医療事務の資格概要

医療事務の資格は、どこかひとつの団体が行っているものではなく、民間で10種類以上の資格があります。たとえば、診療報酬請求事務能力認定試験・メディカルクラーク検定(医療事務技能審査試験)・医科医療事務管理士技能認定試験・日本医療事務協会の医療事務検定・・・。

多数ある中でどれを受けるかは自由になっています。

医療事務は他の医療従事者や患者さんのことを事務処理を行いさまざまな雑用もこなすというところから支える役割。効率の良い事務処理を行うことこそが、患者さんを多く受け入れ、対応することにつながります。

自分のはたらき次第で他の医療従事者が働きやすくも働きにくくもなる。そんな、重要な役割が与えられる仕事です。

医療事務に必要な知識や技術

医療事務に求められるのは、知識よりも能力。たとえば、医療事務が行う仕事としてもっとも大切でメインになる診察報酬の算出を行うには、とても几帳面で注意深いことが必要とされます。カルテを見つつ、ひとつのミスなく正確に入力しなければなりませんからね。

また、受付をしたり患者さんと接する機会も多い。患者さんが施設内で最初に関わるのが医療事務であるというケースもとても多いです。接客能力が高いことはもちろん、相手に好印象を与えることのできる人当たりの良さ・コミュニケーション能力も大切。

医療事務がカバーしている領域というのはとても広いものですから、一般事務と比べるとものすごく覚えることもやる仕事も多いです。医療に関する知識なども少なからず必要になります。薬剤師であればその点は問題ないでしょう。

医療事務になるには

試験について

いろいろな民間資格があるので、一概に言えることというのはとても少ないのですが、医療事務の試験には大きく分けて3つのジャンルがあります。「医科」「歯科」「調剤」。薬剤師であれば調剤のジャンルに特化した試験を受けるといった形ですね。

もちろん、医特化した試験以外にも特化していない一般的な療事務の試験というものもあります。必ずしも調剤特化である必要はありませんが、せっかくですから薬剤師としての知識経験を活かしましょう。

試験の難易度については、それぞれ異なりますが、難易度は結構高いです。特に、診療報酬請求事務能力認定試験、医療事務管理士、医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)は知名度も難易度も高くなっています。

その分、それら3つの資格は医療事務として働くに当たってとても有利になるものですし、転職などの際には重宝される。医療事務関連の資格取得を目指すのであれば上記3つの資格のうちのどれかを目指すと良さそうです。

診療報酬請求事務能力認定試験は、調剤の分野はありません。医科と歯科に分かれて実施されています。合格率はとても低く、医科で大体30%、歯科でだいたい40%。他の医療事務の資格と比べてもだんとつで合格率が低く難易度が高いです。

人気で有名な資格というのhじゃ信頼性も高く難易度も高くなっていますが、その反面合格率が高い資格というものもあります。たとえば「医事コンピューター技能認定試験」なんかは合格率が7割もあるといった簡単な資格です。

医療事務関連の資格の試験は、だいたいどの試験も年に数回は行われているので、難易度が高くて落ちてしまった場合でも数ヵ月後にはまたチャレンジの機会がある。1年に何度もトライできるので、難易度の高い資格を目指すのもそこまで苦にはならないでしょう。

医療事務として働くだけなら資格は必要ない

最近では資格を必要とする求人が増えましたが、医療事務は就職するにあたって資格が必ず必要というわけではありません。今でも資格は不問であり、資格を取ると手当てが出るといった内容の求人も多く見かけます。

薬剤師免許を持っていたりするのであれば、その知識などから採用に有利になるということもあるので、医療事務で働きたいのであればまずは医療事務の職に就く。その後実践的な業務をしながら資格取得を目指すという道のりが良さそうです。

活躍の場

病院や診療所など、医療機関であればどこでも活躍の場があります。薬剤師であれば薬局で働いて事務の知識と技能を活かすという道もある。医療事務の資格を持っているとつぶしがきくということもあり、将来性はそこそこ高いと言えるのではないでしょうか。