皆さんはドラッグストアをよく利用しますか!?
買い物のときにドラッグストアで働く薬剤師を見ていると、「楽しそうに働いてていいな~」とか「このドラッグストアは自分が働いてる店よりも仕事が楽そう!」などと思った経験もあるのではないでしょうか。
この記事ではドラッグストアへの転職に興味があるすべての薬剤師さんを対象に、ドラッグストアの魅力や求人の傾向、転職活動時の注意点など、色々な角度からアドバイスしてみたいと思います!
ドラッグストアに転職するための入門書のような内容なので、少しでも興味のある方はぜひご覧ください!
ドラッグストアの薬剤師求人の種類 ~仕事内容や待遇の特徴~
ドラッグストアの薬剤師の転職求人は大きく以下の3パターンに分けることができます。
調剤業務とOTC販売を兼任
併設型のドラッグストアで働く薬剤師は通常は調剤とOTC販売を兼任することになります。
兼任型のドラッグストアの特徴は目の前にクリニックや病院などが無い、いわゆる面分業のため、処方箋枚数が1日に20枚以下と比較的少ないことです。
薬剤師は処方箋が来たときはもちろん調剤をしますが、それ以外の暇なときにはOTC薬の販売をしたり品出しをしたりするのが普通です。
狭い調剤室にずっとこもっていると気が滅入りそうになりますが、OTC薬の品出しなどをすると気分転換ができるからとてもおすすめです!
調剤併設型のドラッグストアは非常に多いため、こうした兼任タイプの募集はとても多く、転職時の採用のハードルも調剤専任タイプと比べて低くて狙い目ですよ。
業務範囲が広い分、OTC専任薬剤師と比べて給料やその他の待遇は手厚くなる傾向にあります!
調剤業務のみ
これは病院やクリニックの前に設置されているドラッグストアに多いパターンですね。
毎日たくさんの処方箋が来るため(多いところは1日に200枚を超えるところも!)、仕事内容はほぼ調剤薬局そのものです。
薬剤師がOTCに関わるのはせいぜいリアップやロキソニンといった第1類医薬品や要指導医薬品を販売するときだけで、それ以外のOTC薬はほとんど登録販売者が管理・販売を担当することになります。
そこまで多くの処方箋が来るドラッグストアはあまりないため、求人の数自体は兼任型と比べて少なめですが、お給料は普通の調剤薬局よりも高めです。
ただし、調剤兼任型と比べると採用のハードルはやや高くなります。
OTC販売のみ
実はこのタイプのドラッグストアの薬剤師の求人の数はそれほど多くありません。これは2009年に登録販売者資格が登場したためです。
皆さんもご存じのとおり登録販売者資格を持つものがいれば、薬剤師がいなくても第2類・第3類の薬は販売することができます。
そしてこの第2類・第3類のお薬はOTC医薬品の実に9割以上を占めているんですね。
このため、残り1割にも満たない第1類医薬品や要指導医薬品を販売するために人件費の高い薬剤師を雇う必要はないと考えるドラッグストアもけっこうあるんです。
こうした状況のため、OTC専門の薬剤師の募集は今では結構珍しくなっています。
私たち薬剤師としては登録販売者に仕事を奪われたようでちょっと複雑な気分になってしまいますよね。
ドラッグストアで働く薬剤師のやりがい
ドラッグストアで働くやりがいは、一般に言う「薬」以外の知識や経験が身につくところです。ドラッグストアで扱っているのは、医薬品ばかりではなく、先ほどから述べているようにサプリメントなどの健康食品もあります。
また、状況によってはお客さんの求めている薬以外の薬を独自に提案、販売しなくてはいけないこともあるので、責任はとても重大です。
その分「自分の判断でお客さんの症状が改善される」という実感を得ることができるため、やりがいも大きくなりますよ。
ドラッグストアで働くメリット・デメリット
ドラッグストアで働くメリットは、次のとおり。
- パートが多いので、結婚や出産をしても働きやすい環境である
- 若くして店長やマネージャーなどの責任ある役割を与えられることも多い(キャリアアップしやすい)
- ほかの職場と比べると髪形やネイルなど、おしゃれが自由なところも多い
- 調剤薬局に比べて数が多く、希望しているエリアで働くことができる
- 大手が多く、充実した福利厚生と教育を受けられる
ドラッグストアは、キャリアアップしやすい職場です。色々な経験をつむことができる職場ですし、幅広い知識がつく職場。だからこそ独立開業をするということも結構多いですね。市販薬関連の流通アドバイザーや商品開発のアドバイザーになるということも。幅が広いです。
幅広い知識を身につけ、将来の選択肢も広がる。道が広くなるということが、ドラッグストアで働く大きなメリットと言えるでしょう。
ドラッグストアで働くデメリットは、次のとおり。
- 商品のたな卸しなど、力仕事がある場合もある
- シフト制のところが多く、生活が不規則になりがち
- OTCを販売することに抵抗感のある薬剤師には不向きである
- 若いうちから責任ある役割を与えられることも多いので、それがかえって負担に感じる人もいる
- 昇給が少ない
OTC販売に抵抗感のある薬剤師は、案外多いです。薬についての知識が豊富なので、市販薬のデメリットを熟知している人がほとんど。そのため、「市販薬なんて・・・」と思う人も多いです。
また、場合にもよるのですが、ドラッグストアでは女性でも力仕事を任されることがあります。商品の品出しなどは高いところから商品を下ろさなくてはいけなかったり、重たい商品を持ったりしなければいけないので、大変です。
薬剤師なのか販売員なのかわからなくなることがあるというのが大きなデメリットだと、多くの薬剤師が感じているようですよ。
ドラッグストアで働く薬剤師の給料について知っておこう!
ドラッグストアの薬剤師の給料には以下のような特徴があるので転職を考えている方はしっかりチェックしておきましょう!
年代別の平均給料
ドラッグストアで働く薬剤師の平均的な年収は以下のようになります。
- 20代:450~500万円
- 30代:500~600万円
- 40代:600~700万円
- 50代~:650万円~
どうですか!?病院や調剤薬局と比べて結構高めだと思いませんか!?
ドラッグストアは調剤薬局などと比べて薬剤師を配置する人数が少なくて済むため、一人の薬剤師に支払うことのできる給与額も多めになるんです!
高収入の求人を狙う人にとって、ドラッグストアは有力な選択肢になりますね!
高収入が狙えるドラッグストアはこんなところ!
同じドラッグストア業界でも会社によって募集する薬剤師の年収が大きく異なってくる場合があります。
一般にドラッグストアは売り上げが高い大手企業ほど社員の年収も高くなる傾向にあります。
転職して高収入を得たいのであれば、まずは誰もが名前をしっているような大手の会社数社に絞って求人を探して行くのが効率的といえるでしょうね。
OTC専任と調剤兼任ってどっちが高給!?
OTC専任の薬剤よりも調剤兼任の方が高い年収で採用される傾向にあります!
どちらのスキルもある薬剤師の方が市場価値が高くなるのは当然の結果といえますね。
では実際どのくらい年収が上がるかというと、50~100万円ぐらいが相場のようです。
これからはドラッグストアでもどんどん調剤のスキルが求められるようになるので未経験の方は今のうちに調剤スキルも身につけておくがよさそうですね。
役職と年収って関係あるの!?
ドラッグストアは役職によって大きく年収が変わってきます!
管理薬剤師だと600~700万円、店長だと700~750万円、エリアマネージャークラスだと800万円前後が相場といわれています。
また、上場している大手のドラッグストアでは本社勤務になると年収が1000万円を超えるところもあり、製薬会社並みの待遇が期待できる会社もあります!
高年収を狙いたい方はこうした大手に的を絞っていくとよいでしょう!
地域によって給料は違うの!?
これは薬剤師業界全般にいえることですが、地方になるほど薬剤師の人数が不足しているため、高い給料で採用される傾向にあります。
ドラッグストアも例外ではなく、秋田、群馬、島根、鳥取、福岡などの地方では特に平均年収が高めといわれています。
高収入を狙う人はこうした地方への転居も視野に入れるといいかもしれませんね!
退職金はもらえるの!?
退職金は法律で義務づけられた手当ではないため、支給されるかどうかは勤める会社の裁量によります。
ただし、ドラッグストアでは勤続年数に応じてある程度は支給してくれるところが多いようです。
一般に退職金は勤める会社の規模が大きいほど高くなる傾向にあります。
ドラッグストアでそれほど大きな会社は少ないため、退職金は、勤続年数5年で50万円、30年で500万円くらいが相場のようです。
大企業に比べると低いと感じるかもしれませんが、もらえないよりは全然いいですよね!
認定薬剤師などの資格を持ってると給料は変わるの!?
みなさんの中には認定薬剤師や各種専門薬剤師の資格をお持ちの方もいらっしゃることでしょう。
こうした資格が収入アップにつながるかどうかは大いに関心があるところですよね!?
でも、残念ながらドラッグストアでこうした資格が評価されることはあまりありません。
病院や調剤薬局など高度な薬学的知識やスキルが必要とされる職場ではこうした資格保持者に手当が支給されることはありますが、商売人としての正確が強いドラッグストアではそれほど意味をなさないことが多いのです。
ただし、調剤併設型で処方箋枚数が多いお店などでは認定薬剤師などの資格に対して手当を支給してくれるところもあるので、募集要項などでよく確認しておくことが大切ですね。
でも、手当が出る場合の相場は月に5000~10000円程度なので過剰な期待はしないでくださいね。
ドラッグストアの求人を選ぶ際にチェックしておくべきポイント
どの業種にも共通することですが、ドラッグストアも求人を選ぶ際には非常に慎重になる必要があります。
忙しい人でも最低限、以下のようなポイントは事前にしっかりと確認しておくようにしましょう!
ブラック企業かどうか!?
自分が応募する会社がブラック企業かどうかを見極めることはとても大切です。
募集要項に書かれている表面的な待遇が良くても、いざ採用されてみたらサービス残業だらけ、休日出勤当たり前みたいなブラック企業だったら意味がありませんよね!
大手のドラッグストアでしたらインターネットを探せば従業員の口コミ情報を見つけることができるので、必ずチェックしておきましょう。
中小の会社でインターネットなどでは情報収集ができない場合は実際に店舗に出向いて内部の状況を見学してみるのもおすすめです。
特に薬剤師の働く様子に注目して、声にハリがあるか、表情は活き活きしているかなどをチェックしましょう。
死んだ魚のような目をして働いている場合はブラック企業の可能性もあり特に注意が必要です。
また、チャンスがあれば売り場の薬剤師に「実はこの会社に転職を考えているんですけどどう思いますか??」などと直接尋ねてみるのもいいでしょう。
もしもそこがブラック企業なら、良識のある人なら「絶対やめておく方がいい!」などとアドバイスしてくれることでしょう。
人手不足・激務じゃないか!?
自分が勤める店舗が慢性的な薬剤師不足になっていないかどうかはしっかりと確認しておきましょう。
目安としてはどんなに少なくても自分以外に正社員の薬剤師が2人はいるところを選択するのがポイントです。
極端に薬剤師が不足している店に採用されるとホントに悲惨なことになります。
実際に私の知り合いの薬剤師が勤めていたドラッグストアでは、その人が店舗で唯一の薬剤師だったため、まったくといっていいほど休みを取ることができない状態だったと言っていました。
週に1回休めればいい方で、収入こそ高いものの激務に身体が悲鳴をあげてしまい、1年ともたずに転職したそうです。
これは極端な例ですが、みなさんもこんな風にならないためにも人員に余裕があるかどうかはしっかりチェックしておくことをお勧めします。
人間関係の様子を確認しよう!
人間関係が良好かどうかは働いていくうえで大きなポイントですよね。
でもこうした職場の雰囲気などは募集要項や面接からは分からないので、お客さんのふりをして店舗に行って確認するのが一番です!
その際は、特に薬剤師と他のスタッフの関わり方をよく観察するようにしましょう。
他のスタッフが薬剤師をこき使っていたり、あまり仲が良くなさそうな場合は注意しましょう。
薬剤師は給料が高くて妬まれやすいこともあり、会社によっては登録販売者など他のスタッフから不当な扱いを受けるところもあると聞きます。
入社後に気持ちよく働けるように、こうした薬剤師と他職種との関係は念入りにチェックしておくことをお勧めします!
スキルアップの環境は整っているか
勉強会や研修会などスキルアップ向けの環境がきちんと整っているかどうかも応募前に確認しておきたいポイントです。
特に調剤併設型など調剤を担当するドラッグストアではスキルアップは重要な要素です。
- 認定薬剤師や各種専門薬剤師の資格への補助制度はあるか
- 在宅医療は実施しているか
- 定期的な勉強会は実施しているか
など、薬剤師として成長できる機会が用意されているかどうかは、会社のホームページや面接時などにしっかりと確認しておきましょう!
有給消化率
有給消化率はプライベートライフを充実させるためにもぜひチェックしておきたいポイントですよね!
有給を100%消化できる会社は日本では滅多にありませんが、せめて半分くらいは使いたいものです。
求人情報だけだと有給の消化率が分からないこともインターネットなどのクチコミで確認するか面接時に質問してみるとよいでしょう。
まとまった休暇はとれるか
薬剤師が長期休暇をとれるかどうかは薬剤師の数にどれくらい余裕があるかで決まってきます。
会社によっては休暇取得中は1類医薬品の販売時間や処方箋受付の時間を短縮して対応してくれるところもあるので、面接のときなどにきちんと確認しておくことが大切です。
薬剤師の仕事内容
ドラッグストア、特にOTC専任の職場の場合は薬剤師が任される仕事の範囲をきちんと確認しておくようにしましょう!
ドラッグストアによって、薬剤師は医薬品の品出しと接客だけやればいいところもあれば、薬とはまったく関係ない日用品の品出しを担当させられるところまであります。
「トイレットペーパーの品出しなんてプライドが許さない!」というような方は、転職後に後悔しないためにも業務内容について面接時によく確認しておくことをお勧めします。
転勤の有無
転勤の可能性があるかどうかは必ずチェックしておきましょう。
ドラッグストアは全国展開しているところも多いため、会社によってはかなり遠方まで異動させられることもあります。
普通は面接のときに先方から確認されますが、念のためこちらでも事前に調べたり、質問するようにしましょう!
会社の経営状態
これは結構重要なポイントです!ドラッグストアは競争の激しい業界で自然淘汰も進んでいます。
「自分の会社が数年後には無くなっていた!」なんてことのないように会社の将来性についてはきちんと調べておきましょうね。
会社のホームページや案内冊子などには自分たちに不利なことは記載されていないため、会社四季報など外部機関が提供している情報を参考にしながら経営状態を確認するといいでしょう!
店長になる可能性
ドラッグストアの店長ははっきりいって超激務です!
残業や休日出勤は当たり前で心身ともに磨り減っていく毎日なので正直いってお勧めはできません。
ただし、普通はドラッグストアの店長は登録販売者がなるためそれほど心配する必要はありません。
それでも中には薬剤師にも店長をやらせるという会社もあるため、念のため面接時にはしっかりと確認しておくようにしましょうね。
特にスタッフ数が極端に少ない小規模店舗では店長をやらされる可能性が高いので要注意です!
ドラッグストア未経験の薬剤師の求人選びのポイント
ドラッグストアが未経験という方は転職時には以下のようなポイントに注目しましょう!
ドラッグストアは未経験でも応募できる求人が多い!
「ドラッグストアは未経験だから採用されるか不安だな~」と考えているあなた!ドラッグストアは未経験者に優しい職場なので、それほど心配することはありません
特にOTC専任薬剤師の求人には「未経験者可」「未経験者歓迎!」などという条件のものがたくさんあるので、転職活動時にはこうした募集を探していきましょう。
ドラッグストアは未経験であることが採用時にそれほど不利にはならない業界ですので、臆することなくどんどん応募しましょう!
未経験の人は事前に本を買って勉強しておこう!
未経験の方は業務を開始するにあたって最低限のOTC薬の知識を身につけておく必要があります。
お客さんから質問されたときにきちんと答えられるようにするために、求人や募集を探すのと平行して、OTC薬の基本的な解説本などを購入して、代表的な商品の特徴を把握しておくとよいでしょう。
面接の時にも自己学習に励んでいることをアピールできれば採用確率もアップしますよ!
ドラッグストアの勤務経験はあるけどブランクが空いている薬剤師の求人選びのポイント
OTC専任薬剤師ならブランクはほとんど関係なし!
OTC専任の薬剤師ならばはっきりいってブランクが採用時に不利になることはありません。
新しめのOTC関連の本を1冊買って読んでおけば、すぐに知識をブラッシュアップして職場復帰することができるでしょう。
面接ではブランクに臆すること無く、やる気や熱意をアピールしておけば問題ないでしょう。
調剤を担当する場合は未経験者OKの求人を選ぶ方が無難!
調剤の世界は日進月歩のため、ブランクがあると現場でついて行くのがなかなか大変な場合も多いです!
ブランクが長い方が転職される場合は、募集内容を確認し、「未経験者OK」などと明記されている求人を選ぶ方が採用されやすいでしょう。
経験者限定の職場では即戦力が求められます。ブランクがあるからといってモタモタしていると周りから白い目で見られてしまい、「使えない奴」とう烙印を押されかねません。
このため、自信の無い方はハードルを下げて未経験者OKの求人や募集を選んで転職活動をするようにしましょう。
こうした職場は新人研修ができる人員的余裕があるため、ブランクがある人も未経験者同様に丁寧に業務内容を教えてくれることでしょう。
ドラッグストアの薬剤師として仕事と子育てを両立するための求人選びのポイント
小さなお子さんがいるママ薬剤師は以下のような点に注意しましょう。
ママ薬剤師が選ぶべき雇用形態は?
ママ薬剤師がドラッグストアに転職する場合、正社員の求人はあまりお勧めできません。
ドラッグストアは一般に営業時間帯が調剤薬局や病院などと比べて長く、夜10時過ぎまでオープンしている店舗もたくさんあります。
このため正社員として採用されると、どうしても退勤時刻が遅くなり、お子さんの幼稚園の送り迎えやご飯の支度などと両立することは非常に困難になってしまいます。
小さなお子さんがいるママ薬剤師はパートタイマー・アルバイト・派遣・契約社員などの求人や募集を狙って転職活動を進めていくとよいでしょう。
こうした形態であれば、「夕方以降は出勤できません」「土日はできるだけ休ませてください!」などといったワガママも比較的許される傾向にあります。
土日の出勤が少ない調剤併設型がお勧め!
ママ薬剤師なら土日・祝日はできるだけ家族と一緒に過ごしたいですよね!
土日は幼稚園や保育園も閉まっているため、自宅でお子さんの面倒を見ないといけない方もいることでしょう。
でもドラッグストアは土日といえばかき入れ時なので、休ませてくれとは言いにくいのが現実です。
そんな場合は調剤併設型のドラッグストアの募集を探しましょう!
土日は一般に処方箋枚数が少なくなります。
このため、調剤併設型のドラッグストアの中には平日だけ処方箋調剤を営業し、土日は薬剤師に休みを取らせるというタイプの店が結構あります。
土日休みを希望するママ薬剤師はこうした調剤併設型や調剤専任型のドラッグストアを狙うほうが採用されやすくなります。
派遣薬剤師としてドラッグストアで働きたい薬剤師の求人選びのポイント
派遣としてドラッグストアに転職する場合は正社員やパートなどと違ってやや特殊な雇用形態になるため以下のような点に注意しましょう!
派遣会社の福利厚生をチェック
派遣で働く場合、福利厚生は採用された派遣元の会社から提供されることになります!
ここは誤解する人が多いポイントです。実際に勤めるドラッグストアから提供されるわけではないので気をつけてくださいね!
そのことを頭に入れたうえで、転職時には以下のような点について、派遣元の会社がどんなサービスを提供しているかをしっかりチェックしておきましょう!
- 有給はきちんと取らせてくれるか
- 定期健康診断は受けられるか
- 薬剤師の研修制度は充実しているか
- 産休、育休制度はあるか
- レジャー施設などの割引利用制度はあるか
ドラッグストアの求人に強い派遣会社を選ぶ!
派遣会社によって得意とする求人の分野は異なります。
例えば、調剤薬局の求人をメインに扱っているサイトに登録してしまうとドラッグストアの求人数はどうしても少なくなってしまいます。
派遣会社を選ぶ際は募集している会社をインターネットなどで調査して、ドラッグストア業界に強い会社を選ぶようにしましょう。
時給が高すぎる求人には要注意!
派遣では時給4000円以上などの超高額なドラッグストアの求人を目にすることがあります。
「そんなに高い求人があるなら是非応募したい!」と思うかもしれませんが、このような求人に安易に飛びつくのは危険です。
薬剤師の平均時給が2000円程度である中で、なぜこのような法外な時給で採用するのかを落ち着いて考えてみてください。
こうした時給の裏には特殊な事情が隠されていることが多くあります。
例えば、
- とんでもない僻地にある
- 人間関係が悪すぎてすぐに人が辞めてしまう
- 仕事がめちゃくちゃ激務なブラック企業である
などの理由でどうしても薬剤師が集まらないために高額な時給で募集している可能性もあり、そんなところにノコノコと出かけていくと悲惨な目にあってしまいます。
そのため、こうした求人に応募する際は必ず派遣会社の担当者に事情を尋ねるようにしましょう。
そのときに、担当者が言葉を濁したり、事情を隠しているそぶりがあった場合は、その求人は見送る方が賢明かもしれません。
ドラッグストアの薬剤師求人探しは『薬剤師専門の転職サイト』が必須
ドラッグストアの求人探しには、以下のような理由により転職サイトを利用することを強くお勧めします!
普通の求人誌にはドラッグストア薬剤師の求人が少ない!
コンビニなどにある大手の求人誌でもドラッグストアの薬剤師が募集されていることがありますが、その数は微々たるものです。
このため、薬剤師向けの求人が1箇所に集められている、薬剤師専門の転職サイトで探す方がはるかに希望する求人を見つけやすくなります。
専門のコンサルタントにキャリア相談を受けられる!
ドラッグストアといってもOTC専任型から調剤併設型まで様々です。
「調剤未経験だけど調剤併設型の店舗で採用してくれるかな…?」「病院出身の自分にはどのタイプの店舗が一番向いてるの?」などなど自分一人ではなかなか解決が難しい疑問にもベテランのキャリアコンサルタントが的確なアドバイスをしてくれます。
しかも相談料は一切かからないため、これを利用しない手はないですね!
ドラッグストア業界の内部事情が分かる
転職を成功させるためには、希望する業界の詳しい内部事情を知ることが不可欠です!
求人情報には掲載されないような情報を事前に入手しておかないと採用された後に大きく後悔することにもなります。
転職サイトを使えば業界の内部事情に精通したコンサルタントから貴重な情報がたくさん手に入るため、ブラックな会社や店舗の募集を回避することもできます。
ドラッグストアの求人に強い薬剤師転職サイトはココ!
-
マイナビ薬剤師
仕事内容、職場の雰囲気、有給消化率などの濃い内部情報を提供してくれます。調剤薬局・ドラッグストアだけではなく、製薬会社や治験業界といった企業系の職場への転職にもとても力を入れています。
-
薬キャリ
女性薬剤師に優しいサポートに力を入れている転職サイトです。アルバイト・派遣の求人紹介も得意なので、非常勤として企業で働きたい方におすすめです。
-
リクナビ薬剤師
大手人材紹介会社のリクルートが運営する薬剤師転職サイトです。情報提供スピードが速いので、さくっと求人を知りたいときにおすすめです。
あなたはどのタイプ?ドラッグストア薬剤師への転職パターン別の転職理由、求人選びのポイント
ドラッグストアへの転職には様々なパターンがありますが、ここでは代表的なものをご紹介します!
企業からドラッグストアに転職
企業からドラッグストアへの転職は結構珍しいパターンですね。
このタイプの転職をする薬剤師は、企業を定年退職して再就職する方が多いです。
ドラッグストアは薬剤師業界の中では採用のハードルが低いため、企業出身でOTCや調剤の知識が無い方でもOTC専任方や調剤兼業型であれば、わりとあっさり転職を決めることができます。
収入面でも企業にひけを取らず、労働環境面も悪くない募集内容もたくさんあります。
ただし、企業では土日祝日が休みのところがほとんどであるのに対して、ドラッグストアではこれらの日はほぼ出勤させられることになるのでこうした条件の違いにはよく注意しておきましょう!
また、企業とドラッグストアとでは仕事内容がかなり違ってくるため、人によってはカルチャーショックを受けることもあると聞きます。
後で後悔しないためにも業務内容についてはしっかりと確認しておくようにしましょうね。
調剤薬局からドラッグストアに転職
調剤薬局からドラッグストアに転職される方は調剤併設タイプを選択することが多いです。
今まで培ってきた調剤の知識を活かせるとともに、OTC販売についての経験も積むことができるからです。
調剤の経験がある方なら、OTC販売が未経験でもすぐに一定のレベルに達することができるためほとんど心配する必要はありません!
実際に私が以前働いていたドラッグストアにも調剤薬局から転職してきた人がいました。
その人はOTC販売は未経験でしたが、一ヶ月もたたないうちに普通に接客できるようになっていました。
「やっぱり医療用医薬品の知識がある人は飲み込みもはやいなぁ!」と関心したのを覚えていますね。
収入も調剤薬局に比べて高くなる場合が多く、高収入を求めて転職する薬剤師も多いですよ!
調剤薬局での勤務経験が一定期間あればOTC販売が未経験でもそれほど問題はありません。
ただし、土日祝日などは基本的に出勤させられるのでこの点だけは覚悟しておきましょう。
病院からドラッグストアに転職
病院からドラッグストアに転職する方は収入アップを狙う方が圧倒的に多いです!
薬剤師の職場の中では病院は給料が低いことで有名です。
特に家庭を支える立場にある30代以降の薬剤師は病院のお給料だけでやっていくのは結構大変なんですよね。
その点、ドラッグストアは高い年収で薬剤師を募集しており、採用のハードルも低いため、高収入を狙う病院薬剤師にとっては格好の転職先といえます!
年収が200万円以上アップできる求人もあり、病院の激務と比べると待遇が改善されることも多いです。
ドラッグストアは仕事内容に不満さえなければお勧めの転職先といえるでしょうね!
ただし、病院では土日のどちらかは休みになることが多いですが、ドラッグストアでは出勤させられるパターンが多いです。
また、年末年始やお盆、ゴールデンウィークなどは繁忙期のため、病院と比べると格段に休みが取りにくくなることは注意しておきましょうね。
ドラッグストア薬剤師として他のドラッグストアに転職
このタイプの転職は収入をアップさせる目的の方に多いです。
ドラッグストアの薬剤師は会社によって年収にバラツキがあるため、転職によって大きく収入をアップさせることも可能です!
現に私の知り合いの薬剤師はあるドラッグストアから別のドラッグストアに転職することで年収が100万円以上もアップしたと言っていました!
このように多くの薬剤師がより高い収入を求めて新たなドラッグストアの求人に応募しています。
収入以外には、職場環境を改善するために転職される方も多いですね。
運悪く薬剤師が極端に不足している会社に入ろうものなら、残業や休日出勤だらけになり大変悲惨なことになります。
こうしたブラックな状況にウンザリしたドラッグストア薬剤師が、もっと楽な条件で働くために転職するというパターンも多いです。
同じ業界なので当然転職はしやすいです。よほど人間性に問題が無い限りはあっさりと決まることでしょう。
最後に
ドラッグストアはきちんとした会社を選べば、給料も高く転職のハードルも比較的低いため大変魅力的な業界だと思います。
私の経験から言わせてもらうと、調剤薬局よりもドラッグストアの方がはるかに待遇が良く、落ち着いて仕事に取り組める環境が確保されていました。
スタッフもアルバイトの学生やパートの主婦から正社員まで幅広い層の方がおり、こうした人たちとの触れ合いも大変有意義で貴重な体験となりました。
ドラッグストアは経験に関係なくあらゆる業種からの転職が可能な業界です!
今回紹介したようなポイントを意識しながら、是非とも自分の希望にぴったりの会社を見つけてください。
この記事を読まれた薬剤師さんが、一人でも多くドラッグストアへの転職を成功させることを心から願っています!