科研製薬の薬剤師求人傾向

年収について

科研製薬の平均年収は771万円となっています。これは科研製薬株式会社の有価証券報告書による年収データを5年分平均したものです。つまり薬剤師だけでなく、この会社で働くすべての人の年収の平均となっています。ちなみに平均年齢は平成26年度時点で39歳、平均勤続年数は15年です。他社に比べて年収が低いと言えます。

薬剤師が多く働いているのは営業系の職種と研究開発系の職種ですが、その二つともが似たような年収となっており、差はほとんどありません。どちらも30代で550万円から650万円程度となっています。40代になれば700万円以上の年収で働いている人が多いです。

給料の伸びは他社と比べて悪くなっているようで、なかなかあがらないという人もいます。評価制度に問題があると指摘する社員も多く、給料が不満の種となっているのです。製薬業界の水準からすれば確かに低いですから、不満を覚えて当然と言えます。

手当・福利厚生・その他待遇

MRなど営業系の職種の人は営業日当に不満を覚えることが多いです。営業日当の金額が、他社の水準と比べて低すぎます。外出に使う車・・・いわゆる営業車と言われるものも他社と比べればチープで、他社と比べるとMR職へのサポートが手薄です。

ただし、住宅手当に関しては手厚いと言えます。地域によるのですが、大体1万円程度を支払えば、その残りを負担してもらうことができるのです。つまりは賃料の自己負担は一万円程度ということになり、一人暮らしをしている人にとってはとても良い傾向となります。ただし、既婚の場合は適用されません。

有給休暇は会社としては取得しやすい体制を整えているとのことですが、職場自体に有給を取りづらい雰囲気があるとのことで、営業所によっては有給休暇が取れないということもあるとのことです。あまり期待しないほうが無難でしょう。ただ、長期休暇は年に3回5日以上のものを取ることができるとのことです。

残業について

MRは月々の残業時間が60時間以上、研究開発系の専門職は月々20時間未満の残業があります。MRの残業時間が長すぎますね。月々に90時間を越えることも多いとのことですが、みなし残業制で月々90時間から99時間程度は「みなし残業」とされているのです。基本給も低いですから、ほとんど残業代が出ないのと同義となっています。

残業時間が長すぎるのに対して年収が低いということで、不満を覚える人が多いです。

研究開発職は残業が0時間の月も多く、残業が発生したとしても20時間未満であることがほとんどとなっています。みなし残業ではありませんし、勤務時間と年収のバランスについて不平不満を述べる人も少ないです。

科研製薬における薬剤師の就職・転職活動について

科研製薬のESについて

エントリーシートはダウンロードして、各自プリントアウトし、手書きで記入します。自分の長所と短所・自分が経験した中で一番良かったと思える経験、学生時代にがんばったこと、ボランティアやアルバイトの経験などが設問として用意されているとのことです。そこまではとても一般的な内容ですね。

ただ、場合によっては「自由に自己紹介をしてください。なお、手書き・写真・イラストなどなども可とします」という設問が最後にあるとのこと。基本的には変わった設問はありませんが、たまにそういった少し変わった設問もあります。

面接について

面接では履歴書とエントリーシートに書かれている内容を掘り下げるという形で進められます。一問一答というような形式ばった面接ではなく、雑談をしているかのごとく会話形式で和やかに面接が進められるとのことです。和やかなのは良いのですが、そのせいで気持ちが緩んでしまわないように気をつける必要があります。

変わった質問はほぼありませんが、性格に関する質問がたびたびあるとのことなので、自己分析は怠らないようにしなければなりません。ひとつだけ変わった質問例を見つけたので紹介します。

「君はボケとツッコミならいつもどっち?」という、友人など仲間内での会話でのポジションが問われる質問をされたという人もいるようです。担当する人事の人柄によって面接内容も大きく変わり、雰囲気も大きく変わる傾向があるということなので、どのような雰囲気・内容でも対応できるように、頭の中でガチガチにイメージを固めすぎないように注意しましょう。

まとめ

科研製薬は職種によっては残業時間がとても長くブラックのような一面もありますが、一人暮らしの家賃補助など良い面もあります。ただし、女性薬剤師や家庭を持つ薬剤師におすすめできる会社とは言えません。応募する場合にはエントリーシートの内容からの質問対策をしつつ、それのみに執着することなく、リラックスして選考に臨みましょう。