環境衛生指導員の資格概要

環境衛生指導員というのは、廃棄物の処理をしたり清掃をしたり、廃棄物処理業者や廃棄物処理施設などへの立ち入り検査を行う仕事です。さらに廃棄物処理指導なども行います。どちらかと言えば、後者が主な仕事になります。

都道府県の職員が任命される任命制度をとっている資格です。環境衛生指導員がきっちりルールどおりに仕事をしなければ、環境汚染につながるようなことにもなります。それほどまでに責任が重く、やりがいのある役割というわけです。

日本国民が安心して暮らしていくために環境は必要不可欠なもの。その環境を維持し、守っていくということこそが環境衛生指導員の役割であり与えられた使命というわけですね。ちなみに、薬剤師とは結びつきが無いように思えますが、薬剤師の資格をとっているとなることのできる仕事のうちのひとつです。

環境衛生指導員に必要な知識や技術

環境衛生指導員は日本の環境や環境汚染問題に関する知識が必要とされます。日本はどのような環境状態になっているのか、地域別の気候や環境状況の把握。その上でどのように環境を維持していけばいいのかを知識として頭にインプットしている必要があります。

また、指導員としての仕事があるので、指導力は必要不可欠です。人にどういう言葉でどのように伝えればわかってもらいやすいかを自分がわかっていなければいけません。そのためには、自分自身がきっちりとした知識と経験を持ち、それを伝える必要があります。

一見薬剤師と結びつかない仕事ですが、薬学的な知識も持っていると良いでしょう。

環境衛生指導員になるには

試験の有無について

環境衛生指導員になるためには、特に試験を受ける必要はありません。講習制度であり、任命制度によってなりたっています。

どういうことかというと、試験ではなくて講習があるということです。その講習を受講することによって任命を受ける資格を得ることができます。講習を受けた者が全員なれるわけではなく、講習を受けてなおかつ環境衛生指導員にふさわしい人材であると認められた場合、任命を受けることができるのです。

そのためには、自身の環境問題に対する関心が深いことと、その知識が深いことをアピールしなければなりません。任命される以外でこの職業につくことはできないものですし、この資格を得ることはできない。任命されるために頑張って働く必要があるというわけです。

環境衛生指導員になるための道筋

薬剤師の場合で、環境衛生指導員になるための道筋について説明します。まず高校を卒業しましょう。高校を卒業して順当に6年制の薬学部に入学、6年間勉強を頑張り卒業。ちなみに「順当」と述べましたが留年してもかまいません。

卒業してから薬剤師免許をとります。この後働く場所は薬局や病院ではなく、都道府県の行政です。環境衛生に関係している行政事務の仕事をしなければいけないので、公務員の試験を受けることが必要になります。

公務員の試験を受けて都道府県の職員になり、環境衛生に関係している行政事務に3年以上従事する。その後講習をきっちりと受けて任命される資格を得ることになります。そこから任命されると環境衛生指導員として働くことができるようになるというわけです。

ちなみに、薬剤師の場合で話を進めましたが、薬剤師免許を持っている人以外でも環境衛生指導員になることはできます。

  • 医師 歯科医師 獣医師 薬剤師
  • 医学、薬学、保健学、衛生学、獣医学、理学、工学もしくは農学の家庭を修めて卒業したもの
  • ううう

上記が任命を受けるためにそもそも必要な要件です。それぞれの免許を持っていることがやはり好ましいですが、それぞれの学部を卒業している人で都道府県の環境職員をしている人であっても任命を受けるチャンスがあります。

環境衛生指導員の活躍の場

活躍の場は廃棄物処理施設。廃棄物処理施設で実際に処理をしたり処理の指導をしたりする仕事があります。清掃も大切な仕事です。

環境衛生指導員というのは都道府県の職員であり、任命を受けた者。将来性というよりは安定性がかなり高いです。公務員ですし、任命資格ということで給料も高くなっています。