美容外科でも、意外と薬剤師の仕事はあります。というよりも、美容外科と薬剤師は切っても切れない関係にあると言っても過言ではありません。美容と薬学知識は密接に関わっているもの。そんな美容外科で働く薬剤師の現状というのは、どのようになっているのでしょうか。
美容外科で薬剤師のニーズはかなり高い
美容外科で働く薬剤師は少なくはありませんが、多いとも言えません。看護師に任せている部分も多いのですが、薬剤師のニーズはかなり高いと言えます。
看護師に任せている部分が多い
現在、美容外科や美容皮膚科では薬の処方を看護師に任せている部分がかなり大きいです。どの美容外科でもそうだとは限らないのですが、多くの美容外科ではそのようになっているそうですよ。というのも、美容外科で処方する薬は多くはビタミン剤ホルモン剤、軟膏や美容成分のあるサプリメントなど、かなりライトなものが多いからです。
美容外科の現在のメインは、レーザー治療などで、薬の役割というのはアフターケアや症状改善のサポート的なものになっています。そのため、専門的知識が無くても「やれることはやれる」ということで看護師に任せている現場は多いのです。
ただし、専門的知識が不要であるということではありません。現在は薬剤師が人手不足になってしまっているので、「知識が不要」だというよりは、「専門的知識が無い状態で甘んじている」という表現のほうがしっくりきますね。
美容系病院・クリニックの薬剤師のニーズ
薬剤師が美容外科・美容皮膚科の病院にいれば、今よりも専門的な治療を行うことができます。レーザーなどの機械を使ったものが主流な現代の美容外科においても、薬はまだまだ大切なもの。
薬剤師がいればその薬剤師の専門的な薬学知識によって、さらに効果的な薬物治療を提供できるようになるかもしれませんし、薬によるアフターケアもより信頼性の高いものになります。
なによりも、患者さんの不安が軽減されるというのが、美容外科で薬剤師のニーズが高い理由の最たるものです。看護師さんに薬の説明をされるよりも、薬の専門家である薬剤師に説明されるほうが、患者さんとしては安心ですよね。
患者さんが安心して薬を飲むことができるということは、治療が円滑にすすむということ。さらには、治療による副作用も最小限に抑えられるということでもあります。そういったわけで、美容系の病院・クリニックにおける薬剤師のニーズは高くなっていますよ。
美容外科・美容皮膚科で働く薬剤師に求められる知識
美容外科で薬剤師としてはたらくのであれば、薬学の知識だけでは難しいでしょう。薬の説明をただ淡々とするだけだというのであれば全く問題ないのですが、突っ込んだ服薬指導をしようと思えば、美容知識がないと難しいです。
美容外科や美容皮膚科で使う機械による治療にはどのような危険性が潜んでいるか、副作用にはどのようなものが考えられるのか、どうしてその機械による治療で美容効果が現れるのか。そういったことを全部知りつくしていれば、「レーザー治療には炎症を起こしたり痛みが現れることもあるので鎮痛剤や抗炎症作用のある薬を・・・」と、副作用にからめた説明が出来るというわけですね。
他の職場への転職は?
もし、美容外科から他の職場への転職を考えている場合は、ドラッグストアをおすすめします。ドラッグストアではOTCやサプリメントなどを扱っているので、そういった知識が必要になるのですが、美容外科や美容皮膚科でもサプリを扱うことも多いです。
美容外科とドラッグストアなら、微妙に知識が似通っていて通じています。ただし、医療というよりは販売業に近い職種になるので、販売に関する知識は新しく身につける必要がありますが、精神科などの別の科へと転職するよりは楽でしょう。
年収も比較的高いので転職するならドラッグストアが良さそうです。
まとめ
美容外科で働くのであれば、薬学だけではなく美容関連の知識も必要になりますが、現在美容外科での薬剤師の需要はとても高いため、就職はしやすいかもしれません。転職するならドラッグストアへの転職が知識が似通っていることが多いのでおすすめということでした。
女性の「綺麗でありたい」という願望をかなえるためのお手伝いをする場所。美容と薬学を結びつけて考えることができるのが、他の職場との大きな違いであり、やりがいであると言えますね。