人として、薬局経営者に向いている人
全方位的にコミュニケーション能力が高い
薬局経営者は、さまざまな人とのコミュニケーションをとることになります。患者さんはもちろんのことですが、薬局内で他の薬剤師や事務の人とコミュニケーションをとることになるでしょう。しかし、それだけではありません。
薬剤師であれば同業者であるため、コミュニケーションもとりやすいです。一緒に同じ空間で働けば、人となりも把握できます。薬剤師同士で円滑なコミュニケーションをとるというのは、当たり前のことです。
薬局経営者に向いているのは、全方位的にコミュニケーション能力が高い人。例えば薬の仕入先である会社やメーカーなどと円滑なコミュニケーションをとらなければならないですし、医者との付き合いも大切になります。
どんな人とでも円滑な人間関係を築ける人
人として、性格として、どんな人とでも円滑な人間関係を築ける人間であれば、薬局経営に向いているでしょう。仲良くするということではなく、うまく付き合っていくということです。この二つは、似ているようでまるで違います。
人当たりの良い性格で、相手に悪く思われないような明るい性格の人であれば、円滑な人間関係を築けるでしょう。しっかりと人に気をつかえていれば、人間性としては問題ありません。
経営者として、薬局経営者に向いている人
経理・財務・ITについて知識がある
経営をするためには、人柄だけではいけません。どんなに人柄がよくとも、経営者としての知識がなければ経営は破綻します。必要なのは、経理や財務・ITに関する知識です。経営的な数字を見るということが必要になるため、それらの知識が必要になります。
では、ITはどうして必要になるのか。数字を見るということであれば、経理や財務だけ学べば良いように思えますね。しかし、最近では薬局でコンピュータやシステム導入が盛んに行われています。電子薬歴なんかはその典型と言えるでしょう。
薬局経営・運営を効率よく行うためには、システム導入が不可欠となります。どんなシステムを導入するのか、しっかりと検討して選ぶことができる程度のIT知識は必要です。
長い目で見つつ、目の前も見ることのできる人
経営を行うということで、長い目で見るというのはある意味当たり前のことです。経営者は、薬局全体を俯瞰しつつ、先を見据えていなければなりません。月次の計画や年次での計画を立てるためには、先を見越さなければいけませんからね。
薬局長として、しっかりと売り上げや人員を管理するためには、そういった視点が必要です。誰か辞めたら入れる。辞める可能性があるとしたらどの人だろうか、いつのタイミングでやめるだろうか。そういった人事的な見通しも必要になります。
先のことをしっかり見据えながらも、今足元にあるものについて、しっかりと把握できる力を持った人が、薬局経営に向いていると言えます。先ばかり見ていても、足元ばかり見ていても、だめです。
経営ビジョンを無理なく実現できる計画性のある人
経営者ですから、当然計画性は必要です。この計画性というのは、「先を見る」ということでもありますが、経営ビジョンを落とし込むということでもあります。3年後・5年後を想定して、経営ビジョンを持つことは、薬局経営者にはとても大切なことです。
経営者になるからには、誰しもビジョンというものを持っているでしょう。例えば地域に密着した窓口的な薬局になりたいというビジョンがあったとします。それをどういう方法で現場に落とし込んでいけばよいのかを考え、その考えを無理なく実現させなければなりません。
まとめ
薬局経営者は、ただ薬剤師として優れ、人として優れているだけではだめだということがわかっていただけたでしょうか。
人間性も、知識や中長期的な視点も、どれも無ければいけないものです。どれかひとつでも欠ければ、薬局経営に大きな支障が出ます。