ドラッグストアでは皆さんどんなお仕事をしていますか?

「調剤室を置いていないお店だから、OTCを主に扱っているよ。」
「ドラッグストアだけど調剤室があるから、ほとんどそっちかな。たまに1類で呼ばれるくらいかな。」

一括りにドラッグストアと言っても、上記のように様々な働き方があります。ドラッグストアは薬剤師のお仕事が幅広くあり、大変やりがいのある職場です。

しかし、ドラッグストアで勤務するうえで、悩みのタネになることが多くあります。
それによって辞めたい気持ちが蓄積されてしまうこともあるでしょう。

みなさんの職場はどんな職場でしょうか。

今回はドラッグストアを辞めたいと思っている薬剤師さんに、お悩み別の転職先をご紹介させていただきますね!

拘束時間が長い!休みが取れない!

これはドラッグストアあるあるですよね。周りを見渡しても、夕方早々に閉まってしまうドラッグストアは少ないです。また、みんながお休みの時はかき入れ時なので、営業していているところが多いです。

それだけ便利な世の中になったんだな…という客観視点はありますが、そこで働くスタッフの苦労は計り知れないです。

それは薬剤師も同じ。

年中無休で夜中まで営業しているお店で、薬剤師たちはいつも相談カウンターにいなければいけないのです。

若く、独身で体力があるうちは苦にならないことが多いです。しかし結婚や出産で家族が増えた場合は、働き方を考え直す薬剤師が多いです。

「拘束時間が長くて、家事に手が回らないです。」
「夫と休みが合わず、新婚なのにすれ違いの生活…」

そういった理由で辞めたいと思っている方にお勧めしたいのは、「小さなクリニックの門前の独立型の調剤薬局」か、「ドラッグストアの非正規社員」です。

小さなクリニックの門前は、そのクリニックに合わせてお休みや営業時間を設定していることが多いです。その場合、土曜日の午後や日・祝、お盆休みやお正月休みもある場合が多いです。

転職の場合はよく確認してから入職することをお勧めしますが、しっかりお休みが取れる正社員ですと、このようなクリニック門前がお勧めです。

ドラッグストアの非正規社員の場合、今まで培ってきたOTCなどのスキルはそのままに、自分のペースで働くことが出来ます。

正社員にこだわらないOTCスキルの高い薬剤師は十分選択肢に入るのではないかと考えます。

レジ打ちばっかり!薬剤師じゃなくてもいいじゃん!

これもドラッグストアあるあるですね。調剤室の無い、OTC専門のドラッグストアで良く起こる事態です。

ドラッグストアは薬剤師や登録販売者と別に、レジ打ちや品出しをするパートさんがいてくれることが多いです。

パートさんは主婦や学生が多いですが、近くに大学などが無い場合は主婦のパートさんが多くなりがちです。

そうすると、パートさんたちは夜や土日など旦那さんがお休みの時、子供が家にいるときはシフトに入ってくれにくくなります。

そのためお店全体の手が回らず、薬剤師がレジを打つ羽目になるのです。そもそも薬剤師が最初からレジ打ち要員に含まれているパターンも残念ながら見たことがあります。

薬剤師は普段からレジを打たないことが多いので、レジを打つのは他のパートさんより遅くお客さんからクレームが来たり、レジ対応をしているのに薬の相談で呼ばれてお客さんをお待たせしてしまったり…

そうすると「なんでこんなことしているんだろう、私は薬剤師なのに。」と思ってしまう瞬間もあると思います。

こんな「薬剤師としての仕事をメインにしたい!」とお悩みの方にお勧めの転職先は、「調剤室のついているドラッグストア」です。

薬剤師としての仕事をしたいという意識の高さは、調剤とOTCをどちらも取り扱っている、比較的忙しいお店で活かせると考えます。

調剤室があると、基本的に薬剤師は調剤室にいます。

ドラッグストア側から呼ばれるときは、1類医薬品を販売する際や、登録販売者では手のおえないOTCについてのお薬相談がある場合くらいです。

トイレットペーパーなどの日用品のレジを打っている暇はほとんどありません。そのため、レジ打ちや品出しなどの作業を苦痛に思っているみなさんにお勧めです。

お客さんとの会話が辛い…。無茶ぶりばかりされても困ってしまう。

ドラッグストアのお客さんは、処方せんを持ってくる患者さんと比較して自由な方が多いです。

ドラッグストアはお薬以外にも日用品も売っていますので、気軽なお買い物感覚で来店します。それ自体はドラッグストアの売り上げに繋がりますので素晴らしいことなんですけどね。

しかし、お客さん目線は薬剤師だろうと、レジのパートさんだろうと、店員さんには変わり有りません。気になったことは薬の事だろうと何だろうと、目についた店員さんに聞いてしまいます。

ドラッグストア経験がある方はだいたい頷いていただけると思いますが、お店の中を歩いているとだいたい質問されるのは、「歯ブラシどこ?」「洗剤どこ?」です。

「子供が熱を出しちゃって…いい薬はないかしら。」という薬剤師の望むような質問はその10分の1くらいです。

お客さんとちゃんと薬の話がしたい!人の健康に貢献できる実感が欲しい!

そんな理由でドラッグストアを辞めたいと思っている薬剤師さんにお勧めしたいのは「独立型の調剤薬局」です。

OTCが置いてない、また気持ち程度にしか置いていない独立型の薬局は、服薬指導や調剤を通して、患者さん一人一人に対して向き合うことが出来ます。

処方せんを見て、「この処方はこの患者さんに適していないのでは?」と思ったとき、処方医に電話確認して変更になったりと、薬剤師としての職能をいかんなく発揮することができます。

服薬指導を終えて、患者さんに「あなたと話してとても安心したわ。ありがとう。」と言っていただいたときなどは、薬剤師として患者さんの健康にしっかり貢献できたと、とてもやりがいを感じます。

お客さんと話すのは商品の場所や値段のことばっかり…なんてお悩みのかたにお勧めの職場です。

スキルが伸びない…

OTCのみのドラッグストアで勤務している薬剤師さんから多く聞こえるのがこんな言葉です。決してスキルが無いわけではないですし、OTCの経験はとても大きな強みです。

その薬剤師さんたちは口をそろえて言うのが、「関わっている患者さんが風邪や胃痛など軽めの症状だから、慣れると同じ対応で済んでしまう。」「医療用医薬品のことを全く理解できていなくて、薬剤師としてこれでいいのかと疑問に思う。」

そんなお悩みを抱えている薬剤師さんにお勧めしたい転職先は「病院」です。

総合病院では、毎日いろいろな患者さんを受け入れます。軽い疾患から、延命をしなければならない方まで様々です。そのため、十人十色の疾患に関わることができ、スキルアップも望めます。

当然取り扱うお薬も医療用医薬品のみですので、OTCのこともよく知る薬剤師さんが転職することで、より幅広い知識へとつながります。

しかし、ドラッグストアと病院の調剤室は職場の雰囲気などが大きく変わります。転職の際はよくリサーチしてから決めることをお勧めします。

まとめ

いかがでしょうか。みなさんのお悩みに少しでも寄り添えていたら幸いです。

薬剤師には、多くの活躍できるフィールドがあります。せっかく苦労して薬剤師になったのですから、少しでもライフスタイルや求めるスキルがマッチしている職場で働きたいですよね。

みなさんが少しでも納得できる職場で勤務することができるよう、応援していますね!