寒冷地手当とは

寒冷地手当って何?

寒冷地手当というのは、冬の暖房費用が多くかかってしまう地域で働いている人に支払われる手当です。公務員の場合は、地域によって寒さのランク付けがされており、そのランクが高いほど支給金額が高くなっています。

寒冷地手当といえば、北海道で働く公務員が貰っているとイメージする人が多いようですね。実際には、民間企業でも支給されています。薬剤師業界でも支給されるところがあるので、公務員だけの手当というわけではありません。

ただ、寒冷地手当の金額に関して、公務員の支給金額を参考にして決定しているところが多いようです。

また、燃料手当と呼ばれることもありますが、薬剤師業界では「寒冷地手当」と呼ぶのが一般的になっています。最近では寒冷地手当が見直されてきつつあり、支給されなくなったり、金額が減らされたりしているようです。

支給されるのは北海道・北東北

薬剤師業界・薬剤師業界以外でも言えることですが、寒冷地手当は北海道や北東北で支給されています。日本国内で寒冷地と言われているのは、そういった地域なので当然のことですね。それらの地域では暖房代が著しく掛かるため、支給されています。

北海道や北東北に転勤になることがある薬局などでは、寒冷地手当を支給するとしているところが多いですね。

寒冷地手当の傾向

寒冷地手当の相場

寒冷地手当ですが、薬剤師業界では月額5000円から3万円程度が相場となっています。基本的には冬のみ支給される手当となっており、それ以外の季節では支給されません。「暖房費用にかかる手当」なので、当然と言えば当然かもしれませんね。

支給されるのは、だいたい10月から2月までとしているところが多いです。近年は3月でもまだまだ寒いので、中には3月までとしているところもありますが、ほとんどのところは2月までとなっています。支給が開始される時期ですが、10月または11月というところが多いです。

9月からというところはほとんどありませんね。9月は前半がまだ夏の名残があり暖かく、後半から冷え込みます。10月からは一気に冷え込むので、10月からとなっていると思っておくとわかりやすいかもしれません。

寒冷地手当は調剤薬局

寒冷地手当が支給されるのは、ほとんどが調剤薬局です。薬キャリで2016年1月時点での公開求人で寒冷地手当が支給されるとしている求人は134件ありました。そのうち126件が調剤薬局、7件が病院、1件が企業となっています。

北海道や北東北で働いていて、寒冷地手当が欲しいと思っているのであれば、調剤薬局で働くことになるということですね。

業態はかなり限定されますが、雇用形態についてはほとんど限定されません。パートでも寒冷地手当は支給されるところが多いようです。正社員だけの手当というわけではないので、そこのところは安心できますね。

支給されるところは少ない

先ほど例にあげた薬キャリでの求人数を見てわかるとおり、北海道や北東北であっても寒冷地手当が支給されるところは少ないです。そのため、寒冷地手当を条件にして求人を探すのであれば、かなり求人が限られてきます。

そのことを念頭に置いた上で求人探しをしましょう。

寒冷地手当が支給されるところが少ないというのは薬剤師業界だけではなく、全体的にそういった傾向が強まっています。今後もさらに寒冷地手当が支給されなくなる・金額が減るということが考えられるので、寒冷地手当について過度な期待はご法度かもしれませんね。

まとめ

寒冷地手当は北海道または北東北にて支給される「暖房費用に対する手当」ということでした。薬剤師業界も、その他の業界も寒冷地手当がだんだんと支給されなくなってきています。金額も減っていることが多く、あまり多くは期待できません。

その中で、寒冷地手当を条件にして求人を探すというのであれば、調剤薬局に限定されます。業態は限定されますが、パート・正社員などはあまり問わないことが多いです。2016年1月現在、まだまだ寒冷地手当を支給するところは一定数見受けられます。

寒冷地手当の優先順位を高くすれば、難なく求人が見つかるでしょう。