私が外資系製薬会社のDIコールセンターで働いた経験についてご紹介したいと思います。
外資系製薬会社のDIコールセンターの仕事内容
仕事内容としては、医師、薬剤師そして患者さん自身からの電話での問い合わせに対して回答するという業務内容です。製品についての使い方の質問、副作用についての問い合わせ、ロットと有効期限の確認など質問は多岐に渡ります。
質問に対する回答は基本的にはマニュアルが用意されていてスムーズに回答できるようになっています。
ただ、質問は多種多様であるため、マニュアルで回答できない場合もとても多いのです。その際は、同じ部署の専門領域ごとの学術に確認して回答することができ、自分で対処が難しい場合はエスカレーションして学術部門の方で回答してもらう場合もありました。
コールセンターで働いて感じた良いところと悪いところ
仕事のやりがい
コールセンターでの仕事をして感じたメリットは、まず顧客からの質問に答えて感謝してもらえるという実感があり、仕事にやり甲斐を感じられることでした。電話しているその瞬間に困っている顧客のニーズに応える事で、その向こうにいる患者さんの役にも立つ事ができるという面でも達成感を感じる事ができました。
自己研鑽
敬語を含めたマナー研修を頻繁に行っていたので、自己研鑽としても役に立つ事ができました。また、各製品や各領域の病気について専門性を深めて学んでいくことが出来るため、薬剤師として臨床で働くのとはまた違って専門性が高くなったと思います。
発言に気をるけなければならない
デメリットとしては、メーカー側の立場として回答するため主観的であったり、断定的な発言には注意が必要して神経を使わなければならないため精神的に少し疲れる時もありました。
薬局で働いていると患者さんの立場にたって積極的なアドバイスをしてもあまり問題はありませんでしたが、コールセンターでは確定的な意見を述べる事により、メーカーの意見が診断の誘導になるような事は避けなければなりません。客観的な立場での情報提供というスタンスが重要になります。
クレーム対応で感じるストレス
また、急いでいる医師や薬剤師から、はっきり答えらえなかったり、メーカーとして回答が難しい場合には怒られたり、クレームを言われるケースも多かったです。
製品に関してのクレーム対応といった役割もコールセンターの大事な役目であるためストレスが溜まることもありました。しかし、クレームについても次第に対応のポイントがわかってくると対応することにやり甲斐を感じられる様になりました。
給料と働きやすさのバランス
給料面では派遣としては調剤薬局で働くよりも500円から800円程度は低い時給でしたが、身体的にも精神的にも余裕のある状態でデスクに座ったまま働けて、定時にきっかりと帰宅することも可能だったため、給与としては十分だと感じていました。
コールセンターでの人間関係
人間関係としては正社員と派遣社員で仕事の範囲に差を感じる部分はありましたが、会社としては派遣社員も大切な人材として扱って下さっていました。他の社員さんとも仲が良く、ほとんど人間関係のストレスは感じる事なく仕事ができました。
特にコールセンターの仕事はデスクがブースで区切られていて、仕事中はプライベート性が高いため特に人間関係を煩わしく感じる方でも問題がないと思います。ミーティングなどで最近の問い合わせに対する検討をすることも多く、積極的に業務の改善に関わっていくことなどもできました。
まとめ
また、知識を高めたい、薬学的な知識を広めたい方にもじっくり勉強する時間が取れるコールセンター業務はおすすめです。コールセンター業務にも完全に外部へ委託している場合と、企業内に設置している場合があるため、どちらが自分に向いているか検討して探してみると良いと思います。