日本禁煙学会認定指導者の資格概要

一般社団法人日本禁煙学会が認定している認定資格。薬剤師がとることのできる資格です。

最近ではタバコのパッケージに「喫煙は、あなたにとって脳卒中軒違憲性を高めます。疫学的な推計によると、喫煙者は脳卒中により死亡する危険性が非喫煙者に比べ約1.7倍高くなります。」と書かれている。それほどまでに、タバコは人体に悪影響を及ぼすことのあるものとして認知されるようになりました。

禁煙したいと思う人が増えたり、禁煙外来なんかができたりと禁煙へと向かう世の中の動きは昔には比べ物にならないくらい強いです。そんな中、軽いタバコなら大丈夫だよと間違った知識を広めている人もいる。

そこで日本禁煙学会認定指導者はタバコについて正しい知識を持ち、それを広めていく役割を与えられているというわけです。

日本禁煙学会認定指導者に必要な知識や技術

タバコや喫煙に関する正しい知識を持っていることが、日本禁煙学会認定指導者には必要とされます。能動的な喫煙だけでなく、受動喫煙が人体にどのような影響を与えるのかなどについても深く知っておかなくてはいけません。

また、禁煙や受動喫煙防止似関係している学術研究や調査を推進するため、自分でも禁煙や受動喫煙防止について考えることも必要。自分なりの解釈や自分なりの対策方法などを考えることによって、アドバイスにより深みを持たせることができます。

そういった深みを持ったアドバイスは人に納得させることができますが、深みのないアドバイスは喫煙者にとっては逆効果。不快感を与えてしまいかねませんからね。

日本禁煙学会認定指導者になるには

受験資格と申請書類について

日本禁煙学会認定指導者になるために必要な受験資格と必要書類について説明します。受験資格はいたって単純で、以下のふたつしか決められていません。

  • 日本禁煙学会会員であること
  • 3年間の禁煙指導歴・禁煙推進活動歴・防煙教育歴のいずれかを有すること

以上の条件を満たして、さらに申請書類を提出すれば試験を受けることができます。申請書類については、3年間の禁煙指導歴・禁煙推進活動歴・防煙教育歴いずれかを証明するもの。具体的には次の通りです。

  • 禁煙治療・禁煙サポートのレポート(3例)
  • 行政、学校などの公的機関内での禁煙活動
  • 小中高校などでの防煙教育

以上のレポートを学会に提出することが必要になります。たったこれだけでいいので、受けるまでのハードルはかなり低いと言えます。

試験について

試験の詳細については毎年毎年試験シーズンにならないと公表されず、ネットにもほとんど情報がありませんが、2015年3月に行われた試験は大阪国際会議場で行われました。

試験のスケジュールは、まず14時に受付開始、14時半から15時15分まで講義が行われるということになっています。この講義を受けてから15分後、15時半から16時半の一時間が実際の試験時間です。

試験範囲は、基本的には日本禁煙学会が編集し南山堂から出版された『禁煙学』から出題される。ただ、いくつかの問題に関しては時事問題なども含んでいるため、その限りではありません。また、禁煙の新しい治療に関する問題も数題出題されるようです。

禁煙の新しい治療に関しては禁煙学に問題形式で登場しているのでそこから勉強すると良いでしょう。

なお、試験を受けるには受験資格を満たして、申請書類を送らなければいけません。試験野申し込みは試験当日の2週間前の消印までなら有効となっていますが、できるだけ早く送りましょう。

学会の本拠地は東京にありますが、セミナーや試験は大阪国際会議場で開催されることが多いようです。資格をとるには試験のために大阪まで行かなければいけないので注意しましょう。

認定期間は5年間で、5年ごとに更新を受けることになっています。

試験難易度はハッキリ述べると低いです。薬剤師であればまず問題なく合格することができるでしょう。公表されていませんが、合格率は七割以上あると予想されます。

日本禁煙学会認定指導者の活躍の場

この資格を活かして活躍できる場所は禁煙外来や禁煙推進活動を行っている各種団体です。カウンセリングなどにも対応することになりますね。

近年、禁煙に対する関心が高まってきていますし、今後さらに高まることが予想されます。十分に将来性があると言えるのではないでしょうか。