役職手当とは?
役職手当の定義
役職手当というのは、管理職に対して与えられる手当です。これはどの業界にも言えることですが、役職というのは管理職を指します。管理職としての役割・責任の重さなどを明確に金額にして示したのが、この役職手当というものです。
管理職は残業手当が支給されないことが多いのですが、「管理職になって給料が減った」というのでは役職者に対して失礼。さらに、役職について給料が減るのは本末転倒のような気がしますね。そこで、役職者になることのインセンティブが消失してしまわないように、役職手当で調整しているというような意味合いが強いです。
薬剤師における役職手当とは
薬剤師における役職手当とはなんでしょうか。薬剤師業界における管理職というのはつまり、管理薬剤師または店長ですね。薬剤師業界における役職手当というのは、管理薬剤師や店長に対して支給される手当です。少しややこしい話なのですが、職場によってはこの「役職手当」を「資格手当」と表記していたりもします。
管理薬剤師に限定して募集している求人とかだと、基本給のなかにもうすでに組み込まれているということもあるので、就職する前の確認が必須です。管理薬剤師の手当が役職手当なのか、資格手当なのか、給料明細も見ておきましょう。
「基本給に組み込まれている場合」の役職手当だと、基本給に比例してボーナスが増えることになります。そのため、年収が比較的高くなるのです。ただ、基本給を低くして役職手当を高くしているということもあります。
そういった場合には、ボーナスに反映されないため、年収にするとそこまで高くならないということもあるので要注意ですね。
先ほど「役職者は残業手当が無いことが多い」と述べましたが、これは薬剤師業界以外も含んだ話です。薬剤師業界においては、管理薬剤師でも残業手当が支給されることがあります。
管理薬剤師になると、薬の管理や職場の管理をしなければならず、当然残業時間が増えてしまいます。そのため、役職手当よりも残業手当のほうが高くなるということも考えられますね。
薬剤師の役職手当について
役職手当の相場は?
薬剤師の役職手当の相場は、かなりふり幅が大きいです。1万円から10万円となっています。管理薬剤師にどれほどの業務内容を任せているのか、その職場における管理薬剤師の需要がどれほど高いのかによって役職手当が決まっているようです。
管理薬剤師限定で求人を出しているようなところは、管理薬剤師の需要が高いと言えます。そのため、求人に設定されている役職手当およびそれを含む給料は高めに設定されていることが多いですね。
役職手当額の良い職場
役職手当が高めに設定されていることが多いのは、調剤薬局やドラッグストアです。店舗の規模や従業員数によるのですが、病院や企業よりも管理薬剤師一人あたりの仕事量がとても多くなります。だいたい、どこの店舗でも「店に管理薬剤師は常にひとり」としているのです。
もちろん、シフトなどがあるので、店全体で一人しか雇っていないわけではありません。その働いている日・時間帯で一人であることが多いということです。店長が管理薬剤師を兼任している場合なんかは、二人いたりしますね。
薬局・ドラッグストアに関しては、店舗の規模が大きく従業員が多いほど管理薬剤師の仕事が多くなるのです。そのため、規模が大きく従業員数が多い薬局・ドラッグストアでは役職手当が高めであることが多いと言えます。
まとめ
薬剤師の役職手当について述べてきましたが、役職手当というのは「ただ高ければ良い」というものではありません。基本給が低く設定されておらず、なおかつ役職手当が分相応支給されているという給料形態が「良い給料の状態」です。
そのため、管理薬剤師で求人を探す場合には、役職手当の金額も年収に含めて計算している求人を探すということが大切になります。わからない場合は、問い合わせてみるのも良いですね。