倉庫の管理薬剤師の仕事とは?
どんな会社の倉庫で働くことになるの?
管理薬剤師が必要とされる倉庫といえば、製薬会社の倉庫が真っ先に思い浮かぶでしょうが、それだけではありません。医療用医薬品の倉庫に限ったことではなく、健康食品や医療機器などの各種メーカーの倉庫にも管理薬剤師が必要とされています。
基本的にはどの倉庫でも似たような仕事をすることになるのですが、扱う物が違うということだけでも大きな違いです。倉庫での管理薬剤師の求人を探す際には、必ず「何を扱っている倉庫なのか」を調べるようにしましょう。求人票に書かれていますが、もしも書かれていない場合はグーグル検索などで個別に調べる必要があります。
薬事法と照らし合わせる仕事
倉庫での管理薬剤師は、薬事法に基づいた薬品の正しい保管管理をする役割があります。
薬にはそれぞれ、適正温度が設定されており、中には暗室での保管が義務付けられているようなものもあるのです。薬品が大量保管されている倉庫の場合、様々な医薬品を管理しないとで、それだけ管理も難しくなるということ。
同じ保管条件のものを一箇所にまとめ、冷暗所に保管しなければならないものは冷暗所に置く・・・。それぞれの医薬品を適切な場所で保管し、間違った場所に無いかどうか、薬事法の指定と照らし合わせます。
出荷前の検品の仕事もある
それぞれの商品に適した保管がされていたとしても、商品をそのまま出荷するということはありません。出荷前には必ず検品をするのです。それも管理薬剤師の仕事となっています。医薬品に所定のラベルが付いているか、商品に傷はないか、薬がダメになっていないかどうか・不良品は混じっていないかどうかなどを確かめるのです。
工場出荷時にも検品を行うでしょうが、そこで見落とされていた不良品をここで弾き出し、さらに倉庫にて状態が悪くなってしまったものがあれば、それも除外します。検品作業は、医薬品が安全な状態に保たれているかをチェックする管理薬剤師の仕事のまとめと言えるでしょう。
在庫管理
倉庫の仕事で忘れてはいけないのが、在庫管理です。出荷をすればそれだけ商品が減ってしまいます。そのまま放置していて、いざ出荷しなければならないときに在庫が無い・・・というのでは話になりません。必要なものを必要な分だけ常に倉庫の中に置いておくようにするというのも、管理薬剤師にとっては重要な仕事です。
倉庫の管理薬剤師の求人傾向・なるには?
工場の管理薬剤師より多いが、求人数は少ない
倉庫内の管理薬剤師の求人は、工場内の管理薬剤師の求人よりは多いですが、それでも薬剤師業界全体としてはとても少なくなっています。倉庫の数自体が、病院や調剤薬局に比べると圧倒的に少ないですから、当然ですね。そう考えると、企業系の薬剤師求人の中では比較的数が多いと言えるかもしれません。
中途採用は少ないが、経験者は採用されやすい
倉庫の求人は、どうやら中途採用としての採用が少ないようです。ということは、多くが新卒採用などになるということでしょう。ただし、求人が出回っている場合には、経験者は採用されやすい傾向があります。薬剤師として3年以上の実務経験がある場合、落とされることはなかなか無いでしょう。安心して選考を受けることができます。
特に他の職場で管理薬剤師としての業務経験があるなら、鬼に金棒です。
気長に探そう
採用されやすいとは言っても、そもそもの求人の数が少なく、出回る地域も地方または地方都市に多く限られてきますから、求人を見つけるのはなかなか難しいです。そのため、倉庫の管理薬剤師としての転職を志すのであれば、現在の職場を辞めずに求人を探し続ける必要があるでしょう。
運よくすぐ見つけることができればいいのですが、それ以外の場合には気長に、長い目で探す必要があります。