薬剤師の場合、再就職するにあたって正社員よりも派遣やパートの方が良いのか、どういった働き方を選ぶべきかを解説します。
正社員の薬剤師として再就職する
薬剤師の場合、正社員として再就職するというのは難しいです。「派遣のほうが良い」と言われている原因のひとつには、その難しさがあります。派遣だと高収入でなおかつ入職するまでの期間が短く、働き口を探しやすいです。派遣のメリットについては後ほど述べるので割愛します。
正社員として再就職する方法としては、各種研修を受けて勉強をしてから再就職をするというのが王道です。ただ、その研修を受けたという証明が無いと就職活動自体には役に立ちません。
就職活動自体荷役立たせるために、日本薬剤師研修センターの研修薬剤師認定を受けるというのが王道パターンになっています。
この場合、研修を受けて単位を獲得するという期間が必要なので、比較的長い時間がかかるのです。研修というのはトントン拍子に開かれるものではありません。月に1度開かれたりするものです。基本的に、現職の薬剤師をターゲットにして行われてますからね。
そのため、再就職をはかるために研修に参加するとかなり時間を食うことになるのです。正社員だとそういうデメリットがあります。
派遣薬剤師として再就職する
派遣で再就職をするのは比較的簡単です。派遣会社に登録して適正テストなどを受けて合格すれば職場を紹介してもらえます。紹介してもらった職場で面接があったりすることはありません。基本的には、紹介してもらい、そこに入ることになったらすぐに仕事ができます。
そのため、独学で勉強してブランクの穴埋めさえしてしまっていれば、最も短期間で再就職ができる方法と言えるのです。それがまず最初のメリットですね。
気になる収入面ですが、派遣は給料も決して悪くはありません。それどころか、場合によっては正社員よりも多く稼ぐことが可能です。ブランクがあったとしても、時給4000円以上で働くことができたりします。
ただ、3年以上同じ職場にいられないという制約があるので、3年ごとに職場を転々としなければならないところがデメリットと言えるでしょう。人によっては「嫌な職場に長居する必要がなくて助かる」というメリットになるかもしれませんけどね。
パート薬剤師として再就職
薬剤師の場合、パートで再就職を考える人が一番多いようです。パートだと日数や時間帯などが正社員や派遣よりも融通がきいたりするので、あらゆる再就職に向いています。子育てママさんの再就職にも向いていますし、精神的な病気を療養した後の復帰後しばらく働くのにも向いていると言えるでしょう。
時給は派遣に比べると低いところが多いですが、地方でも3000円以上4000円未満のところも多く見かけるのでそこまで低いわけではありません。時間的・精神的自由が欲しい人がパートという働き方を選ぶという側面が強いので、パートは他の働き方と比較できませんね。
メリットやデメリットが他の働き方のメリット・デメリットに相殺されないのがパートという働き方であると言えます。
復職薬剤師の理想と現実
再就職をしたいと願う薬剤師にとって、理想的な働き方は正社員かもしれません。給料も年々アップしますし、福利厚生も充実している。社会的地位も上で職場カーストでも上位に位置しています。派遣やパートは、正社員に目の敵にされたり、目の上のたんこぶのような扱いを受けることもしばしば。
そういったデメリットを感じなくて済む正社員は魅力的ですが、現実問題難しい。3年ごとに職場を転々とすることで精神を病まない人は派遣のほうが良いかもしれません。子育てや療養などで仕事を離れていた人にとっては、パートという働き方で様子を見るのがベターでしょう。