「最近仕事がマンネリ化してきて面白くないな~」などと感じている病院薬剤師の方はいらっしゃいませんか?

就職したばかりの頃は毎日の業務が新鮮で、新しい挑戦にあふれていたのに、慣れてくるにつれて仕事が同じパターンの繰り返しになり、つまらなさを感じてしまうのは良くあることです。

しかも病院は、国公立病院を除けば人事異動がほとんどないため、職場の顔ぶれにもそれほど変化が見られません。

こうした環境では仕事がマンネリ化してしまうこともある意味仕方ないことではあります。

だからと言って、こうした気持ちを放置したままでいると、ますます仕事がつまらなくなる一方です。

そこで、今回は仕事がつまらないと感じている病院薬剤師の方を対象に、マンネリを打破するためのアドバイスをしてみたいと思います。

自己投資をする

仕事がつまらなくてやりがいを感じることができない時には、自己投資をするなどして明確な目標を設定することでモチベーションアップにつながることがあります。

特に病院薬剤師は調剤薬局やドラッグストアなどと比べても高度で専門的な知識が要求される職業であるため、スキルを高めるための自己投資はキャリア形成の上でも大きなメリットとなるでしょう。

その際はただ漫然と勉強をするのではなく、資格を取得するなどの具体的な目標を設定する方がやる気の向上につながります。

病院薬剤師であれば、がん専門薬剤師、精神科専門薬剤師、HIV感染症専門薬剤師、妊婦・授乳婦専門薬剤師、感染制御専門薬剤師など、さまざまな専門薬剤師の資格が取得可能です。

資格をとることで周りのスタッフのあなたを見る目も変わってきます。
やる気を引き出して仕事に打ち込むためにはこうした資格を目指すことを是非、お勧めします!

昇進を目指す

毎日の仕事がつまらなくなる原因の一つとして、いつまでも同じ地位に留まっていることがあげられるかもしれません。

そこで、役職のない薬剤師の方は主任を、主任の方は副薬剤部長を目指すというように、一つ上のポジションへの昇進を考えてみてはいかがでしょうか。

今まで仕事がつまらないと感じていた人でも、部下をもったり権限が増えたりすることで責任感が増し、仕事に対するモチベーションが上がる可能性もあります。

また、昇進には昇給も伴うため、より高い給料をもらうことで仕事に対するやる気が喚起されるとも考えられます。

病院薬剤師は調剤薬局などと違い、昇進するまでには時間がかかるかもしれませんが、「絶対に昇進するぞ!」という明確な意志を持つことで、これまでマンネリだと思っていた仕事にもやりがいが生じてくる可能性も高いでしょう。

昇進は人間として大きく成長できる絶好のチャンスでもあります。つまらない日常生活に終止符を打つためにも、是非、一念発起されてみてはいかがでしょうか。

上司に頼んで配置換えをしてもらう

病院薬剤師の仕事と言えば、調剤、注射薬の調製、病棟業務などが定番ですが、治験管理業務やDI業務といった特殊な仕事もあります。

治験管理業務では治験薬の搬入・保管、治験薬の調剤、治験薬の保管管理文書の整備などのさまざまな管理業務を担当することになり、「治験管理室」と呼ばれる専用の部屋で作業をする時間が多くなります。

普段経験したことのない新しい業務を担当することができるため、気分一新して新鮮な気持ちで働くことができるでしょう。

通常、治験管理業務を担当する薬剤師は2~3人と少人数であり、すぐに配属されるとは限りませんが、あらかじめ上司に希望を伝えておくことで欠員が生じたときに声がかかる可能性も高くなります。

治験管理業務の他にはDI業務という選択肢もあります。DI業務も治験管理業務と同じく担当する薬剤師の人数は少ないですが、調剤や病棟業務とちがってデスクワーク中心の仕事になるため環境を大きく変えるにはうってつけです。

DI業務では海外の文献や論文を参照するための英語力が必要となることから、英語が得意な人には楽しい業務と言えます。また、英語が苦手な人でも学んでいくうちに新たな発見がたくさんあり、良い意味での刺激となるでしょう。

今まであまり目を通すことのなかったタイプの文献に触れることで、新しい医学・薬学の知識を吸収することができ、薬剤師としての知見が大きく広がることは間違いありません。

退屈さから脱却でき、おまけにキャリアアップにもつながるDI業務は、マンネリ化した人には是非ともお勧めしたい仕事と言えます。

自分に合った職場に転職をする

上で解説したようなさまざまな対策を実践してみたにも関わらず、一向にマンネリ感が解消されないという方も中にはいらっしゃることでしょう。

こうした方は小さな変化ではほとんど刺激を感じることができないため、根本的に環境を変える必要があるのかもしれません。

そのための選択肢の一つには転職があげられます。

病院という慣れ親しんだ古巣を抜け出して、調剤薬局、ドラッグストア、一般企業と言った未知の世界に飛び込むことで、新たな発見や経験、出会いが見つかる可能性もあります。

日常的なマンネリ感からの脱却と同時に、キャリアアップや給与アップも図ることができる転職という選択肢も大いに検討する価値があると言えるでしょう。