今回は『調剤薬局で見たモンスターペアレンツ①』の続きをご紹介します。
前回の①では病院と調剤薬局とで態度を変えるモンスターペアレンツをご紹介しましたが、今回はまた違うタイプのモンスターペアレンツです。多くの種類が存在するので、なかなかタイプ別に区分するのは難しいのですが今回が私の中では一番厄介なタイプです。
電話の時だけ態度のでかいモンスターペアレンツ
実際に来局中は非常に態度が良く、常に笑顔で対応してくださる親御さんでした。子供(男の子)もとても感じがよく、親子で仲が良くて好印象を持っていたのですが、後日薬局に電話がありその日の薬局の対応が気に食わなかったとのクレームが入りました。
特に薬局内で大きな問題もなく過ごした1日だったので、初め「え?どの患者さんだろう・・・」と全く思いもつきませんでした。でも名前を確認して薬歴を見ると、あの好印象だった親子だったのです。
母親の言い分は以下の通りでした。
- 薬剤師がニヤニヤしながら、うちの息子を見ていた。もう薬局に息子を連れていきたくない。
- 笑顔をふりまく暇があるなら急いで欲しい。
- 薬はいつもと同じだったのに、だらだらと長い説明を聞かされた。
私としては、ニヤニヤしていたのではなく、息子さんがかわいらしく笑いかけてくれたので笑顔を返しただけです。それをニヤニヤといやらしい目線で見ていたと勘違いされたのであれば本当に申し訳なかったと思います。しかし私自身、仕事中は常に笑顔をこころがけて数年やってきていますが、そのような指摘をされたのは初めてです。
薬の説明に関しても、いつもと同じ薬だったので副作用の確認と薬の確認をしてもらうだけでしたが、それをだらだらと長いと感じられてしまいました。確かに他に待っている患者さんがいなかったので、私に焦りが無かったのかもしれません。しかし、それならその時に言ってもらえればすぐ対応するのに、後日になってわざわざ電話で言う必要があるのでしょうか?
次回来局時には、謝罪しようと薬歴にもその電話の内容を残していました。
後日謝罪をすると・・・
後日またその親子が来局されたので、前回電話で指摘された点を謝罪したところ「あら~わざわざいいのに。笑顔の素敵な薬剤さんね。これからもうちの息子の薬よろしくお願いね。」と全く電話と違う態度にこっちが拍子抜けしてしまいました。なんだか変なモヤモヤが残りましたが、とりあえず解決したかと思っていたところ、またまた後日薬局に電話が入りました。
「あんな他の患者さんがいる所で、薬剤師さんに謝られたら私たちが薬局で何かしたみたいじゃない!ほんとあの場に居られなかったわ。周りに変な目で見られるようなこと今後一切しないで!私たちの立場も考えてよ!」とのことでした。
直接はなかなかクレームを言えない為に、非常に良い人のように見えますが、電話で相手の顔が見えないとなると急に強気になるようです。そして、息子を溺愛している母親で息子に対して女性が笑顔で話しかけることに必要以上に嫉妬するタイプ。もうこの人の場合、私はどう接したらいいのか本当にわからなくなりました。
最初『息子をもう薬局に連れて行きたくない』と言っていたので、こちらとしても連れてきて欲しくないと願う気持ちが強かったのですが、そう言いながらも必ず一緒に来ていました。
この人の場合は、来局した数日後には必ずと言っていいほど電話でのクレームが入ります。私が対応するのが悪いのかと思い、次回の来局時に他の薬剤師に代わってもらいましたが結果は同じ。そしてなぜ前の薬剤師じゃなかったのか?としつこく確認してきました。
毎回クレームを入れるくらい嫌なら、うちの薬局ではなく他の門前の薬局に行けばいいのにと思いますがなぜか毎回ここでした。
結論として、後日電話でクレームを入れる事を楽しんでいる、もしくは元々クレーマー体質の母親なのではないか?と思います。直接話をする分には何も不快感は無いのですが、電話との態度の違いに本当にどう対応するのが正解なのだろうかと迷ってばかりで、この親子が来局するたびに胃がキリキリしていました。
今回はクレーマー体質のモンスターペアレンツをご紹介しました。