への転職にもとても力を入れています。
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薬キャリ
女性薬剤師に優しいサポートに力を入れている転職サイトです。「将来のために、産休や育休の制度がしっかりしている病院が良い」といった希望にも対応できる体制が整っています。
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リクナビ薬剤師
大手人材紹介会社のリクルートが運営する薬剤師転職サイトです。情報提供スピードが速いので、さくっと求人を知りたいときにおすすめです。
あなたはどのタイプ?病院薬剤師への転職パターン別の転職理由、求人選びのポイント
病院薬剤師に転職するには以下のような色々なパターンがあります。
企業から病院薬剤師に転職
代表的なパターンとしては製薬会社のMRさんやCROのモニターさんなど企業で病院と深いつながりのある仕事をしていた人が病院に転職するというものですね。
馴染みの病院で偶然薬剤師募集の掲示を見たことがきっかけなんてパターンもあります。
こうした仕事であれば病院薬剤師の仕事と共通部分も多いため他業種の企業よりは転職しやすいといえます。
ただし、給与や福利厚生面などの待遇は残念ながらそんなに期待できないことが多いです。
一部の公務員の病院薬剤師を除くとたいていは企業勤めの時に比べて待遇が悪くなってしまうのでその点は覚悟しておく必要がありますね。
労働環境の面でも土日に休みが取れなくなったり夜勤や当直をやらされたりとデメリットが多くなります。
なのでこのパターンの転職に適する人は病院薬剤師の仕事に純粋に挑戦ややりがいを求める人になるでしょうね。
調剤薬局から病院薬剤師に転職
これは結構多いパターンですね。調剤薬局で勤めているうちに薬剤師としてのスキルをもっと高めたくなったり、より患者さんと深く関われる病棟業務に興味がわいたりして転職する人がほとんどです。
病院薬剤師は調剤薬局より一段上の位置づけにあるためレベルアップにはうってつけです。
調剤薬局の仕事にマンネリしている方も、新たな刺激ややりがいを求めて病院に転職することが多いです。
ただし、企業のパターンと同じで給料などの待遇面は悪化することがほとんどですので覚悟は必要になります。
転職の難易度は病院だけにやや高めですが、他業種からの転職に比べると業務範囲がかなりかぶっている分、有利な立場にあるといえます。
面接時に今まで自分が調剤薬局で培ってきたスキルや転職後の豊富についてうまくアピールすることができれば採用される見込み十分にはあるでしょう。
ドラッグストアから病院薬剤師に転職
このパターンの転職は結構難易度が高めです。調剤未経験者のドラッグストア薬剤師が病院で即戦力になることはかなり難しいためです。
そのため、20~30代前半の若い薬剤師さんならともかく、30代後半以降は転職活動が難航する可能性もあります。
また、給与面でみても病院よりもドラッグストアの方が断然高収入な場合が多いため、転職した場合はかなりの収入減は覚悟しなければなりません。
ドラッグストアから転職される場合は大学病院や急性期病院などの難易度の高いところは避けて、療養型病院などの比較的易しめのレベルの病院の募集を探すのがコツです。
まずは簡単なところから初めて、経験を積むことができたら徐々にランクの高い病院にステップアップするのもよいでしょうね。
とにかく選り好みはせずに、受け入れてくれるところならどこでも行くというスタンスで転職活動に臨むようにしましょう!
病院薬剤師として他の病院に転職
病院から病院への転職は良くあるパターンです。
「もっと給料の高いところがいい!」「うちの病院は残業が多くてやってらんない!」など現在の職場に対する不満から転職に踏み切る方がほとんどです。
同じ職種だけあって求人情報が手に入りやすく、スンナリと採用されることも多いです。転職活動は比較的スムーズに進めることができるでしょう。
転職後は待遇面が改善されることがほとんどで(そのために転職するんだから当たり前ですよよね!)、新しい環境で気持ちよく働いている人が多いですね。
私の知り合いの病院薬剤師も「今まで働いていた小さな病院から大病院に転職したら年収が100万円もアップして有給も断然消化しやすくなった!」と喜んでいました。やっぱり探せばいい求人が見つかるんですね。
病院は種類によって待遇が大きく変わることがあります。今お勤めの病院に大きな不満がある方は違う種類の病院を検討してみるのもお勧めですよ!
最後に
調剤薬局やドラッグストアに比べて転職、業務難易度ともに高い病院薬剤師ですが、その仕事は多くの薬剤師のあこがれであり、やりがいに満ちあふれたものとなっています。
病院業務は毎日が挑戦の連続であり、自分を成長させるための絶好のチャンスとなります。
病院で働き続けることは薬剤師としての大きな成長やスキルアップにもつながり、将来に対する大きな投資や備えにもなります。
「病院の仕事って何か大変そうだから…」「未経験の自分には病院薬剤師は無理!」などと臆することはありません。
一度しかない薬剤師人生は有意義で実りあるものにしなければなりません。
少しでも病院薬剤師の仕事に興味がある方は臆することなく是非、チャレンジしていただきたいと思います!