病院薬剤師が転職に踏み切る理由は人によって様々です。ツラい仕事から逃げるためという場合もあれば、結婚や引っ越しなど家庭の事情で職場を変えなければならなくなったという場合もあるでしょう。
今回は病院薬剤師に多い転職理由をピックアップしてランキング形式にしてみました。
周りのみんながどんな理由で転職しているのか気になる方はぜひご覧ください!
第1位:仕事が忙し過ぎるから
病院薬剤師の転職理由で一番多いのは何といってもこれでしょう。
就職当初は病院薬剤師に憧れを抱いていたものの、あまりの仕事の忙しさに現実の厳しさを思いしらされ、体力的にも精神的にも限界を感じてしまうというのは良くあることです。
病院薬剤師の仕事はそれほど激務であり、毎年多くの人がその忙しさに音を上げて転職という道を選択しています。
第2位:人間関係につかれたから
人間関係を苦にして転職される病院薬剤師の方もかなり多いといえます。
病院で働く薬剤師は薬剤部のスタッフや患者さん以外にも様々なスタッフと関わる必要があります。
特に病棟業務では医師や看護師などの他職種のスタッフとの接点も多く、そこには様々な人間関係が生じてきます。
看護師は気が強い人が多く、薬剤師に対して高圧的な態度で接してくる人もいるため、こうした人たちとの人間関係が大きなストレスとなってしまい、転職を考えてしまう病院薬剤師は多いです。
また、医師の高圧的な態度に悩まされる薬剤師も多く、些細なことで怒鳴られたりしたことにショックを受けて転職してしまう病院薬剤師もいます。
病院薬剤師としてうまくやって行くにはある程度のコミュニケーション能力の高さが求められるため、こうした能力に欠ける薬剤師は早々に転職に踏み切ってしまうのです。
第3位:給料が安いから
給料の安さを理由に転職する病院薬剤師もかなり多いといえます。
病院は給料が安いことで有名であり、ドラッグストアや調剤薬局と比較しても年収で100~200万円ほど低いことが一般的です。
就職したてのころは病院薬剤師としての仕事のやりがいに情熱を燃やし、給料なんて二の次と考えていた方も、結婚して子どもができるにつれて資金需要に追われて転職を考えるようになるというのはよくある話です。
病院薬剤師は昇給ペースも非常に遅いため、手っ取り早く給料を上げたいのであれば他業種への転職は理にかなっているといえますね。
第4位:有給が取れないから
有給の取りずらさもよくある転職理由です。
有給は法律で認められた労働者の権利であるにも関わらず、人員不足のためほとんど消化できずに、毎年大量の有給が消滅していくというのが多くの病院薬剤師が直面している現実です。
特に家族や趣味の時間などプライベートの充実を望む人たちは、こうした状況に耐えられずに、きちんと有給を消化できる調剤薬局などに転職していく傾向が強いようです。
第5位:夜勤や当直が嫌だから
病院薬剤師に特有の仕事といえば夜勤や当直ですよね。
夜勤の辛さはやったことのある人でないと分からないと思います。
私も以前派遣の仕事をしているときにとある病院で夜勤を経験したことがありますが、それは辛いものでした。
眠気や疲労がピークに達している夜中の3~4時の時間帯に救急の小児患者の粉薬を調剤していたときなどは、危うく粉薬を撒く量を間違えそうになったこともありました。
そのときはもうこんな仕事はやりたくない!と本気で思ったのを覚えています。
病院薬剤師ではこうした夜勤・当直が月に1~数回程度のペースで回ってくることがほとんどなので、それを苦にして職場を去って行く方も少なからずいます。
第6位:仕事に飽きたから
働きはじめの頃は毎日が新鮮で刺激的だったのに、数年~数十年勤務しているうちにだんだん仕事がつまらなくなってくるのはよくあることです。
こうしたマンネリ感に耐えられなくなり、新鮮な刺激をもとめて他の職場に移って行くというのも病院薬剤師にありがちです。
第7位:結婚するため
転職する理由は何も仕事の悩みだけとは限りません。
結婚という人生の節目のために転職を考えられる方も一定数いらっしゃいます。
正規雇用の病院薬剤師として働きながら家庭の業務をこなすのは容易なことではないため、もっと時間的な融通のきく調剤薬局などに転職される方もいらっしゃいます。
第8位:キャリアアップのため
現在の職場では一通りのことを学び終えたため、キャリアアップを目指して別の病院や他業種に転職されるという向上心にあふれた方もいらっしゃいっます。
治験業務に従事するために製薬会社やCROなどに転職される方、企業のDI部門に転職される方、急性期病院や大学病院などさらに高度なスキルを獲得できる病院に転職される方など様々ですが、こうした方はどなたも非常に上昇志向が強くやる気に満ちあふれているのが特徴です。
第9位:引っ越しのため
あまりメジャーな理由ではないですが、現在の職場に特に不満はないものの、家庭的な事情により転職を余儀なくされるという病院薬剤師の方もいらっしゃいます。
田舎に住む両親の面倒を見なければならなくなった、子どもが大きくなったので離れた場所に一戸建てを購入することになった、夫の転勤のために遠方で暮らすことになったなど、様々な事情によって新しい職場を目指されています。
さいごに
このように病院薬剤師が転職を考える理由は人によって様々です。
転職は辛い職場から逃げるためだけではなく、自分自身を成長させたり、より豊かなプライベートライフを実現するためのチャンスともいえます。
周りの病院薬剤師の方がこうした様々な理由で転職されていることを考えると、自分にとっても転職が身近なものに感じられるかもしれませんね。