麻薬取締官の資格概要

社会の裏と表、両方に潜む薬物犯罪。最近では薬物犯罪はあながちアンダーグラウンドなものとも言えなくなってきています。実はそこかしこで売り買いがなされていたり、薬物乱用が頻発しています。

そんな薬物犯罪は人々を奈落の底へと突き落とすもの。薬物汚染がない健全な社会を実現するため、三つ葉委任や乱用者を検挙し社会から排除していくのが、麻薬取締官の役割であり使命です。

厚生労働省の地方港政局管轄の国家公務員という位置づけになります。

麻薬取締官に必要な知識や技術

麻薬取締官に必要なのは違法薬物に関する知識。基本的な薬学の知識や法学の知識も求められます。どのような薬物がどういう効果があり、どういう理由で違法になっているのか。そういったことを理解し、仕事に活かさなくてはいけません。

また、麻薬取締官は外国人犯罪者と対峙することも多い仕事です。麻薬の売人は外国人が多いイメージがありますが、実際外国人が多いため、語学力の高さは必要不可欠。また、犯罪者の情報を調べたり情報処理したりする技術があったほうが有利にはなります。

麻薬取締官の位置づけは国家公務員。その中でも特別司法警察員と呼ばれる仕事です。当然、刑事たちと同じように尾行や取調べを実際の街を駆け巡って行うわけなので、体力は必須になります。精神力のタフさも必要ですね。

もちろん、正義感も外せない能力のひとつです。

麻薬取締官になるには

採用情報について

麻薬取締官の採用情報というのは、基本的に厚生労働省の地方厚生局麻薬取締り部のホームページに掲載されるものです。ただ、どんな時期に掲載されるか、毎年○○の時期に採用情報が載るのかはわかりません。

麻薬取締官の採用情報は完全に不定期でホームページ上に掲載されるものです。麻薬取締官になりたいのであれば、麻薬取締り部のホームページをブックマークするなどして定期的にチェックする必要があるでしょう。

例えば今年だと1月に一度採用情報が掲載され、4月にも緊急募集があり、5月には緊急募集が終了。化と思えば6月にまた採用情報を掲載、7月に面接日時を更新し、8月末に応募受付終了してから10月現在更新はありません。

2014年の採用情報掲載履歴は、7月と12月でした。完全にバラバラですが、2013年から2015年の履歴を見ていると9月や10月など秋には採用情報が掲載されていない傾向にあります。3年間の記録なので、本当にその通りかはわかりませんが、年初めと年末、年度初めは要チェックです。

麻薬取締官になるルート

麻薬取締官になるには、採用試験に合格して採用されなければいけませんが、採用試験の受験資格は二通りになっています。

  • 国家公務員試験一般職試験の「行政」「電気・電子・情報」のいずれかを受験すること
  • 薬剤師である者または薬剤師国家試験合格見込みのある者で、29歳以下

国家公務員試験一般職試験の受験に関しては、麻薬取締官の試験受験資格は「受験すること」となっていますが、合格してそこから採用されるには一般職試験に「最終合格」していなければいけません。薬剤師も同様に、見込みのある者は受験することはできますが、採用されるのは薬剤師免許をとってからです。

それぞれ合格してきっちりとした採用資格を得てから採用試験に受験するのが望ましいでしょう。

麻薬取締官への一般的な道筋としては、まず高校を出ます。大学の法学部か薬学部・薬科系大学を卒業。法学部である場合は国家公務員一般職の試験を受け、合格。地方厚生局麻薬取締り部の採用試験を受けて合格することによって採用されます。

薬学部や薬科系大学を出た人は、法学部よりも2年遅れて薬剤師の国家試験を受け、その後麻薬取締り部の採用試験を経て採用というわけです。

ちなみに採用されてからは研修をして、その後に実際に勤務することになります。これが、麻薬取締官への道筋、なるための近道です。

麻薬取締官の活躍の場

活躍の場所は全国の麻薬取締り部です。おそらく自分が住んでいる地域の麻薬取締り部に配属されることでしょう。実際の麻薬取締官の活躍の場所は、以下の通りになります。

  • 北海道厚生局麻薬取締り部
  • 東北
  • 関東信越
  • 東海北陸
  • 近畿
  • 中国四国
  • 四国厚生支局麻薬取締り部
  • 九州厚生局麻薬取締り部
  • 吸収厚生局沖縄麻薬取締り支所

薬物犯罪はどんどん巧妙化しています。法律の網をかいくぐろうと必死になって中毒性の高い薬物を生み出し、普及させているのです。この動きは今後も続くことでしょう。麻薬取締官の将来性が無いのが社会的には良い傾向なのですが、残念ながら麻薬取締官は今後の将来性がある仕事と言えます。