サプリメントアドバイザーの資格概要
近頃一般にも知られるようになってきたサプリメントアドバイザーの資格。現在はいろいろなところがこの認定資格を設けていますが、日本で最初に実施したのは日本ニュートリション協会で平成14年2月21日のことでした。
他に認定している協会は、日本臨床栄養協会や一般社団法人日本サプリメント学会などが主な協会です。
日本臨床栄養協会のサプリメントアドバイザーの認定者数は2012年の実施までで5,273名。他の協会でも数千人いるので、全国で多くのサプリメントアドバイザーがいることになります。その中でも、やはり「サプリメント」を扱うということで薬剤師の資格取得者が特に多いことが特徴です。
サプリメントアドバイザーに必要な知識や技術
現在サプリメントというのは結構たくさんの種類があります。ビタミン剤などのような「ひとつの栄養に絞ったサプリメント」であったり、いろいろな栄養を組み合わせて「ある一定の効果を期待したサプリメント」であったり・・・。
後者は例えば「腸を整えるサプリ」「ダイエットのためのサプリ」というものですね。
そういった幅広いサプリメントの種類それぞれに関する知識と情報を得ているということが、サプリメントアドバイザーには必要とされます。知識というよりは、いかに情報をすばやくキャッチして自分のものにできるかということです。
サプリメントに関する知識で必要なものといえば、サプリメントの定義について・サプリメントの役割についてなどの基本的なこと。サプリメントアドバイザーとして働くハードルは、薬剤師ならそこまで高くはないでしょう。
サプリメントアドバイザーになるには
試験について
日本臨床栄養協会の場合は、毎年12月の第1土曜日に試験が行われます。会場は、東京・大阪・札幌・福岡・富山・新潟・岐阜・香川・広島・仙台・名古屋と全国に11会場あり、それぞれ一番近いところで受験することができるというわけです。
資格を取得するまでに総合的にかかる費用は、日本臨床栄養協会の会費と研修費用、試験の受験料。会費に関しては、入会金1,000円と年会費8,000円が初年度にかかります。研修費用は、インターネットで30単位取得するのに50,000円。講演会を10単位取得するのに8,000円の計40単位58,000円か、10単位の講演会を4回して40単位32,000円で研修を受けるかによって費用が変わります。
試験野受験料は15,000円です。一番お金がかかってしまう場合で、8万2千円かかるというわけです。試験の難易度はそれほど高くないのですが、認定証を取得するまでに費用が結構かかってしまいますね。
科目は、
- 栄養学
- 公衆衛生学
- 国内外の関連法規
- 臨床薬理学と副作用について
- 食品学
- 食品機能学
- サプリメントの素材と最新情報について
- 基礎生化学
- 基礎生理学
- 臨床カウンセリング法
などになっていて、それぞれ出題されるようになっています。基礎生化学から臨床カウンセリング法は選択科目になっています。
受験資格
日本臨床栄養協会の場合の受験資格について説明します。
- 日本臨床栄養協会の会員であること(年数は関係ない)
- 日本サプリメントアドバイザー認定機構が主催している講演会を受ける
- 指定の国家資格を持っている場合は、選択科目が免除される
- 更新に必要な単位は、5年ごとに50単位
(年に5回開催され、1回4時間以上。研修単位は10単位。認定試験に必要なのは40単位です)
(かなりたくさんの種類が指定されていますが、薬剤師も含まれています)
(その中の30単位以上は、日本サプリメントアドバイザー認定機構主催の講演会や通信教育から取得しなくてはいけません)
受験資格は、日本臨床栄養協会の会員でなおかつ単位をとっていること。簡単にいえばそれだけです。薬剤師の資格については必ず必要とされているわけではなく、持っていると科目が免除されるというだけになっています。
サプリメントアドバイザーの活躍の場
サプリメントアドバイザーは扱うものがサプリメントなので、サプリメントを扱っている薬局やドラッグストアなどがサプリメントアドバイザーの資格を持つ薬剤師の主な活躍の場所になります。
サプリメントは現在注目を集めている分野で、今後も漢方と共に注目されていくでしょう。比較的簡単に取得できる資格ですが、そういう意味では将来性があるかもしれません。