国家資格である薬剤師免許を修得した薬剤師は、比較的他の職種よりも容易に転職することができます。ただし、転職することが実際にどういったことを人生に及ぼすのかは、転職してみないことにはわかりませんね。

様々な選択肢があるなかでどんな職業を選び、どういったキャリアを積んでいくのかは本来であれば現状考えられているよりも自由であるはずです。初めて務めたところでそのまま最後まで勤め上げるのか、転職を繰り返して可能性に掛けるのか。

将来設計において重要なターニングポイントである転職の良い点と悪い点を考えてみたいと思います。

転職を考えるときのポイント

転職を考えるということは、なにか現状に満足していないということになるのではないでしょうか。それはプラスの意味でも、マイナスの意味でも言えることと思います。

例えば、現状の職場では自分のスキルを活かしきれていないと考えているとか、現状の仕事に満足していない場合、さらに自分のスキルを発揮して、キャリアを積みたいと考えている場合、ステップアップを考えていることからもプラスの意味での転職です。

逆に、業務量の問題や体調的に問題が生じたことにより、新たな仕事を必然的に探さなければいけない場合であれば、マイナスの動機の転職となります。ポイントは受動的であるか能動的であるかという点です。

転職すると後悔する薬剤師が多い!?

この記事に目を通していただいているのなら、少なからず転職に興味があるということだと思いますが、ここで一つ、みなさんが望まないことを書きます。

転職をすると高い確率で後悔します。実際に統計を取ったわけではありませんので、感情的な書き方になります。転職した先になんの不満もない、やっぱり転職してよかったと初めは思うことでしょう。しかし、時間が経過していくことに以前の思い出は美化されて、現状の不満ばかりが頭をもたげます。

結果として以前の仕事がよかったと思う日もくるでしょう。そんな時に踏ん張れるのが、自分で積極的に転職することを選んだ能動的に活動してきた人なのです。マイナスの同期による転職だとしても、自分でしっかりとした転職の目標を作るようにしてください。

薬剤師の転職によるメリット

転職することによって得られるものはたくさんあります。何に重点を置いて転職するかによってまったく変わってきますが、例えば・・・

  • 給与の条件を目的に探せば、キャリアもあることで現状よりも高い給与を手にすることができる。
  • 自分の時間をいかに確保するかを目的に探せば、就業時間や休日の選択など今よりもいい条件で働くことができる。
  • 新たなスキルを学ぶために別の職種に行くこともできる。
  • 同じ業種内でも会社が変われば新たな学びは必ずあります。生涯学習する必要のある薬剤師ですから、マンネリ化せずに新たな気持ちで学ぶことができる環境も作れます。

薬剤師の転職によるデメリット

新たな環境に自分を置くことは、良いことばかりではありません。当然苦労することも出てきます。代表的な例が新たな人間関係の構築です。仕事以外の部分で悩むことが出てくることは精神的な負担が多く、転職した後の最初の関門です。

そのほかにも、どうしても以前の職場との比較となってしまうことから、不満に思う業務や待遇もでてくることでしょう。さらに、そこの仕事に慣れてうまく流れに乗れるまでに、今まで以上のエネルギーが必要になりますので、転職してすぐにはかなりの疲労度となります。

良いことばかりではない転職だが

良いことばかりではない転職ですが、転職を経験すると新たな自分に出会えます。一つの山場を乗り越えた自分に自信ができます。

後悔しない転職などほぼ存在しないと言いましたが、その後悔が出たとしても自分はきちんと前に進んでいるという自信をもって薬剤師という道を歩けるようになります。

何が目的で新たな道に踏み出したのか、自分の譲れない部分をきちんと把握した上で転職に臨んでいきましょう。