ケアマネージャーの資格概要

ケアマネージャーというのは厚生労働省が行っている資格です。介護保険法の第7条第5項で定められている介護支援専門員というのが、ケアマネージャーにあたります。

現代日本社会というのは高齢化社会です。そして今後は超高齢化社会へ移っていくと言われています。少子高齢化が叫ばれていて、実際に出生率は下がっています。結婚する人の数すら減っている傾向にあるので、高齢者が多い社会というのは今後加速するでしょう。

介護というのは日本の現代社会においてとても重要なところに位置しているもの。介護支援を行う専門化としての役割を、ケアマネージャーが担うことになります。介護職員から頼られる存在であることは確かです。

ケアマネージャーに必要な知識や技術

ケアマネージャーに必要な知識といえば、介護支援に関する知識ですが、それよりも実務経験が重要になります。ケアマネージャーになるためには介護支援の実践的な経験と技術が最も必要なものです。

また、ケアマネージャーとして働くことになれば他のいろんな介護職員や施設の人たちと連携をとって仕事をしなければいけません。ケアマネージャーが書類を作ったり指揮をとったりすることも多くなります。

そのため、他の職種の人たちとうまく連携をとるコミュニケーション能力。誰にでもわかりやすい書類をつくるための事務スキル・PCスキルも大切です。ものごとをうまくまとめて文章におこす、図におこす力も必要。

ケアマネージャーには介護分野に関するさまざまな知識・技術能力のほかにもさまざまな力が必要とされているわけです。

ケアマネージャー(介護支援専門員)になるには

受験資格について

  • 医師 歯科医師
  • 社会福祉士 介護福祉士 精神保健福祉士
  • 薬剤師 保健師 助産師 看護師 準看護師 理学療法士 作業療法士
  • 視能訓練師 歯科衛生士 言語聴覚士 栄養士 管理栄養士 義肢装具士
  • あんまマッサージ指圧師 針師 きゅう師 柔道整復師
  • 相談援助や介護の仕事をしている人間

上記の職種の人については、通産5年以上の実務経験で受験資格を満たすことになります。このほかの職種で介護の仕事をしている人は、通産10年以上の実務経験が必要になっています。薬剤師は医療分野基礎という科目だけ免除され、そのほかは全て受験。

このように、職種によって免除科目と言うものが決まっています。薬剤師だと先ほど説明したとおり。薬剤師から柔道整復師は同じ免除科目ですが、医師や歯科医師に関しては医療分野基礎と医療分野総合が免除されます。社会福祉士と介護福祉士、精神保健福祉士は福祉分野のみの免除です。

試験について

試験は各都道府県で実施されます。ケアマネージャーになるには、まずこの試験を受けなければいけません。試験科目は介護支援分野と保健医療福祉サービス分野とに別れていて、合計60問です。

介護支援分野に関してが25問。保健医療サービス分野に関しては、基礎が15問総合が5問福祉サービスの知識などについてが15問となっています。

試験時間は原則として120分と決められていますが、点字受験をする人は180分、弱視の人の場合は156分と試験時間が変動することも。

出題方式は五肢選択方式。試験日や期日に関しては各都道府県によって違うので、詳しくは各都道府県の案内を見るようにしましょう。

試験に合格したら

ケアマネージャーになるには、試験に合格するだけではだめです。試験に合格したら、その後に介護支援専門員実務研修というものを受けなければいけません。

この研修は試験で問われた知識に関しての実践研修。実際にケアマネージャーがどのような仕事をするのか、どのような能力を求められているのかを実践で知るという機会です。

全日程休まず受講して、それに関してレポートを提出。そうして初めてケアマネージャーとしての登録を受けることができます。登録を受けると介護支援専門員証が交付されますが、それは5年ごとに更新しなければいけません。

ケアマネージャーの活躍の場

全国の介護福祉施設で活躍することができます。薬剤師がとれる資格というイメージは少ないですし、もしもケアマネージャーとして仕事をするのであれば薬剤師としての仕事をすることはほとんどありません。

ただ、ケアマネージャーは今後さらに需要が高まってくる資格です。将来性はかなりあるといえるでしょう。薬剤師として働き、実務経験が5年以上になれば、この資格を取得することを視野に入れておいても良いかもしれません。