2000年に労働者派遣法改正が行われたことにより、薬剤師でも派遣という働き方が生まれました。派遣薬剤師という働き方をしている人が増えていますが、そのメリットとデメリットとはどのようなものが考えられるのでしょうか。
薬剤師が派遣で働くメリット
働き口が見つかりやすい
派遣というのは、派遣会社と契約をして、その会社が紹介する派遣先企業に出向いて働くという働き方です。それは薬剤師でも同じで派遣会社に登録した時点で、どこかしらで働けることが決定します。
しかも派遣会社というのは、たいした面接を必要としていません。もちろん面接はありますが、顔合わせ程度のものです。そこで個人の適正などを少し見てから、案件を紹介してくれます。いくつか紹介してくれる中から選ぶ形で働き口を決めることができるので、働き口が見つかりやすいのです。
短期or長期どちらでもOK
派遣薬剤師であれば、働く期間も短期か長期かを決めることができます。短期で働く場合にも長期で働く場合にも、「とりあえず短期で入ってみて後で更新する」というような方法でお試し労働みたいなことをするのも可能です。
パート・アルバイトよりも時給が良い
薬剤師が派遣で働く場合、時給もパートより相場が高くなっています。だいたい3000円くらいです。4500円というところもありますね。勤務条件も選ぶことができるので、プライベートと仕事の両立がしやすいです。
薬剤師が派遣で働くデメリット
社会的地位が低い
派遣労働者の社会的地位に関してはよく言われていることですね。派遣の社会的立場が低いのは数年前から問題になっています。デフレに突入してからは、派遣切りが横行したりと、簡単に切り捨てられてしまいます。
派遣として働く側が働き口を見つけるのも簡単ですが、それを切り捨てるのも簡単というわけです。
一般の派遣労働までとはいきませんが、薬剤師の場合もコロコロと職場が変わるということが想定されるため、生活が不安定になってしまいます。長期を希望しても、なかなか数年単位で働ける職場というのは限られてしまいますね。
キャリアとしても軽視されがち
キャリアとしても、そこまで重視されません。「調剤薬局での勤務経験があります!」と言っても、派遣とわかった瞬間「あ、派遣かあ・・・」と眉をしかめてしまうということもあるのです。派遣というイメージがあまりよくないのでしょうね。
そのためか、交通費も自分で負担しなければいけないところが結構多くなっています。
派遣薬剤師という働き方
デメリットも大きいですが、メリットも大きい。派遣という働き方について考えてみましょう。
短期で派遣
短期でちょっと稼ぎたいという人には、派遣がもってこいです。簡単に派遣会社に登録できますし、働き始めるまでそこまで期間がかかりません。短期で少し稼がなくてはならなくなった場合などには、派遣社員はかなり有効です。
デメリットを感じることはほとんどないでしょう。
紹介予定派遣
また、派遣には紹介予定派遣というものもあります。これは一定期間、派遣社員で働くことが前提となるのであまりに短期的過ぎる場合には向きません。派遣として働く期間が終了して、双方合意が得られれば、正社員や契約社員として再雇用されるというシステムです。
これだと派遣からはじめて正社員へという働き方ができます。ブランクがあっていきなり正社員は厳しいという場合などに紹介予定派遣はとても有効です。正社員になる前にその会社の状況などを身を持って知ることができるので、転職トラブルにもなりにくいのでおすすめです。