現在調剤薬局や病院、企業にお勤めの方は、ドラッグストアへの転職にどんなイメージがありますか？

「体力勝負になりそうだよね。」
「お給料すごくいいよね？」
「若い人多いよね～」

そんな回答が真っ先に帰ってくると思います。

これらの印象は1つも間違っておらず、ドラッグストアはハードであるがゆえに待遇がとても良い職場です。

今回はその待遇に焦点を絞って、ドラッグストア薬剤師のキャリアアップについて解説していきたいと思います。

少しでもドラッグストアに転職をお考えの方は、最後まで目を通してみてくださいね！

ドラッグストアって給料は良い？ボーナスはどう？

求人票を眺めていると、ドラッグストアのお給料はとても良いところが多いです。新卒で年収600万円だなんて例も見たことがあります。

月給でも、月30万円以上は普通で、それ以下の場合安月給だなんて言われてしまう世界です。

調剤薬局は初任給で25万円程度、病院ですと22万円前後が現状の平均値だとすると、ドラッグストアはかなりの好待遇ということがわかります。

これはどうしてなのかというと、単純に人不足なのです。

新卒の薬剤師は特に、勉強のためと言って調剤薬局や病院に集中しますし、そこで経験を積んで転職を考える中堅薬剤師たちも、ドラッグストアという全く別の仕事に踏み出す勇気が少ない方が多いです。

ドラッグストア薬剤師は拘束時間が長かったり、力仕事が多少あったりしますので、子育て中のママさんや妊婦さんなどには確かに不人気な職種ではありますが、大手ドラッグストアの場合は時短勤務などの制度を取り入れているため、勤務形態の為にドラッグストアに勤務できないということはほぼ無いでしょう。

ドラッグストアは、「先入観のせいで風評被害を食らっている職種」です。

しっかり稼ぎたい方には大変向いている職場です。

また、ボーナスもかなりしっかり支給されます。

1年目夏のボーナスなのに満額ということもあるようです。

調剤薬局に数年務めてある程度昇給した方でも、ドラッグストアに転職しただけで、かなりの年収アップになるパターンもあります。
キャリアアップを望む薬剤師のみなさんにおススメの職種です。

すぐに管理職になれるって本当？キャリアパス設計は？

1類を販売するドラッグストアには「管理薬剤師」というポストが存在します。

これは、ドラッグストアに1人だけ薬剤師がいる場合、自動的にこのポストに就くことがほとんどです。（就かざるを得ないのです。）

企業によってはこの管理薬剤師に専用の手当を数万円設けていることがあります。

それでは、この管理薬剤師になるには、ドラッグストアに転職してからどのくらいのキャリアを積めばいいのでしょうか。

この回答は企業にもより異なります。

しかし、先ほど述べた通りドラッグストアの薬剤師は人手不足です。

それにもかかわらず、新店開発を行いどんどん店舗を展開している企業が多いです。

つまり、ドラッグストアに2人も3人も薬剤師を置いている余裕はないのです。

ほとんどのドラッグストアの場合、入社して中途採用者研修を行ったあと、少しのOJT期間（先輩に現場で教えてもらう研修）を経て、管理薬剤師として巣立つことが多いです。

つまり、入社後数か月で管理薬剤師という管理職のポストに就くことが可能なのです。

調剤薬局や病院の薬剤部ではまず考えられませんよね。

薬局長で5年前後、薬剤部長で数十年…と考えると、出世がとても速い職場です。

更にこの管理薬剤師として経験を積むと、「エリアマネージャー」（企業によってそれぞれ呼び方が異なります）という立場が待っています。

これも管理薬剤師と同じく特別な手当がつくのはもちろん、数店舗の薬剤師を取りまとめるリーダーとして責任ある仕事を任されることになります。

調剤薬局にも、大手企業だとこれに近いポストがありますが、ここに就くにはさらに時間がかかりました。

では、ドラッグストアで勤務するとどのくらいでエリアマネージャーに昇進するのでしょうか。

これも企業により異なりますが、4～8年が目安とされています。

しかし、もともと社会人経験のある中途採用の方だと、もっと早い場合も多々あります。

筆者が以前勤務していた企業は、新卒で入社した正社員薬剤師は30歳でだいたいの方がエリアマネージャーでした。

「え！？そんなにエリアマネージャー必要！？」

と思われる方もいらっしゃると思いますが、ドラッグストアは女性が時短勤務になったり、産休に入ったり、離職率もそれなりにあったりするので、全員がエリアマネージャーになるわけではないのです。

しかし、ドラッグストアは新店をどんどん広げていますので、エリアマネージャーですら人不足なのです。

昇進して責任ある立場を狙いたい場合は、ドラッグストアは競争率が低く大変おススメの転職先です。

イメージするキャリアパスは、入社→研修（3か月程度）→管理薬剤師（4～8年）→エリアマネージャーでしょうか。

こう並べると、調剤薬局などよりもかなり昇進が早く思えます。

ドラッグストアは、キャリアアップにはとても良い職場です！

ドラッグストアは求人票通り、とても稼げる職場です。

仕事内容は調剤薬局や病院と異なりますが、ある程度の社会人の経験がある方にはそこまで難しい仕事ではありません。

「とにかく稼ぎたい！」という方にはかなり向いていて、働こうと思えばいくらでも働ける環境もあります。

残業1つとっても、時給は調剤薬局よりも高く、なんと夜勤のある病院よりも高額の場合が多いです。

体力がある若いうちに、しっかり稼いで大学の同期よりも早く責任者になれるのは、ドラッグストアならではの特権です。

大手ドラッグストアチェーンはどんどん店舗を増やしており、求人は増える一方です。

転職を考えている方は、薬剤師不足の今だからこそ、思いきり好待遇のドラッグストアで稼ぐのも、選択肢の1つに入れてみてください。

今回は、ドラッグストアが待遇や昇進の面でキャリアアップに最適な職場であることを解説させていただきました。

みなさんの転職活動に少しでも役に立てたら幸いです。よりよい職場を見つけられるように、応援しています！