資格手当ってどんな手当?

資格手当とは

すべての業界に共通する資格手当の定義というのは、「従業員が資格取得をしたときに支払われる手当」または「従業員が資格取得をしようとする際に支払われる手当」となっています。その支給条件は企業や業界ごとに違い、対象とする資格も企業や業界ごとに違うものです。

また、支払われ方にも違いがあります。毎月の給料に上乗せされて毎月支給される場合、一時金として一括で支払われる場合です。前者は「従業員が業務に関連する資格を取ったから支払われる手当」である資格手当てに多いですね。

従業員がこれから資格を取得するから支払う手当という意味での資格手当だと、一時金として一括で支払われることが多くなっています。これは「資格取得支援」の意味をこめた手当てです。だからこその「一時金」となっているわけですね。

薬剤師における資格手当(薬剤師手当)

薬剤師における資格手当には二種類あります。まず、基本的全員が支給される「薬剤師手当」ですね。次に「認定薬剤師資格・専門薬剤師資格取得に伴う資格手当」です。

薬剤師手当は、支払われるのが当たり前で、支払われていることを意識していない人が多いでしょう。これは給料に上乗せして支払われています。どの企業の薬局・ドラッグストア・病院であっても、薬剤師手当は支払われるのです。

新卒社会人の月収相場が20万円となっていますが、薬剤師は30万円が相場になっていますね。薬剤師も「基本給自体」は20万円で、総合職の人と変わらないのです。ドラッグストアチェーンや薬局チェーンの企業の新卒採用情報を見るとわかりやすいですね。

総合職・薬剤師二つの採用情報があるかと思います。総合職と薬剤師の初任給を比べると、だいたい10万円程度の開きがあるでしょう。総合職が20万円であれば薬剤師は30万円という場合が多いです。これは、薬剤師も基本給は20万円。残り10万円は薬剤師手当によるものとなっているからですね。

支払うのが当たり前になっているので、特記していないだけなのです。

薬剤師の資格手当、現場での実態

認定薬剤師・専門薬剤師の資格手当

先ほど述べた「認定薬剤師・専門薬剤師の資格取得に対する資格手当」についての話です。これは、貰えるところと貰えないところがあります。どんなところに貰えるところが多いのかという話は後ほどするので、ここでは割愛。

この認定薬剤師・専門薬剤師の資格手当というのは、どこかの協会が認定している認定薬剤師資格や専門薬剤師資格を取得した際に基本給に上乗せされて毎月支払われるお金のことです。支払い方などは薬剤師手当てと同じですね。

ただ、薬剤師手当は10万円以上つくことがあるのに対し、この場合の資格手当は1万円から2万円が相場になっています。2万円の手当がついたら、相当手厚い待遇をしているところなのだと考えましょう。求人を見る際には「資格手当」の欄を見て、いくら支給されるのかを見ると良いですね。

金額については公表していないところもありますが、公表しているところも多いです。

専門薬剤師の資格手当が貰える職場

認定薬剤師・専門薬剤師の資格手当が貰える職場についてですが、これは一概には言えません。薬局でも貰えることがありますし、病院でも貰えることがあります。ただし、ドラッグストアにおいては貰えることが少ないですね。

ドラッグストアだと、美容関連の認定薬剤師資格は手当がつくことがありますが、稀です。資格手当がもらえるところというのは、「専門分野」に関わることのある職場になっています。極端な例かもしれませんが、漢方を扱う薬局だと漢方薬・生薬認定薬剤師資格の手当がもらえるところが多いです。

漢方は専門資格を持っていないと生薬の調剤ができないので、当然つきます。

病院では、数年前まではつかないことが多かったようなのですが、病院で専門薬剤師の資格手当が支給されたという事例が多く報告されるようになってからは、資格手当を支給する病院が増えました。ただ、数としては薬局のほうが貰えることが多いようです。

まとめ

資格手当は、薬剤師であれば基本的に貰える「薬剤師手当」と認定・専門薬剤師資格を取得した場合の「資格手当」があります。資格手当が支給される職場というのは、そこまで多くはありません。

地域としては、東京や大阪・福岡など都市部に多いです。都市部は年収の高さよりも、手当・福利厚生の充実をはかっているところが多く、資格手当についても支給するところが多くなっています。資格があることが望ましいとしている職場も多いですね。