子育てをしながら仕事を続けるのは言うまでもなく大変なことです。毎日、子育てと仕事に追われて、あっというまに一日が終わってしまいます。いくら時間があってもたりません。

子どもが急に体調を崩して仕事を休まなきゃいけなくなることもあります。仕事中に子どもの預け先からお迎えの連絡がきて仕事を抜け出さなければいけないことも。

とにかく子育てと仕事の両立は大変なんです。でもせっかく取った薬剤師の国家資格。取ったからには薬剤師として働いてスキルを磨いていきたいですよね。

でも、薬剤師の働き方には色々な選択肢があるので迷っちゃいますよね。そこで、あなたに合う働き方をここで紹介していきます。どのように選んでいけばいいのか、ぜひ参考にしてみてください!

子育てと仕事を両立するために、薬剤師の働き方3つの雇用形態を知っておこう

大学を卒業して働き始めてすぐの頃はきっと、ほとんどの人が正社員として働いていたでしょう。

学生の頃って何となく正社員として就職するのが当たり前のような風潮がありますよね。

「アルバイトにしとこうかなー。」なんて人はおそらく周りにいなかったことかと思います。働き方にまでこだわって就職活動をしていた人はそこまでいない、ということです。

働き方って正社員だけじゃないんだ!と気づくのは何年か経って転職を考えるような時期になってからでしょう。

ところで、みなさんは正社員以外にどのような働き方があるのかご存知ですか?

大きく分けると正社員派遣パートの三つに分けることができます。

子育てと仕事を両立するための予備知識としてしっかりおさえておきましょう。

正社員

言わずと知れた働き方、それが正社員です。安定期的な収入が特徴的で、誰もが今までに一度は正社員として働いているでしょう。雇用も安定していることから正社員として働く薬剤師が多くを占めています。

派遣

転職先を探したことがある人なら派遣という働き方を知っている人も多いはずです。派遣元の会社と契約をして雇用契約を交わします。

派遣会社から紹介された仕事先が自分の希望する条件と合えば、めでたくそこで働くことになります。人手不足な職場に派遣されることが多いですが、勤務時間や日数など希望に合わせて働くことができることが特徴です。

パート

正社員などのように大きな責任を負いたくないという人がパートとしての働き方を選ぶことが多いです。「責任から開放されたい!」その気持ちは良く分かります。

パートだと最終責任が自分ではないので精神面でかなり楽になります。派遣と同様に勤務時間や出勤日数は個人の都合に合わせて決めることができます。

パターン別!薬剤師が子育てと両立できる働き方

では、それぞれの働き方にはどういう特徴があるの?どうやって選んだらいいの?そう思った人は多いはずです。

実は働き方が変わるだけでかなり生活も変わってくるので、意外とどの働き方を選ぶのかというのは重要なんです。

最初にも言った通り、子育てと仕事の両立はとても大変です。この大変さを少しでも緩和するためには自分に合った働き方をしっかりと見極めることが必要です。

では、どうやって選べばよいのかを早速紹介していきます!

とにかく給料を重視したい薬剤師におすすめの働き方

訳あってお金が必要、子育てにかかるお金を稼ぎたい、家庭の手助けをしたい、そんな人にオススメなのがズバリ「派遣」という働き方です。

派遣の魅力は何といっても給料の高さです。

一般的な薬剤師の時給は2000円前後ですが派遣だとなんと3000円~4000円ほどもあるんです。めちゃくちゃ高いですよね。

目からウロコな時給の高さからとにかくお金をたくさん稼ぎたいという薬剤師にとても人気です。

■求人モデルケース

  • 給料 時給3000円~4000円
  • 残業 なし
  • 社会保険 あり
  • 有給休暇 あり

ちょっと良く見てみてください。残業なしで保険も有給もありです。派遣といえども、待遇は正社員並みです。まさに子育て中の薬剤師でも働きやすい環境なのです。

週に何日、一日何時間働けますという希望に沿って派遣先を紹介してくれるので都合に合わせて働くことができます。正社員では考えられないような「午前中の3時間だけ働きます。」なんて希望も問題ありません。

派遣先を紹介してもらう時に子育てについて理解のある職場を希望することで、より子育てもしやすい環境で働くことができます。

また、勤務時間が派遣会社との契約によって決まっているので残業が発生することはまずありません

ほとんどの所がタイムカードで1分単位で勤怠を管理しているので万が一残業が発生したとしてもお給料はしっかりと貰えます。

派遣という特質上、あまり責任のある仕事を任せてもらえない傾向にあるので「バリバリ働いてスキルを磨きたい」という人には向いていません。

しかしそこまで責任のない仕事というのは人によっては逆にメリットともなるでしょう。

仕事のストレスは最小限に!子どもを最優先したい薬剤師におすすめの働き方

第一優先は子ども、家庭のために働きはするけどやっぱり一番大事なのは子どもです。

子育ても仕事も頑張りすぎちゃうといつかは体力の限界に。そこで子ども第一で仕事をしたい人にオススメなのが「パート」です。

正社員のように重い責任は請け負う必要がないので精神的にかなり楽になります。また勤務先を自分で選ぶことができるので、自宅や子どもの預け先の近くで働くこともできます。

■求人モデルケース

  • 給料 時給1800円~2500円
  • 残業 なし
  • 社会保険 あり
  • 有給休暇 あり

正社員だと仕事が終わらなければ残業となりますがパートなら勤務時間が終われば気にせずに帰ることができます

何も気にすることなく「お疲れ様でーす!」と帰れるのはパートならではの特権です。

勤務時間や日数も正社員のように固定ではなく、好きなように働くことができるのも魅力の一つですね。このような魅力から子どもをきっかけに正社員からパートに転職する人はかなり多くいます。

子育てと言えば運動会や授業参観など数々のイベントが付きものとなりますが、パートならお子さんのイベントにもしっかりと出席することができます。

「イベントのたびに休みを取るのは周りに迷惑をかけてしまう。」と正社員で働いている場合は考えてしまいますがパートであればそんな悩みは必要ありません。パート薬剤師の多くは1日3時間~5時間、週に3日程度出勤という勤務パターンで働いています。

この数字を見ても分かる通り、仕事よりも圧倒的に家庭にかける時間が長いのです。生活費は必要だけども、子どもの側にいてあげたいという人にパートという働き方はオススメです。

子育てしつつもキャリアも積みたい薬剤師におすすめの働き方

子どもができたからと言って、今まで築いてきたキャリアを台無しにしたくないと考える薬剤師は多いでしょう。

苦労して取った資格ですからそう思うのも当たり前です。そんな人にオススメなのが王道の「正社員」です。

■求人モデルケース

  • 給料 年収400万円前後
  • 残業 基本的になし
  • 社会保険 あり
  • 有給休暇 あり

正社員と一言で言っても「調剤薬局」、「病院」、「ドラッグストア」のように選択肢は多くあり、どこに勤めるかによって給料やその他の待遇には大きく差が出てきます。

また育児短時間制度を利用して一日に何時間働くかによっても変わってきます。

一日の勤務時間はだいたい6時間~7時間です。6時間勤務の人が一番多い傾向にあります。短い人ですと5時間という人もいます。

調剤薬局や病院だと残業はほとんど無いでしょう。しかし、ドラッグストアの場合、忙しい日には「少し残って。」と頼まれてしまうことも覚悟しなければなりません。

子育てしながら正社員で働く場合、ほぼ全員が育時短時間制度を利用します。育時短時間制度を使って勤務している人には基本、残業はさせないようにしてあるので、ほとんど無いと思ってもらって良いです。

さて、正社員の魅力、それは雇用の安定と何といってもスキルアップが望めるということです。薬剤師としての技術面、そして給料面の両方でのスキルアップが可能です。正社員としてキャリアを積むことで薬局長や店長、エリアマネージャーなど様々な役職に就くこともできます。

正社員として働くということはそれなりに責任もあるので「そんなの知らないよ!」とならないためにも、日々しっかりと仕事をこなしていく必要があります。

子育てをするからと言って、自分の今までのキャリアを無駄にしたくない、これからももっと上に上り詰めて行きたい、そんな薬剤師にオススメです。

まとめ

子育てと仕事の両立に悩む人は多くいると思いますが、薬剤師の約7割が女性であることから、実はどの働き方でも子育てをしながら働きやすい環境が整っているのです。

人それぞれやりたいことや、重視することが違うので自分に合った働き方をぜひ見つけてみてください。

働き方によって子育てと仕事の両立がうまくいくかどうかが大きく変わってきます。また子育てが終わった後の自分の薬剤師像にも影響します。

そして薬剤師の働き方は正社員だけではないということをこの機会に覚えておいてくださいね。派遣やパートなど働き方を少し工夫するだけでもしかしたら、あなたの悩みは解決するかもしれません。