皆さんは、転職先としてドラッグストアは考えていますか?

筆者は以前、大手ドラッグストアチェーンに勤務していたことがあります。

ドラッグストアに勤務している薬剤師は、どのように休日を取得しているか、想像できますか?

「とりあえず土日は休めないイメージ。」
「休み自体少ないんじゃないの?休日出勤があったり。」

企業によって休日の実態は様々です。

今回は、ドラッグストアに勤務していた筆者が、ドラッグストアの薬剤師の休日っていったいいつ?希望は通るの?といった疑問に答えるべく、リアルな実態を紹介していきたいと思います。

土日は休めない!でも…

ドラッグストアは大抵土日や祝日は営業しています。

ドラッグストアに薬剤師を置く理由は、主に1類医薬品を販売することです。

そのため、かきいれ時の土日に1類医薬品を販売するため、土日だからと言って薬剤師は休めるというわけではありません。

むしろ、薬剤師は土日の出勤がマストな企業が多いです。

休日数自体は、不公平にならないよう会社ごとに決められており、年間116~125日程度がほとんどですが、休日は平日に振られることが多いです。

しかし、「どうしてもこの日は予定が…!」という日は、休みを取ることが可能です。

土日のドラッグストアには薬剤師の勤務は必須ですが、そのお店の薬剤師でなくても勤務は可能のため、他店からヘルプという形で薬剤師を貸してもらうことができます。

なので、ドラッグストアで勤務しているからと言って、必ず土日は出勤しなければならないわけではありません。

しかし、毎週土日や、お盆やゴールデンウィークなどを毎回休むのは不可能に近いですので、その点は心に留めておきましょう。

休み希望は通るの?

さきほど述べた通り、薬剤師1人体制の場合だったとしても、ヘルプの薬剤師が間に合えば好きな時に休むことは可能です。

薬剤師2人体制以上の場合は、ヘルプの薬剤師を確保できなかったとしても、休むことは可能でしょう。(薬剤師を1人以上置いている時間は1類医薬品を販売することができます。)

しかし、1人薬剤師体制で、なおかつヘルプの薬剤師を確保できなかった場合は、希望通りに休みが取れない可能性もあります。

それを避けるために、休み希望を出す日程が確定したらなるべく早めに「この日は絶対に休みたいです!」と上司に伝えておくことをおススメします。

有給の使用方法を会社に伝える義務はありませんが、「なぜ休みたいのか」「どうしても休みたいという気持ち」を伝えれば、粗末には扱えなくなります。

どこのドラッグストアも現状薬剤師不足ですから、薬剤師の休み希望を無下にすると「この会社は、どうしても休みたいときにすら休みが取れない。」と愛想をつかされ転職されるおそれがあるためです。

希望通りの休みを取りたい場合は、しっかり主張することをオススメします!

基本的にパートさんが優先!

これはドラッグストアに限らずの話ですが、休み希望の優先度は当然パートさんや派遣さん優先になります。

たとえば、1人勤務体制で勤務しているドラッグストアの管理薬剤師(正社員)がいて、その社員のお休みの日のみパートで勤務している薬剤師がいたとします。

パートさんはいつも問題なく勤務できるのですが、ある勤務日のみ子供の授業参観でどうしても勤務できない日ができてしまった場合、ヘルプとして最初に白羽の矢が立つのは、そのお店の管理薬剤師です。

「休みを返上して勤務してくれないか、給料はしっかり払うから。」と、本来休みの日でも職場に駆り出される可能性はあります。

また、単純にパートさんと正社員の休み希望が重なった場合は、暗黙の了解でパートさんが優先になる場合がほとんどですので、自分が勤務するお店にパートさんがいる場合、予定のブッキングには注意した方が良さそうです。

休みの日はしっかり休める?

休日にも、仕事が終わらず自宅でPOP作りをする薬剤師がいます。

筆者も棚替え時のPOPが間に合わず、自宅で作成したことがありました。(しかも夫にも手伝ってもらいました。)

「休みの日まで電話がかかってくるなんてことは無いの?」と心配される方も多いかもしれませんが、最近はほとんど無いようです。

自分の予定を優先して問題ないですが、ドラッグストアに勤務していると連休が取りにくいため、せっかくの休日でも疲れ切ってしまっていて1日寝て過ごしてしまうことがしばしばありました。

次の勤務に向けて体を休めることは重要ですが、休みの日に外出してリフレッシュすることも大切です。

筆者は、みなさんが転職先を選択する上で、適度に連休を取得できる会社を選択することをおススメします。

休日出勤は?

ドラッグストアに勤務していたとき、本来休日のはずの日でも「今日仕事しないと間に合わない…」と出勤する場面が何度かありました。

最近は休日出勤の必要性はだいぶ少なくなってきましたし、休日出勤を出勤と認めてくれない(給料は払わないので休日出勤はしないでくださいね、という意図です)会社が増えてきています。

休日出勤は当然無いほうがいいですので、その傾向は大変喜ばしいことですよね。

しかし、勤務時間中に終わらない業務をこなすために、「給料はいらないから仕事を何とか終わらせたい!」と出勤してくる薬剤師がいます。

せっかく休日にまで出勤するのですから、給料をしっかり出してくれる会社に決めたいものです。

転職先選択の際は「休日出勤はあるか?多いか?給料は?実態は?」と、担当者に質問するのが賢いと思います。

担当者はリアルな話をしにくいので、可能ならば転職先の口コミサイトなどを参照して、転職先を精査するようにしましょう!

最後にもう一度申し上げますが、休日出勤は無いに越したことは無いですよ!

まとめ

いかがでしょうか。ドラッグストアに勤務する正社員は、連休や希望休は取りにくく、休みの日は疲れて寝てしまうことがほとんどです。

休日数は病院や調剤薬局チェーンなどと変わらないか、それよりも多い場合がほとんどですが、企業によっては休日出勤しなければ、店舗が回らない事態に陥っている場合もあります。

このハードな休日事情は、何よりも現場の薬剤師不足にあると考えます。

セルフメディケーションの普及によりドラッグストアの収益が上がることで、ドラッグストアは更に多店舗展開を行います。

しかし薬剤師の数には限りがあるので、薬剤師不足に陥ってしまうのです。

しっかり休日をとるためには、会社の人員と店舗数のバランスが取れている会社を選択することが重要です。

1店舗当たりの薬剤師数など、転職活動中担当者に聞く機会があればぜひ確認してみましょう。

みなさんが納得いく転職活動が出来るよう、応援しています!