大手調剤薬局ってちょっとあこがれますよね。福利厚生が充実していそうだし、研修や勉強会もある、いろんな薬局を経験できる…。
そんな大手調剤薬局への転職を考えている方のために、大手調剤薬局と中小の調剤薬局との違いを比較しながら、求人選びのポイントをピックアップしていきたいと思います。
大手調剤薬局はココがすごい!
福利厚生が充実していることが多い
大手調剤薬局は、中小の調剤薬局と比較して福利厚生が充実していることが多いです。
例えば、財形や持ち株会、ゴールドカード優待入会(年会費タダ!)、保養所、大手旅行会社の会員制福利厚生制度の利用、OTCの社割などなどが福利厚生として利用できる会社もあります。
女性の場合、妊娠に伴う通院や子どもの通院などに有給休暇とは別に休暇を取れる会社もあります。
研修や勉強会が実施されることが多い
大手の調剤薬局では、調剤未経験であっても研修や勉強会で仕事内容に対するフォローをしっかり行っている会社が多いように思います。
また、中途入社社員に対しても入社年数に合わせて研修が行われる会社もあります。中途入社の社員に対するフォローは中小規模の調剤薬局ではされていないことが多いので、これは大きなメリットといえるでしょう。
色々なタイプの薬局を経験できる
会社にもよると思いますが、門前・マンツーマン・面など様々な薬局を経験する可能性があります。経験を積めば、一人薬剤師の店舗を任されることもあります。
これは、様々なタイプの店舗を有する大手調剤薬局ならではの強みですよね。
また、大手調剤薬局では調剤設備が充実しているケースも多く、在宅医療を行っている店舗も増えています。
完全週休2日もねらえる!…かも
大手調剤薬局では比較的人員に余裕のある店舗が多いこと、また、他店舗に応援を依頼することができるため、比較的休みをとりやすいことが多いです。余裕のある店舗では、完全週休2日制がとられていることもあります。
人員に余裕のある店舗に勤務すれば、夜間の電話当番なども回ってくる頻度が低めになります。
その他、全国展開している会社であれば、結婚や家族の都合などで引っ越すことになっても、異動を希望すれば継続して働くこともできます。
大手調剤薬局のここはイマイチ
お給料は意外に低め
意外かもしれませんが、お給料は中小規模の調剤薬局の方が良いことがあります。
中途採用の場合、前職の内容を考慮してお給料が決められるともいますが、未経験であればやはり若干低めになることがあるようです。
一方で、中小薬局では未経験者を育てる余裕がないため、どうしても経験者を採用しがちです。また、定着してもらいために大手よりもお給料を高めに設定するところが多いようです。
これらの点から、お給料は中小規模の調剤薬局の方が良いことが多いようです。
異動が多い
大手の調剤薬局では、仕事に慣れてくると異動を命じられることがあります。
また、様々な理由で異動を希望しても、人気の店舗(公立病院の門前で完全週休2日制となる店舗など)は希望が通らないこともままあります。
応援依頼に答えなければならない
ある程度仕事ができるようになると、他店舗の応援に行くように言われることがあります。
他店舗では即戦力として働くことを期待されるのですが、慣れない店舗での勤務は非常にストレスになります。
書類が多い
大手調剤薬局は、会社に提出する書類が多いといわれています。
期ごとに提出する業績考課・人事考課にかかわる書類、応援などに行った時の交通費の書類、予防接種を受けた場合の費用請求書、過誤やインシデントに関する書類、棚卸や決算に関する書類、休暇にかかわる書類などなど、様々な書類があります。
ただでさえ忙しいのに、書類作成に時間を取られるのはつらい時があります。
大手調剤薬局の求人選びのポイント
面接が本社でも、薬局への職場訪問は忘れずに
大手調剤薬局では、就職時の面接が本社などで行われる場合もあります。
しかし、配属予定の薬局があるのならば、必ず職場訪問をするのが良いと思います。そして、できれば従業員のいる時間帯に訪問して、職場の雰囲気を感じ取るのがおすすめです。
就職してすぐに異動を希望するのは難しいので、必ずチェックしましょう。
配属先の確認を。異動の頻度も要チェック。
薬剤師の募集がある場合はある程度店舗を絞って募集をしていることが多いですが、自分の希望している薬局に間違いなく配属されるかどうかを確認しましょう。
私自身の経験ですが、ある薬局に就職を希望して面接に行ったら「経験者だからどこでも仕事できるわよね」と言われて希望と全く違う店舗に配属されそうになりました。このような例はまれかもしれませんが、希望の店舗がある場合は、はっきりと伝えた方が良いでしょう。
また、異動の頻度も確認した方がいいかもしれません。異動があるのは大手調剤薬局では避けられないことですが、頻繁に異動があると腰を据えて働くことができません。また、かかりつけ薬剤師を目指すならば、異動の頻度が高いところはおすすめできません。
かかりつけ薬剤師を目指すなら会社のフォロー体制も確認
かかりつけ薬剤師を目指すならば、会社のフォロー体制を確認しておきましょう。
かかりつけ薬剤師になるために必要な研修にかかる費用の補助があるのか、地域のイベントに積極的に参加しているか、などを確認すれば、会社がかかりつけ薬剤師に対してどのような考えを持っているのかもわかります。
まとめ
大手調剤薬局は、中小規模の調剤薬局にはない魅力がいっぱいあります。一方で、収入面や異動の有無などを考えると、少し考慮が必要なこともあるかもしれません。
もっとも、それを気にしないならば薬剤師として様々な経験を積むことのできる非常に良い職場だと思います。
薬剤師としてのキャリアを積み、さらなる一歩を踏み出すために、大手調剤薬局での就職も考えてみませんか?
大手調剤薬局の募集は比較的多いので選択肢も豊富です。ひょっとしたら、あなたにとってベストな職場が見つかるかもしれませんよ。