パート薬剤師の社会保険と健康保険

パート薬剤師なら気になる各種保険の話。社会保険と健康保険はどうなるのでしょうか。

社会保険

勤務先によっては、パートで社会保険に入ることができない場合があります。年収130万円であれば、健康保険や厚生年金における扶養から外れてしまうのですが、かといって社会保険に入ることができるかどうかは別問題です。

ただ、一定条件を満たしていれば社会保険には入れます。それでも入れないのであれば、職場が負担から逃れるために社会保険の加入を認めないという場合です。薬剤師転職サイトを使うと、そういった職場を見分けることができます。

社会保険の条件というのは以下のとおりです。

  • 2ヶ月以上継続して働いている
  • 同じ職場のフルタイム労働者の所定労働時間・所定労働日数の4分の3以上働いている

以上の二つさえ満たしていれば社会保険に入ることができます。パート・フルタイムに関わらず社会保険に加入させなければいけないというのが、会社の責任です。

国民健康保険

国民健康保険は、社会保険に入れない場合に加入するものです。国民健康保険の保険料は、前年度の所得額によって変動していきます。ただ、入る場合は国民健康保険は個人で加入するものではなく、世帯で加入するものという位置づけになっていることに注意しましょう。

社会保険は個人で加入するものとなっています。

世帯で入るということは、夫が自分の会社で保険に入っている場合はそれを外してもらわなければいけません。「あれ、保険二つ入ってる・・・?」と市役所が混乱してしまいますからね。

薬剤師国保と年金

社会保険と国民健康保険のほかにも、薬剤師が考えるべき保険問題があります。

国民年金について

一般的に知られている年金ですね。国民年金は、定額で15590円の保険料を支払うことになります。国民年金も国民健康保険の場合と同じで世帯での加入となるので、夫が会社側で年金に加入しているという場合は外してもらわなければいけません。

薬剤師国民健康保険組合

国民年金や社会保険以外にも、薬剤師が入ることのできる保険があります。薬剤師国民健康保険組合です。ただ、これは薬剤師が独自で加入できるものではないので注意が必要。自分が働く薬局・働いている薬局自体が加入していなければ加入することができません。

また、薬局が薬剤師国保に加入していたとしても、従業員が5人以上いれば薬剤師国保の対象ではなくて国民健康保険や厚生年金が適用されることになります。そして薬剤師国保は加入者が独自に保険料を支払い、薬局側が負担することはありません。

そのため、少人数制で薬局が薬剤師国保に加入していれば、社会保険よりも薬剤師国保への加入をすすめられることがあります。薬局側が社会保険に加入させないのは、パートに保険料を負担させたくないという思惑があってのことです。負担が無い薬剤師国保だとその心配がありません。

ただ、5人を超えてしまうと健康保険や厚生年金の加入に変更になります。その場合は保険料が折半することになるので、会社の保険に入ることをすすめられるでしょう。

保険料はその都道府県によって変わってきます。東京なら東京都薬剤師国民健康保険組合というものがあり、それぞれ保険料が違うので自分が住んでいるところの保険料はどれくらいになっているのかを調べてみましょう。

薬剤師国保のメリットは、扶養制度があること。デメリットは、保険料が全額自分負担になることです。対する一般の健康保険のメリットは、保険料を会社と折半することができること。デメリットは加入条件があることです。

まとめ

パート薬剤師の保険についていろいろとまとめてきました。保険に入ろうという意思があるのであれば、参考にしてどの保険に入ればいいのかを検討してみましょう。やはり社会保険に入れればそれでいいのですが、パートだとなかなか入れません。

入れない場合は、健康保険がいいのか薬剤師国保がいいのかをきっちり考え、職場や家族と相談した上で加入する保険を決めれば良いでしょう。お金に関することなので、慎重に。