漢方薬局の薬剤師給料

漢方薬局の薬剤師給料

漢方について知識を深め専門性を強みにしていく漢方薬局の薬剤師。専門性の強く、難しい仕事内容に比べて、給料はどのようになっているのでしょうか。

漢方薬局の薬剤師の給料は安い

実際漢方薬局の薬剤師の給料は高いとはいえず、調剤薬局ともあまり変わりません。漢方薬局の薬剤師の給料は、平均にしても年収400万円ほどです。

漢方薬局で働いている薬剤師の給料は、平均で年収400万円から500万円ほど。店長ともなると600万円ほどになるという場合もあるようですが、ほとんどの人は400万円前後の年収で仕事をしています。月収にすると約30万から40万円ほどで、あまり他の職場との違いがありません。

調剤薬局でも平均年収は同じような感じで、400万円から500万円ほどと言われています。それにも関わらず、漢方薬局で生薬調剤や販売を行うのには資格が必要で、仕事もかなり繊細なので難しいというわけで、給料に不満を漏らす薬剤師が多いのも事実です。

漢方薬局の給料の特徴といえば、その初任給の高さです。求人広告や求人サイトを見ているとよくわかるのですが、最初から「年収400万円」「年収500万円」といった広告がたくさんあります。初任給が高いというのは、とても魅力的なことですよね。

でも平均年収と初任給を比べてみると、手放しに喜んでもいられないということがわかります。初任給で年収が400万円から500万円ほどなのにも関わらず、平均年収も400万円から500万円ほど。その落差は無いに等しいということで、年収アップが難しいのではないかという不安が頭をよぎりますよね。

漢方薬局で働く薬剤師の年収アップは、現実問題かなり厳しいですが、無いわけではありません。

漢方薬局で年収をアップさせるためには、キャリアを積むことともうひとつ大切なことがあります。漢方薬局での経験を積み、漢方生薬に対する知識が深まっていけば、それだけ仕事がやりやすくなるということ。自分自身が仕事がやりやすいということは、薬局全体がよくまわるということです。

キャリアアップをすることは、年収をアップさせるためには必要不可欠なことと言えるでしょう。

しかし、それだけではあまり大幅な年収アップを望むことはできません。漢方薬局で年収をアップさせるには、「他の薬剤師との差別化を図る」ことが重要です。

例えば、「生薬の説明を子どもでも理解できるように面白おかしいたとえ話を交えながら説明することができる」「漢方を使った料理のレシピを提案するなど、漢方に対するトータル的なアドバイスができる」といったことです。

その人だからできる仕事をしていくというのが、年収アップにはとても大切になってきます。他の薬剤師と差別化を図ることができれば、薬局側はその薬剤師を「離したくない」と思うはず。他の人よりも良い働きをするということで、給料を上げてとどめておくということにも繋がっていきます。

もっと大幅に100万円単位での年収アップを狙うというのであれば、もう店長になるしかありません。といっても、漢方薬局はチェーン店が少なく、ほとんどが独立開業しているお店。店長に成り上がるということはなかなか難しいです。

チェーン店の漢方薬局であれば、店長に成り上がるという道もありますが、独立開業をするのが長い目で見ると一番年収アップになるでしょう。

ただし、独立開業するのであれば前項で挙げた「他との差別化を図る」というのを徹底的に行わなくては生きていけません。他と違う漢方薬局として開業することができれば、600万どころでなく、700万、もっと上の収入を狙うこともできるでしょう。

漢方はこれからもっと注目されていくであろう分野。独立開業を見据えて働くという選択肢も視野に入れているといいかもしれませんね。

漢方薬局の薬剤師の給料は、決して高くはなく、調剤薬局と変わりありません。年収アップも厳しい状況ではありますが、キャリアアップや他の薬剤師との差別化を図ることによって年収がアップする可能性は大いにあります。

給料に不満を覚えることも多いかと思いますが、漢方薬局では「そこでしか学ぶことのできないこと」を学ぶことができるため、とてもやりがいの多い職場と言えるでしょう。独立開業をしたいという人も多い業界です。