健康運動指導士の資格概要

健康運動指導士は、公益財団法人健康・体力づくり事業財団が主催している資格で、2015年7月の段階で17,706人の資格認定者がいます。

健康運動指導士が担うのは、安全かつ効果的な運動を行うために必要な運動プログラムの作成、指導計画の調整などを行うという役割。近年、運動の大切さが見直されてきています。移動手段は車や電車が一般化していますから、意識して運動しなければ運動不足になってしまう。

そうなると生活習慣病につながったり、将来寝たきりになる可能性もある。健康的に運動をすることは、自分の体のためにとって大切なこと。その大切さを伝え、運動をする人に健康的な運動をしてもらうというのが健康運動指導士です。そのために保険医療従事者と連携をとります。

健康運動指導士に必要な知識や技術

運健康運動指導士にあ運動と健康に関する深い関心と知識が必要です。健康や体力づくりのために運動をするのであれば、どんな運動をどの程度どういう方法で行えばいいのか。そういった知識を元にして運動プログラムを作成しなければなりません。

計画調整を行うにしても、適切な運動量や運動時間などがわかっていないとできない。しかもそれぞれの運動ごとにそれは違ってくる。それぞれの運動について深い知識を持つことは、健康運動指導士として仕事をするには必要不可欠です。

また、他の保健医療従事者と連携をとらなければいけないので当然コミュニケーション能力が必要になります。その他、それらの人との関係性などを調整する調整力。指導士という役割柄、人に指示を出すこともあるので、わかりやすい指示を出す技術も必要とされます。

健康運動指導士になるには

資格認定までの道のり

まず、資格認定までの道のりを大雑把に説明します。

受験資格はたったひとつ、日本の4年制大学を卒業すること。薬学部などであれば6年制ですが、問題ありません。要は短大や専門学校ではなく、大学を卒業することというのが条件になっているということです。

卒業したら講習会を受講します。講習会の案内などは健康・体力づくり事業財団のホームページにPDFで掲載されているので、受けようと思ったときにチェックしましょう。講習会の日程や開催要領などがよくわかります。

健康運動指導士養成校を卒業したという場合は、講習会を受講することはありません。学校で学んで卒業したという段階で、講習会の内容はもうすでに学んでいることになっています。そのまま認定試験を受けましょう。

養成校卒業か、講習会の全過程を終了するかすると認定試験。そこで合格して登録手続きを済ませれば、健康運動指導士としての称号を得ることができるというわけです。不合格であれば、また来年受験しましょう。再受験のときにもう一度講習会を受講しなおさなければいけないということはありません。

以上が健康運動指導士の資格認定を受けるまでの大まかな道のりです。なお、資格認定を受けてからは5年ごとに登録の更新を行う必要があるので注意しておきましょう。

試験について

試験の詳細については時期がくると、ホームページに貼りだされます。これもPDFです。ここでは平成27年度に行われる試験で話をすすめますが、例年同じようになっています。

試験野出題形式は、4肢択一のマークシート方式。問題数は全部で75問と少なめになっています。試験野時間割りについてですが、まず13時30分から14時までが入室時間。14時10分から14時30分まで、20分間の説明を受けた後、2時間試験を受けます。

75問で2時間ですから、十分な時間があると言えるでしょう。解答用紙回収が行われるまで離席してはいけないので、解き終わったら見直しなどをしておくと良いですね。

試験会場は東京・大阪・福岡でありますが、27年度最初の試験(9月に行われました)は東京と大阪だけ。11月に行われるものと3月に行われるものに関しては東京・大阪・福岡で試験があります。

合格率などは公表されていませんが、7割を超えると言われているので、そんなに難しい試験ではありません。

健康運動指導士の活躍の場

健康運動指導士としての活躍の場は、アスレチッククラブ・フィットネスクラブ・診療所や病院・老人介護・保険福祉施設・健康保険組合や会社・保健所・学校・フリーランスなどがあります。

薬剤師であれば病院や診療所で働くというのが一般的ですね。薬剤師としての仕事も行いながら健康運動指導士としての仕事も行うということができます。転職の幅も広がりますね。