大学病院の薬剤師の給料

大学病院の薬剤師、給料の平均

平均年収は一般病院と変わらない

大学病院で働く薬剤師の平均年収は、一般病院とほとんど変わりません。ただ、一般病院よりもハードな仕事をしているので、年収が低いと感じる人が多いです。その平均年収というのは、400万円から600万円。

確かに、一般病院とほとんど変わらない水準になっていますね。

国立大学病院だと安定する

大学病院で薬剤師として働く場合、国立大学病院だと収入や生活面はとても安定します。国立大学病院で働くということは、国家公務員になるということと同じです。そのため、収入や待遇など生活面がとても安定します。

国立大学病院の新卒初任給は、20万800円です。これは医療職(二)2級15俸級というものにあたります。新卒初任給で考えると少ないですが、安定的に昇給していくことと、福利厚生の充実度が魅力的ですね。

大学病院の薬剤師、給料のあれこれ

初任給について

大学病院薬剤師の初任給は、私立か公立か国立かによって変わります。そのため、一概に述べることはできませんが、大体初任給は20万円ほどとなっているようです。私立病院だと少し高く、25万円程度というような初任給を設定しているところも多く見受けられます。

初年度の年収は公立・国立であれば350万円程度で、私立の大学病院であれば400万円程度です。

長く勤めると民間病院を超える

これは公立病院・国立病院に対して言えることですが、大学病院は長く勤めると民間病院を超える収入を得ることができます。最初は一般病院よりも給料が低いかもしれませんが、昇給の頭打ちがありません。

公務員として働くということを考えるとイメージしやすいかと思いますが、毎年きっちりと昇給していきます。そのため、長く勤めれば勤めるほど年収は高くなり、新卒から入って40代・50代まで働くとなると、一般病院よりも高い年収を得ることが可能になるというわけです。

一般病院は最初からある程度高い年収を得ることができますが、昇給が頭打ちしてしまいます。長く勤めていると、ある時点から年収が上がらず、モチベーションも保てないということがあるのですが、子公立・国立の大学病院にはそれがありません。

働き始めから比較的高い年収を得るには

働き始めから比較的高い年収を得ようと考えた場合は、公立・国立病院では物足りません。私立の大学病院で働くことになります。私立の大学病院は、初任給が25万円と高い水準になっていることが多く、最初から比較的高い年収を得ることが可能です。

ただし、公立や国立と違って頭打ちがあります。長く働こうと思ったら不利になるので、ある程度働いたら転職しようと考えている人には私立のほうが向いているでしょう。スキルアップに大学病院を利用して、それから転職して高収入を得るというビジョンを考えているのであれば、私立病院を選ぶことになります。

大学病院で働くのであれば、以上のような「職場選び」が重要になるのです。長く働くつもりがあるのであれば、公立・国立の大学病院、長く働くつもりが無いのであれば私立の大学病院といった選び方をすると年収に関して損をすることはありません。

仕事のハードさと給料を天秤にかけてみよう

大学病院の薬剤師が年収を上げて、仕事と年収の釣り合いを取ろうと思ったら、先を見越していなければなりません。長期的に見て年収と仕事のハードさの釣り合いを取るのか、数年働いてスキルアップをして、違う職場での高年収に期待するのか。

まずは、自分の中で、大学病院の仕事の内容・ハードさと給料を天秤にかけてみましょう。長い間働くことができそうかどうかを考え、その後で働き方を決めます。そうすれば、給料に関してもワークバランスに関しても、損をすることが無く働くことができるでしょう。

完全に年収以外にやりがいを求めて働くというのも、もちろん良いです。ただし、大学病院の給料の水準が低いからといって、給料面を完全に諦めてしまうのは、あまり得策とは言えません。