なぜ調剤薬局を辞めて転職しようと考えたのか
ドラッグストア併設の調剤薬局から外資系製薬会社のコールセンター業務に転職しました。その調剤薬局は有名病院の門前薬局で、アロマなども扱い外国人も多く来る環境だったため大変やりがいはありました。
しかし、個人経営の薬局だったため、評価がきちんとなされない環境で、また仕事も大変激務だったことから徐々にモチベーションが下がってしまい、転職したいと思う様になりました。
そこで、薬剤師転職サイトを使って転職を開始しました。
コールセンターの募集を紹介された経緯
転職サイトのコンサルタントの方に、自分の希望である「残業がない」「土日休みの週休二日」「体力的に余裕がある」という条件を伝えたところ、自分としては全く考えてもいなかった「コールセンター業務」という仕事を紹介してもらいました。
勤務形態としても正社員ではなく派遣ということで、ずっと正社員で働いていた自分としては少しだけ抵抗感もありました。
それに、もともとあまり電話で話すことも、接客も好きではなく、コールセンターの女性の様な高くて綺麗な声も出ないため「絶対無理!」と思ったのですが、エージェントの方から、まずは面談だけでもして考えてみたらどうかという事で面接を申し込みました。
面接からコールセンターに就業するまで
応募したのは外資系企業で派遣という形での募集でした。面接では人事の方だけではなく、部長さんまで面接に同席していただき非常に熱心に私の志望動機や今までの経歴などを聞いてくださいました。
派遣というとすぐ就業で面接もない事が多いと思いますが、この企業は派遣についても社員と同等に考えるというのがスタンスだったようです。面接でお互いの印象や感覚などに通じる部分があったため、コールセンター業務は不安がありましたがトライしてみたいと思い就業をする事に決めました。
コールセンターで働いてみて
実際に就業を開始して、始め1か月は私だけのために同じ部署の方々がマンツーマンで研修を毎日行ってくれたり、他の部署のMRやモニターの中途採用者と一緒に人事主催の研修に参加したりと派遣であっても全く正社員と同様に教育を受ける事が出来ました。
また、どこか心で憧れていた「外資系」で働くことができる、というのもモチベーションが上がった理由になるかもしれません。オフィスは綺麗で、海外のデータなどを取り寄せたり、社内イベントなどに参加したりと外資系ならではの特徴があって楽しく就業できたと思います。
一番大変だったのはやはり電話を受けるためのマナー研修であったり、回答の仕方を身に付ける所でしたが、しっかりとしたマニュアルが用意されていたので安心して仕事を始める事が出来ました。
コールセンター勤務で活かせる調剤薬局の経験
今まで調剤薬局で身につけた臨床の知識も回答する上で非常に役立ちました。
例えば、調剤薬局から問い合わせが来た時、「こういう処方が来ているのですが、大丈夫でしょうか?」と薬剤師が困ってる場合に、自分も経験した事があるような疑問や不安な事であるケースが多く、薬剤師の立場になって回答する事ができました。
会社の部署の人にも、薬局での仕事の内容や患者さんの話などを聞かれる事もあり、調剤薬局での経験を様々なところで活かす事ができたと思っています。
コールセンターで働いて良かったこと
コールセンターで働いて良かったと思うのは、基本的な電話マナーや敬語が身についたという事と、医薬品の知識が深くなったということです。
敬語については間違った敬語を覚えている事が多いのですが、部署内で頻繁に勉強会をして正しい敬語を身に付ける事ができ、これは仕事だけなく自己研鑽の一つとして非常に良かったと思っています。
また、薬局にいると目の前の業務に追われてじっくり調べたり学ぶ時間があまり取れないのですが、コールセンターでは質問に的確に間違えずに答える必要があるため、課題を深く掘り下げて学ぶ事が可能です。ここで働いた事で様々な疾患や薬についての知識を整理して学び直すことができたと思います。