「病院薬剤師の仕事に興味があるけど当直があるから嫌だな~」「今の職場は夜勤がきついから、夜勤や当直のない病院に転職したい!」こんな風に考えている薬剤師の方はけっこう多くいらっしゃると思います。

病院薬剤師の仕事は激務であることで有名ですが、その中でも当直や夜勤は特に辛い部分なのでできれば回避したいですよね。

そこで、今回は当直、宿直、夜勤といった夜間帯の勤務をせずに病院で働く方法をアドバイスしたいと思います。

当直なしで働くにはこんな点に注意しよう!

当直がない病院薬剤師の求人は数が少なく探すのは容易ではありませんが、根気よく探していけば見つけることは可能です。

具体的には以下に示すようなポイントを意識しながら求人を探していくことをお勧めいたします。

病床数の少ない小規模病院を探す

小規模の病院では夜間は薬剤師を配置しないところもあります。

緊急の場合は、普段から病棟に備蓄してある薬を看護師が取りそろえて患者さんに投薬する方式になっているためです。

こうした病院ではもちろん薬剤師の当直・宿直はないため、安心して日勤のみで働くことができます。

薬剤部スタッフの人数が多い病院を探す

薬剤部のスタッフが50人以上いるような大規模な病院は、場合によっては当直や宿直を回避することができます。

通常、当直は正社員のスタッフがローテーションで担当し、月に3~4回程度行うパターンが多いですが、薬剤師の中には当直手当を目当てに積極的に当直をやりたがる人も一定数存在します。

薬剤部の規模が大きい病院ではこうした当直に積極的な薬剤師がすべての当直を担当してくれることもあり、その他のスタッフは当直を免れるといった職場も存在するのです。

ただし、こうした状況は求人情報には書かれていないことが多いため、内部事情を知るには口コミを利用したり、職場見学会に出席するなどして情報収集を行う必要があります。

家庭事情を相談して当直を免除してもらう

「当直は疲れるからやりたくない」などという理由では難しいですが、「小さなお子さんがいる」「病気の家族がいる」「高齢の両親の面倒を見ないといけない」などのやむを得ない家庭事情がある場合は、職場によっては当直や宿直を免除してもらえるところもあります。

特に薬剤師数の多い病院で、当直を代わってくれる候補が大勢いるようなところでは融通が利きやすくなるでしょう。

このため、たとえ求人票に「当直あり」と書いてあってもすぐにあきらめるのではなく、面接時に採用担当者に相談してみることが大切です。

特に人手が足りずに緊急に募集をかけている病院などでは、多少のわがままも聞いてくれる場合も多々あります。

派遣社員・契約社員・パートなどの雇用形態で応募する

正社員は当直が必須でも、非常勤であれば当直免除の条件で採用してくれる職場も多いです。

正社員で当直なしの病院が見つからない場合は、雇用形態を変えて探してみるのも一つの手段といえます。

救急指定病院ではない病院を探す

救急指定病院では薬剤師も当直や夜勤が必須となりますが、それ以外の病院ではたとえ入院患者がいても薬剤師は当直を免除されるところも存在します。

このため、求人探す際には救急指定病院と明記されている病院は真っ先に除外し、それ以外のところを当たるようにすると良いでしょう。

当直がない病院の求人例

ここでは当直がない病院の求人例をいくつかご紹介いたします。

どれも実際にWEB上で募集されている求人であり、根気よく探せば当直や夜勤のない病院が見つけられるということがお分かりいただけると思いますので、転職を考えている方はぜひ参考にしてください。

<総合病院(正社員)>
勤務地:東京都町田市
勤務時間:8時45分~17時15分
休日:記載無し
給与:年収400万円~500万円
仕事内容:調剤、
その他:当直なし。ご家庭をお持ちの方が働きやすい環境。

<総合病院(正社員)>
勤務地:神奈川県相模原市
勤務時間:9時~18時
休日:日曜日と平日1日(完全週休二日制)
給与:年収600万円~700万円
仕事内容:調剤、服薬指導、病棟業務、DI業務
その他:夜勤・オンコール無し。残業少なめ。

<病院(正社員)>
勤務地:神奈川県海老名市
勤務時間:8時35分~17時
休日:土・日
給与:年収400万円~480万円
仕事内容:調剤、服薬指導、病棟業務、DI業務
その他:夜勤無し、残業無し。勉強会の実施や院外研修・学会などにも積極的に参加。

さいごに

今回ご紹介したようなポイントに着目しながら転職活動をすることで、当直なしの病院を見つけることも十分可能であることがおわかりいただけたと思います。

規則正しい睡眠を確保し、無理なく病院薬剤師の仕事を続けたいという方はぜひ参考にしてください。

一方、ご自宅から通える範囲で当直なしという条件を満たす病院がどうしても見つからなかったり、当直なしの病院に応募したものの競争率が高くなかなか採用されないという場合もあるかもしれません。

そのような時は、病院以外の職場に目を向けてみるのも一つの手段です。

薬剤師が勤める職場で当直があるのは通常は病院くらいのものです。

このため、どうしても当直を回避したいのであれば、調剤薬局やドラッグストア、企業などの当直なしの職に就くことも考慮してみると良いでしょう。

中でも調剤薬局の仕事は病院薬剤師の仕事と共通点も多く、当直を苦にしている病院薬剤師の転職先としてはお勧めといえるでしょう。

ただし、一部の調剤薬局やドラッグストアは24時間営業しているところもあります。

こうしたところに正社員として就職するとローテションで夜勤が回ってくる可能性も高いため、念のため募集要項で勤務時間をしっかりと確認しておきましょう。