沖縄県は企業薬剤師の求人数が少ないです。少ないといっても、全く無いわけではなく、ある程度の求人を確保することはできます。
ただ、その業種は限られてくると思っておいてください。他の地域だと製薬会社が最も多く、製薬会社に限られるというのが一般的ですが、沖縄県では違います。
沖縄県では製薬会社の求人ではなく、臨床開発系の求人に限定されると考えたほうが適切と言えるでしょう。特に大手の薬剤師転職サイトで公開求人のみを調べた場合には、ほとんどが臨床開発系の求人となります。
そういった全体的な傾向を踏まえて、製薬会社・メーカー・臨床開発系などの求人それぞれについて見てみましょう。
沖縄県の製薬会社・薬剤師求人
沖縄県の製薬会社の求人が少ないが事業所はある
冒頭で述べたように、沖縄県の製薬会社の求人は少ないです。少ないというより、出回っていませんでした。少なくとも、2016年5月現在、公開求人においては出回っていないのです。時期的なものがあるのか、ほとんどが非公開求人で出回っているのかは定かではありませんが、おそらく後者なのでしょう。
非公開求人では求人が出回っていると考えているのには理由があります。沖縄県は製薬会社の薬剤師の求人が公開求人では出回っていないのですが、製薬会社の事業所が全く無いというわけではないのです。
製薬業で調べてみると、沖縄県には30件近くの事業所があります。それなのにも関わらず、薬剤師の求人が公開求人で何一つとして出回っていないのは、やや不自然です。
非公開求人だけでなく、会社名で検索をかけ、会社の公式ページに採用情報が掲載されていないかどうかも調べてみる必要があるのではないでしょうか。
沖縄県にある製薬会社の事業所リスト
- 株式会社エーザイ沖縄出張所
- 中外製薬株式会社沖縄オフィス
- 大塚製薬株式会社那覇出張所
- アース製薬株式会社沖縄出張所
- ゼリア新薬工業株式会社沖縄出張所
- 鳥居薬品株式会社沖縄オフィス
- 科研製薬株式会社沖縄営業所
沖縄県の各種メーカー・薬剤師求人
2016年5月現在、製薬会社と同じく、公開求人にて沖縄県の各種メーカーにおける薬剤師求人を調べてみたところ、求人が全く見つかりませんでした。
沖縄県には医療機器メーカーや化粧品メーカーが特に見当たらず、食品製造系の会社があるにはあるのですが、そこで薬剤師が必要とされているのかは定かではありません。
沖縄県で見られる食品製造の種類は、麺類や乳製品・特産品の製造関連のものが多い傾向があります。ただ、健康食品の製造販売業を行っているところはあるので、もしかしたらそういった会社で薬剤師が必要とされていることがあるかもしれません。
公開求人で見つからないからといって諦めるのではなく、非公開求人などで採用情報を探してみるというのが良いでしょう。
沖縄県の臨床開発・薬剤師求人
沖縄県の企業薬剤師求人は臨床開発メイン
沖縄県の企業薬剤師求人は、臨床開発関係がメインであると言えるほど、臨床開発系の求人が多いです。2016年5月現在、非公開求人においても5件程度見られます。
ただし、求人を出している会社は限られているようです。株式会社EP綜合という会社の沖縄事業所が、5つの求人を出していました。
株式会社EP綜合ってどんな会社?
株式会社EP綜合というのは、株式会社綜合臨床サイエンスと株式会社イーピーミントという二つの会社が合併することによって2016年5月に誕生した会社です。株式会社綜合臨床サイエンスと、イーピーミント二つの特徴を併せ持っています。
ホームページを見てみると、新卒採用も中途採用も積極的に行っているようです。中途採用での治験コーディネーターの採用情報は、公開求人だけでなく、公式ホームページの採用情報にて閲覧することができます。正社員・契約社員と二通りの雇用形態で募集されており、人手が足りていないことを匂わせています。
応募については、ホームページからでも各種求人サイトの公開求人からでも可能です。公開求人においても企業の情報が公開されているというやや珍しい求人であるため、応募もしやすいのではないでしょうか。沖縄県で企業薬剤師として転職を考えているという人は、株式会社EP綜合については知っておくべきです。
年収や福利厚生などの情報まとめ
年収は350万円から380万円程度の間で、年齢や経験・能力などを考慮した上決定されます。応募条件としては、薬剤師の資格・看護師資格・臨床検査技師資格・管理栄養士資格があるようです。
治験コーディネーターとして働いている人の中には、当然薬剤師以外の上記資格者がいるものと考えましょう。他の分野の職業の人たちと一緒に仕事をすることになるため、コミュニケーション能力が問われます。
臨床経験3年以上が前提となっているため、全くの未経験からの応募はできないようです。カルテを読むことができるということも必須となっています。薬剤師として医療機関で働いたことのある人が応募できるということですね。
手当てについては、通勤手当や残業手当が与えられ、後は各種社会保険などが用意されています。残業手当については制度として設けられているということ(当たり前のこと)であって、実際にしっかりと支払われるかどうかは定かではありません。
ただ、まだ合併していなかった時代のそれぞれの会社の口コミを見ていると、残業代は支給されていたようです。合併後の株式会社EP綜合に関しても、残業代が支払われると考えてもいいでしょう。
合併後ということで、2016年5月現在まだまだ安定感があるとは言えませんが、業界においては大きな会社なため、安心はできるでしょう。
沖縄県のその他企業薬剤師求人
沖縄県でその他の企業薬剤師求人と言えるようなものは、特にありません。沖縄県においては、ほとんどが臨床開発系それも同じ会社の求人であると言えます。非公開求人を見てみれば、まだ状況が少しは違っているかもしれませんから、非公開求人なども探してみることを強くおすすめします。
まとめ
沖縄県で企業薬剤師として働くのであれば、求人数が少ないということを覚悟しておかなければならないでしょう。少ない中で、どのような求人を見つけるのか、どのような求人に応募するのか、慎重に選ばなければなりません。
EP綜合のように、ある程度の経験が求められることも多いですから、その点気をつけて求人探しをしましょう。